訪朝2日目続き。
2日目も3回目ですが、今回で終わりです。次回からやっと3日目行きます。
この日は本当に盛りだくさんで、1日目は歓迎会、2日目は観光がメインという感じでした。
実際他の日にも観光はしたのですが、この日で殆どの観光地をまわりました。
2日目で顔合わせも済み緊張もほぐれたところで、ひとまず平壌見とこうかー って感じのコーディネートでしょうか。
今回われわれ訪朝団の目的である各種談話等は、日程の後半に詰め込まれていました。
それでは。
北朝鮮・平壌で思い浮かぶ情景はいろいろありますが、前回の記事で書いた【万寿台の丘】の金日成・金正日両主席の銅像がインパクトありまくり&有名すぎて影に隠れがちなのがこの主体思想塔。
The 高い。
170メートルだそうです。
中に何があるのかっつうと、これが特に何も無い。
ただエレベーターで展望台まで登ることができ、ここから平壌を見渡せます。
入り口を入ると、すぐ世界各国の主体思想研究会等の碑銘が並べられております。
こちらが展望台からの眺め。前回の人民大学習堂からの眺めとは変わり、わりと素のままの平壌が見れます。
こういった古いアパートのような建物が非常に多かったのが印象的でした。これは上から見ても、地上から見ても感じたことです。
実際に行ってみるとこうしたどこの国でもある「生活臭」を、彼らは全く隠していません。
これを「ほらみろ貧しい」と見るか「そりゃこれが普通だよな」と見るかは人によって違ってくるのでしょうが、わたしはこういう風景にこそ親近感をおぼえます。
こちらはさっきまでいた人民大学習堂です。
例のどでかい噴水も見えます。相変わらずヒヤヒヤします。
ここにもチマチョゴリを着たガイドのおばさんがおり、「平壌は朝鮮戦争で焦土と化しましたが、ご覧のように復興したのです」と言ってました。
下に降りて、正面の大同江からの景色です。
向こう岸に見えるのは、万寿台地区の新興住宅街。
ここは希望があれば、観光客含め人民が部屋を見学することが出来るそうです。
しかも部屋に人が住んでるのに。
当たり前の話ですが、住人達はちょっと嫌がるとか。
さて、ここで夕方までの観光ノルマは終了し、少し買い物と休憩に向かいました。
平均的な平壌の景色でしょうか。ここは店の多い地区でしたが、だいたいこんな感じです。
少し裏道を見ると、このように生活臭ありまくりな場面も。
生きた平壌って感じです。こうして見ると東南アジアの風景にも似ている。
日用品を買いに入った商店。日本製のものもたくさんありました。
買い物を終え、喫茶店へ。
確かアイスコーヒーを頼んだかと。味は普通でした。
植垣さんとガイドのKさんは昼間っからビールあおってました。
で、なぜかカラオケがありまして。労働者のお兄さんが熱唱してました。
また上手なんですよね。向こうの歌だから内容は分からないけど、だいたい国や英雄を称える詩でした。
いつだったか赤木さんに聞いた話ですが、こちらでは娯楽が多いわけじゃないから「歌と踊りがうまくないとやっていけないんだ」とのことでした。
上手い下手はともかくとして、確かに皆さんそれぞれがそれぞれ、歌と踊りとなれば楽しむすべを知っていて、ノリがいいんです。
「恥ずかしがらない」んですよね。若い男女のふれあいも、歌と踊りを通じて行われたり。
超健全。
ちなみにこちらのお兄さんがお召しなのは金正日氏と同じ服。軍服かと思って「あの人、軍人さんですか」と聞いたら「あれは工場労働者の服だよ」と。
つまり金正日氏は労働者の服を着ていたんですね。
さて、いったんよど号グループ事務所に戻り、夕食まで休憩です。
ちなみにこちらは事務所で飼われていた犬。
すごい人懐っこくて、近づくとジョバーーーッってうれションしてました。
この日の夕食は特に豪勢でもない、街中の普通の焼肉店にて。
ここに至る道がまた普通っぽくてよかったです。
いいですね。ほっとします。
で、料理の写真は撮り忘れたのですが、うまいうまい。
北朝鮮行った、ていうとよく「料理うまかった?」て聞かれるのですが、はいうまかったです。
全体的に味が濃いですが、それで酒もすすむ。
ここで印象的な出来事が。
われわれが飯食ってると、さっきまで忙しく働いていたウェイトレスのお姉ちゃんたちがパッといなくなっている。「あれ?どこだ」とばかりに後ろを振り返ってみると
え、サボってる。
やい!なんだ!!いったいどういうことだね!!支配人を呼びたまえ!!!
