
少し肌寒いくらいの変な陽気のなか、国立新美術館に行ってきました。
手前には桜も咲いててロケーション的にはよかったのですがこれで暖かければなあ。。。
まあ、それでも美術館の中はもちろん暖かくて快適に鑑賞出来ました。
今回は切り口がいいですね。
モディリアーニがプリミティズム(原始主義)に関心を寄せていたというのは知りませんでした。
もともと、モディリアーニは彫刻家を目指してたものの、彫刻のほうは売れないので平行して描いていた絵画のほうのみを制作するようになったとのこと。


なるほど。こういうのを見ると彫刻+プリミティズムというのがよく出てるなあという気になります。
今回の記念ポストカードにもこのカリアティッドのデザインが使われていました。

カリアティッドというのは古代ギリシア神殿で梁を支える女性をかたどった柱のこと。
どんどんとシンプルな線に削っていって最後に残る形。
こういう手順を踏んでいたというベースがあったことが後々の作品のも出ているというわけです。
これはポストカードの袋です。

ほとんど、アフリカ系な感じのプリミティブ。もとは鉛筆のドローイング。
鼻なんかビヨーンてのびちゃってる。
でも、まさか後になって首まで伸ばしてしまうとは。。。


モディリアーニというと瞳のない葉っぱ型の単色の目のイメージがあると思います。
この絵では向かって左が瞳のない目、右が瞳のある目となっています。
肩と首のつなぎ方がまだぎこちない感じです。
まだ、超なで肩にはなってません。


せつない!この表情がたまりません。
首が長くなかったら大正の頃のモダンな感じにちょっと近いかもしれませんね。
髪も黒いですし。


正面からとらえた作品て珍しいのでは?
額が広いのと、瞳が描かれていることもあってすごく新鮮な印象を受けました。


チラシと同じモデルには見えませんよね。
奥様です。美人ですよね~。
しかしこの顔の長さなのにバランスがとれているのが秀逸だなあと思います。
顔の長さに対して鼻の長さがその半分!なのにキレイに見える。


顔の描き方に特徴がありますね。
目は左右ずれちゃってるし、凹凸の付け方が独特。
あと、この作品は肌の描き方が丁寧な印象を受けました。
面白かったのはモディリアーニが対象によってその描き方を変化させているところ。
誰でも同じように描いていないのです。
タッチの荒い細かいもそうですし、どこまでぼかしてなおかつ特徴を入れ込むのか考えて制作していたんではないかなあと思います。
今回、ポストカードはもちろん購入したのですが、買うかどうかショップで猛烈に悩んだものが。
ドローイングのシルクスクリーンが40種、1枚1,000円で並んでたのです。
相当に悩んだのですが決めることが出来なくて諦めました。
でも、これはかなりお得で見栄えがいいんですよね。
もう一回見に行って決められたら買うかも知れません。
6/9まで。
あの1000円のドローイングはかなり貴重なものだとか。
自分も狙っています!
しかし気持ちいいくらい首長肖像画のオンパレードでしたね。圧巻でした。
うわー!
シルクスクリーンはいいなあと思ってましたが、まさかそんなに貴重なものだったとは。そういう認識はなかったんですよね。
財力があれば間違いなく大人買いしちゃってると思います。
>しかし気持ちいいくらい首長肖像画のオンパレードでしたね。
でも、絵として見た時に統一感が保たれているのが素晴らしいですよね。
個性の強い絵が淡々と並ぶ、ちょっと変わった展示でした。
面長で正面向きのカリアテッドが魅力的でした。
時折混じる、デフォルメの強すぎる人物像のスケッチも強烈的でした。彼の目にはあんな風に見えたんでしょうか。
正直、モディリアーニがプリミティブ?ってくらいピンとこなかったんで展示を見てびっくりしました。
やはりアフリカちっくなあのは相当に影響を受けてると思います。あと、彫刻をやってたということも大きく寄与してるのだと思います。