国宝風神雷神図屏風展に行ってきました。
今回はなんと、宗達・光琳・抱一それぞれの描いた風神雷神図が一同に会するという展示なのです。
なんと3種揃い踏みは66年ぶりとのこと。
実はこの風神雷神図はすごく好きなモチーフ。
というのも、学生の頃に東京国立博物館でこの風神雷神図のバインダーを買ってしばらく使ってたことがあるのです。
その後、バインダー自体をあまり使わなくなったこともあり、社会人になってフリマで売ってしまって今は手元にはないのです。
(おそらく、このバインダーのは光琳のものだったと思われます)
さて、タイトルにある国宝風神雷神図屏風というのは俵屋宗達の描いたものになるのです。これは建仁寺の所蔵。
これがそもそものオリジナルになるのです。
向かって左が雷神。
向かって右が風神。
会場ではまず、この宗達の風神が最初に目に入ります。
さすがに国宝です。やはり人だかりが一番すごいのがこの宗達のところでした。
さて、続いて登場するのが光琳による風神雷神図屏風です。
尾形光琳がたまたま、宗達の屏風を発見して、ほぼそのままのサイズでコピーをして描いたのものです。
ほぼ、まんまで描くなんて、よっぽど宗達の屏風が気に入ってたのでしょう。
でも、そこは他の人間が描いたものなのでだいぶ、印象が異なります。
線がはっきりとしていて、なんとなく絵の中の神様っぽさが薄れてる気がします。
なんていうんだろう、この光琳が宗達のをもとに描いたことで対象である風神雷神がキャラ化されたって感じがするんですよね。
さらにこの光琳のを見て、同じ風に描いてみたのが酒井抱一なのです。
どちらかというと、植物をキレイに描くってイメージのあるひとなので、今回のを見てとても以外でした。
ええ、あの抱一がなんでこんなふうに!ってのが正直な感想です。
もうここまで来ると表情が別ものです。なんか、いやらしい感じになってしまっています。
この風神を見た時に感じたのは、アメコミに出てくるキャラクターだなあとしか思えませんでした。
なんか、この風神は特に印象が異なるんですよね。
頭の大きさと肩のバランス、それに顔のデザインが違ってしまってるのでそう見えるんだと思います。
ちなみに、抱一は光琳のがオリジナルだと思ってたみたいで、宗達のオリジナルを知らなかったらしいとのこと。
であればすごく合点はいきますよね。
結局、今回の展示でそれぞれの差異を確認したくって、それぞれの絵の間を10往復くらいしてしまいました。
3つの屏風の展示なのに、こんなに鑑賞に時間がかかるとは正直、意外でした。
なお、カタログが販売されてて、なかなかの出来だったので買ってしまいました。
というのは、展示でも説明がなされてた、宗達と光琳のを重ねてどうなるかといったビジュアルと透明のフィルム印刷で比較して見せるなんて手の混んだことをやってるのです。
これで1500円。しかも、今回同時に開催されていた「琳派芸術の継承と想像」のカタログもついてくるのでお買い得なのです。
今回はなんと、宗達・光琳・抱一それぞれの描いた風神雷神図が一同に会するという展示なのです。
なんと3種揃い踏みは66年ぶりとのこと。
実はこの風神雷神図はすごく好きなモチーフ。
というのも、学生の頃に東京国立博物館でこの風神雷神図のバインダーを買ってしばらく使ってたことがあるのです。
その後、バインダー自体をあまり使わなくなったこともあり、社会人になってフリマで売ってしまって今は手元にはないのです。
(おそらく、このバインダーのは光琳のものだったと思われます)
さて、タイトルにある国宝風神雷神図屏風というのは俵屋宗達の描いたものになるのです。これは建仁寺の所蔵。
これがそもそものオリジナルになるのです。
向かって左が雷神。
向かって右が風神。
会場ではまず、この宗達の風神が最初に目に入ります。
さすがに国宝です。やはり人だかりが一番すごいのがこの宗達のところでした。
さて、続いて登場するのが光琳による風神雷神図屏風です。
尾形光琳がたまたま、宗達の屏風を発見して、ほぼそのままのサイズでコピーをして描いたのものです。
ほぼ、まんまで描くなんて、よっぽど宗達の屏風が気に入ってたのでしょう。
でも、そこは他の人間が描いたものなのでだいぶ、印象が異なります。
線がはっきりとしていて、なんとなく絵の中の神様っぽさが薄れてる気がします。
なんていうんだろう、この光琳が宗達のをもとに描いたことで対象である風神雷神がキャラ化されたって感じがするんですよね。
さらにこの光琳のを見て、同じ風に描いてみたのが酒井抱一なのです。
どちらかというと、植物をキレイに描くってイメージのあるひとなので、今回のを見てとても以外でした。
ええ、あの抱一がなんでこんなふうに!ってのが正直な感想です。