で。
お姉さん達がキャアキャア言いながら観ているテレビにはニュースが。なんのニュースかというと・・・
あ、金正恩氏だ。
つうわけで、どうも本当に金正恩氏は人気があるようなのですね。
よど号の皆さんに聞いてみたら、やはり新しい指導者には皆興味があるし、若いので人気があるとか。
こういうの見てしまうと、どうしても日本の報道だって偏ってるな・・・と思います。
賛美するつもりはありませんが、見ちゃったもんはしょうがない。
彼らには彼らの本心があり、それはわれわれが日本でニュースをチラと見たり、読んだりしたところで分からないんですね。
その後、お待たせしました遊園地(凱旋青年公園)へ。
遊園地入り口の様子。
遊園地入り口でポーズを取る植垣さんの様子。
入り口からしてすでに人も多く、ニギヤカです。歌が大音量で流れていました。
中に入ると、敷地そのものは広くありません。簡単に歩いて回れる程度。そこに各種遊具がおかれています。
絶叫マシーンも3つ程アリ。
ジェットコースター。寝そべって乗るタイプです。普通に怖い。
上にギョーーンと逆バンジーするやつ。普通に怖い。
左右に大きく揺れながらぐるぐる回るやつ。めちゃくちゃ怖い。絶叫した。
ゴーカート?みたいな。ガシガシぶつけあって楽しむやつ。わたしは乗りませんでした。
確か遊具はイタリア製だったと思います。もちろんしっかりとした綺麗なものです。ここではなかったかもしれませんが、最近ニュースにもなりましたね。
ちなみにどの遊具もことごとく市民が行列を作っており、たいへんな人気でした。
しかしわれわれは「外国人特権」というやつで、並ばずスッと、いい席に入れてもらえました。
もうなんだか悪くて悪くて・・・
ある遊具では、金正恩氏が視察の折座った席につかせてもらえました。
27年の獄中生活を送った植垣康博さんは、今回初めて「絶叫マシーン」に乗ったとか。
ワタシ「いやあ怖かったですね」
植垣さん「うーん、怖かったっていうかなんつうか・・・イヤハヤ」
数分後
植垣さん「ああ怖かった・・・」
怖いんだ。
ちなみにこの凱旋青年公園、平壌市民はタダで入れるとか。
地区ごとに入れる日が決められており、今日はどこどこ地区、今日はなになに地区、といった按配で入れる仕組みになっているとのこと。
こんなところも配給制。
園内を歩きながら説明してくれる(左から)安部さん、若林さん。
ちなみにお二人は、われわれが遊具に乗っている間、荷物持ちなどしてくれて・・・わたしの荷物なんか私物にカメラまであって重いわけです。「いいからいいから」と持ってもらい、よど号グループに荷物持ってもらって絶叫マシーンに乗る人という謎の恐縮シチュエーションを経験しました。
写真撮影に応じてくれた平壌市民の若者グループ。
一通り楽しんだ後、遊園地付近にいくつもあったプレハブ式の売店へ。
ガイドのKさん「いやあ楽しい楽しい。どうです楽しかったでしょう。ここで少し飲みましょう。ホラホラ」
と小瓶の焼酎とピーナッツをおごってくれました。
Kさんは何も乗ってない上、荷物持ったり写真撮ったりしてくれただけなんですけどね。こういうところは来るだけで楽しいのでしょうか。
遊園地の夜景を眺めながら、平壌市民と路上で飲む焼酎はまた格別でした。
続く
前回まではこちら
【北朝鮮 よど号グループ取材記・1 北京】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・2 平壌へ よど号グループとの初対面】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・3 よど号グループ帰国問題談話・平壌観光】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・4 人民大学習堂/万寿台の丘】
