明鏡   

鏡のごとく

お礼参り

2020-12-31 23:37:32 | 詩小説
お礼参りに伺った。
広島で茅葺のお屋根の葺き替えの仕事をさせたいただき、その後、京都の美山の中の親方にご挨拶に伺い、美しい美山の茅葺の里と美山の事務所を拝見させた頂いた。
この景色と生活をこれからも守っていけるように、働きかけておられるという。
ぜひ、我々も同志として、仲間として一緒に守っていきたいと心から思った。
それから、魚沼に伺った。
茅葺の職人の体験を茅葺の屋根の佐藤家の葺き替えに参加させたいただけたからこそ、今の自分があるとも言えるので、車中泊をしながら、伺った。
まだ、雪が降る前だったので、たどり着けたのだが、いつか、雪の降る魚沼にも伺いたいと思った。
お世話になった方々にお会いしたかったが、このご時世であったので、お世話になった宿のご夫婦にご挨拶できただけであったが、再び伺え、お礼参りが叶ったようで、原点に帰ったっようであった。
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リモートお茶会

2020-12-31 23:23:43 | 詩小説
リモートお茶会に伺った。
九州大学の知足先生が主催なさっていた。
遠くにありながら、近くにいった。
距離は、いつでも、なくなるということ。
美味しいお茶をいただきながら、最後の一滴まで。
ふるい落すように、そそぎ込むように。
心は、お茶をいただくことで、距離で濁さずとも、自由であるということ。
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石を運ぶ

2020-12-31 23:18:05 | 詩小説
石を運ぶ人々が暮らす村があるという。
それから、本を運ぶようにもなったという。
いずれも重いものであるにもかかわらず。
運び続けているうちに。
移動本屋となり、いつしか、本屋になっていったという。
石が意思となり石造りの家の中を意思の塊の本で満たされていく。
満ち満ちていく。
石が行き来る。
意思が行き来る。
石を運ぶ。
転がそうか。投げようか。
石を運ぶのだ。
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暗渠

2020-12-13 18:27:09 | 詩小説
暗渠の溝を掘ったのは、大雨の後だった。
あんまりに雨が降りすぎて、玄関まで庭の池の水が流れてきそうであったから、玄関前の犬走りの一歩前に溝を掘ってパイプに穴を無数に開けた暗渠を横たえたのだ。
黒い竜のように無数の穴がどこか鱗のような暗渠は、溝の中でおとなしく眠っていた。
あれからずいぶん時が経っていた。
今日、眠りから目覚めたように、池の水を流してくれるために、つなぎつなぎして、くの字になりながら、そこにあった。
暗渠の下に、寝床のような、あぜみちシートを敷き、水がより、暗渠を伝わり流れるようにした。
これで、龍神さまも怒りを鎮め、安らかにお眠りくださることを願っていた。
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