今回ご紹介する『Coast to Coast AM』のゲスト、リチャード・スペンス(Dr. Richard Spence)博士によるテーマは20世紀最大のオカルティスト、アレイスター・クロウリーです。
言わずと知れた近代黒魔術の大家の彼ですが、素朴な疑問としてこういう人たちは一体何で食べているのでしょうか?
ウィキペディアによると教会関係者だった父親が裕福でその遺産を日々の方便(たつき)としたありますが、スペンスさんによれば彼の家は物凄く裕福というわけでもなかったそうです。
実は彼にはカルティスト顔の裏に隠れた陰の正業にあったのです。
その最初のヒントはクロウリーが英国に雇われているとの文書をニューヨークで見つけたことに始まります。
また英国からパスポートの交付を受けるのも民間人としては異例のことでした。
オカルティストを志した彼がケンブリッジ大学在学中に入団したのが秘密結社『黄金の夜明け団』です。
このオカルト集団は、一方で政治結社としての性格も強くスペインに武器を横流ししたり英国にとって脅威であるアイルランド独立派も多数在籍していました。
ここで頭角を現していったクロウリーですが、彼が去る頃には団はまさに政治問題で崩壊しかけることになります。
スペンスさんによればこれはクロウリーの扇動によるものです。
つまり、クロウリーは英国のエージェント、スパイであったのです。
アメリカに渡ったクロウリーは何故かドイツ系アメリカ人の雑誌の雇われ記者となります。
そこで彼はアメリカ人に対してはドイツの脅威を煽ります。
そして、本国のドイツ人に対しては、とあるアメリカの大型旅客船がイギリスへの武器を密輸しているとの謀略情報を流していたのではないかとの疑惑があります。
そのルシタニア号と呼ばれた客船は後にドイツ軍によって沈められアメリカが第一次世界大戦参戦のきっかけとなりました。
この参戦により利益を得た国の一つに英国があり、かの国による謀略という説も根強くあります。
以上は状況証拠の域をでませんが、政治熱心な叔母を持ち名門ケンブリッジを出て勇敢な世界的登山家でもあったクロウリーはスパイ適正は高そうではあります。
オカルティストという一風変わった肩書きも隠れ蓑にもなれば、様々な人脈を築く糸口にもなりえます。
オードリー・ヘップバーンも少女時代に軍の文書の運び屋をしていたと告白してますし、時代性からしても有り得そうな話です。
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