もうここまで来ると表情が別ものです。なんか、いやらしい感じになってしまっています。
この風神を見た時に感じたのは、アメコミに出てくるキャラクターだなあとしか思えませんでした。
なんか、この風神は特に印象が異なるんですよね。
頭の大きさと肩のバランス、それに顔のデザインが違ってしまってるのでそう見えるんだと思います。
ちなみに、抱一は光琳のがオリジナルだと思ってたみたいで、宗達のオリジナルを知らなかったらしいとのこと。
であればすごく合点はいきますよね。
結局、今回の展示でそれぞれの差異を確認したくって、それぞれの絵の間を10往復くらいしてしまいました。
3つの屏風の展示なのに、こんなに鑑賞に時間がかかるとは正直、意外でした。
なお、カタログが販売されてて、なかなかの出来だったので買ってしまいました。
というのは、展示でも説明がなされてた、宗達と光琳のを重ねてどうなるかといったビジュアルと透明のフィルム印刷で比較して見せるなんて手の混んだことをやってるのです。
これで1500円。しかも、今回同時に開催されていた「琳派芸術の継承と想像」のカタログもついてくるのでお買い得なのです。
>アメコミに出てくるキャラクターだなあとしか思えませんでした。
某ウイスキーのCMで風神と雷神がアニメになっていませんでしたか.マーラーの「大地の歌」がBGMで.たしか,ぼくが大学に入ったころに流れていたCMだと思うので20年近く前ですね.(笑)
今回は、 たまたま上京して、17日の午後に出光美術館、初めて入りました。一日違いのすれ違いです。
俵屋宗達作といっても落款も署名もないことを知りませんでした。
宗達は仏画→光琳は美術→抱一は漫画、でした。
66年ぶりということは、今後はもう一緒に見れないか、と思うと贅沢な展覧会でしたね。
一つの作品を複数の絵師のよって模作を意図的に作ったというところに琳派の意義があるように思いました。
平日でもかなりの混雑でしたから、週末にはかなり賑わうでしょうね~
あ、そういえばCMありましたね~。
あと、風邪薬のCMでも風神さんだけ登場したのがありましたね。あれはかなりアニメ度が強くって別ものですが。
>harropageさん
なんですと~!青森でニアミスしてたんですね~。
>宗達は仏画→光琳は美術→抱一は漫画
なるほど、これは言い当ててますね。宗達は仏画というのが一番しっくりときちゃいました。
>アイレさん
今後いきなり10年後にとかってのは考えにくいですよね。こういうのはやはり見られる時に見ておかないと後悔しますよね。
3種並べて比較する。こういう試みってなかなかないですよね~。そういう意味でも希有な展示でした。
宗達の風神雷神図に圧倒され、
三枚の風神雷神図を見比べ、
抱一の光琳追いかけ物語を楽しみ、
一粒で三度美味しい展示でした。
お得度高いですよね。
なかなか、これと同じようなパターンの展示ってのが思い浮かばないんです。
当時の本人達はまさか、何百年も経ってからこんな風に見比べられてるとは思いもよらないことでしょうね。
ほんとうに宗達、光琳、抱一と同時に会えるなんてこの上ない幸せ♪ですね。わたしは欲張りなので、つい「紅白梅図」と「夏秋草図」も一緒に観たかったなどと書いてしまいましたけれども、「風神雷神図」では宗達に及ばない光琳と抱一の面目を回復してあげたかったのです ^^
世阿弥の『花伝書』をまだお読みになっていないのでしたら、現代語訳も出ておりますからぜひ読んでみてくださいね。単なる能楽論ではありません。芸術論、人生論にも応用できるんです。
これからもよろしくお願いします。
贅沢な展示でしたよね~。
わたしも欲張りなので、「紅白梅図」と「夏秋草図」も一緒に観たかったという雪月花さんのお気持ちはよおく分かりますよ~。
花伝書は中学だか高校でさわりだけ習った覚えがあります。当時は面白いとは思わなかったのですが、大人になってみると面白そうだなという感じにはなりますね。どこかの機会で読んでみたいと思っています。
コメントとTBをありがとうございました。
66年ぶりというのがまず凄いですよね。
ただ改めて並べて拝見することで、これは確かにしょっちゅう並べる物でもないかなと思いました。
むしろ別々にあった方が、それぞれの良さが光るかもしれませんね。
贅沢な話ですが…。
私が出向いた時の混雑はそうでもなかったのですが、
さすがにここのところ混んで来たようです。
会期末は大変なことになりそうですね。
次は果たして、生きてる間に見られるのでしょうかね~。あと66年待て!と言われたら、寿命的にかなり厳しい気がします。まあ、それぞれを鑑賞すればいいのですよね。
今回は会期も短いので、混雑は必至でしょうね。それでも、見る価値のあるものだと思います。