2日目も3回目ですが、今回で終わりです。次回からやっと3日目行きます。
この日は本当に盛りだくさんで、1日目は歓迎会、2日目は観光がメインという感じでした。
実際他の日にも観光はしたのですが、この日で殆どの観光地をまわりました。
2日目で顔合わせも済み緊張もほぐれたところで、ひとまず平壌見とこうかー って感じのコーディネートでしょうか。
今回われわれ訪朝団の目的である各種談話等は、日程の後半に詰め込まれていました。
それでは。
北朝鮮・平壌で思い浮かぶ情景はいろいろありますが、前回の記事で書いた【万寿台の丘】の金日成・金正日両主席の銅像がインパクトありまくり&有名すぎて影に隠れがちなのがこの主体思想塔。
The 高い。
170メートルだそうです。
中に何があるのかっつうと、これが特に何も無い。
ただエレベーターで展望台まで登ることができ、ここから平壌を見渡せます。
入り口を入ると、すぐ世界各国の主体思想研究会等の碑銘が並べられております。
こちらが展望台からの眺め。前回の人民大学習堂からの眺めとは変わり、わりと素のままの平壌が見れます。
こういった古いアパートのような建物が非常に多かったのが印象的でした。これは上から見ても、地上から見ても感じたことです。
実際に行ってみるとこうしたどこの国でもある「生活臭」を、彼らは全く隠していません。
これを「ほらみろ貧しい」と見るか「そりゃこれが普通だよな」と見るかは人によって違ってくるのでしょうが、わたしはこういう風景にこそ親近感をおぼえます。
こちらはさっきまでいた人民大学習堂です。
例のどでかい噴水も見えます。相変わらずヒヤヒヤします。
ここにもチマチョゴリを着たガイドのおばさんがおり、「平壌は朝鮮戦争で焦土と化しましたが、ご覧のように復興したのです」と言ってました。
下に降りて、正面の大同江からの景色です。
向こう岸に見えるのは、万寿台地区の新興住宅街。
ここは希望があれば、観光客含め人民が部屋を見学することが出来るそうです。
しかも部屋に人が住んでるのに。
当たり前の話ですが、住人達はちょっと嫌がるとか。
さて、ここで夕方までの観光ノルマは終了し、少し買い物と休憩に向かいました。
平均的な平壌の景色でしょうか。ここは店の多い地区でしたが、だいたいこんな感じです。
少し裏道を見ると、このように生活臭ありまくりな場面も。
生きた平壌って感じです。こうして見ると東南アジアの風景にも似ている。
日用品を買いに入った商店。日本製のものもたくさんありました。
買い物を終え、喫茶店へ。
確かアイスコーヒーを頼んだかと。味は普通でした。
植垣さんとガイドのKさんは昼間っからビールあおってました。
で、なぜかカラオケがありまして。労働者のお兄さんが熱唱してました。
また上手なんですよね。向こうの歌だから内容は分からないけど、だいたい国や英雄を称える詩でした。
いつだったか赤木さんに聞いた話ですが、こちらでは娯楽が多いわけじゃないから「歌と踊りがうまくないとやっていけないんだ」とのことでした。
上手い下手はともかくとして、確かに皆さんそれぞれがそれぞれ、歌と踊りとなれば楽しむすべを知っていて、ノリがいいんです。
「恥ずかしがらない」んですよね。若い男女のふれあいも、歌と踊りを通じて行われたり。
超健全。
ちなみにこちらのお兄さんがお召しなのは金正日氏と同じ服。軍服かと思って「あの人、軍人さんですか」と聞いたら「あれは工場労働者の服だよ」と。
つまり金正日氏は労働者の服を着ていたんですね。
さて、いったんよど号グループ事務所に戻り、夕食まで休憩です。
ちなみにこちらは事務所で飼われていた犬。
すごい人懐っこくて、近づくとジョバーーーッってうれションしてました。
この日の夕食は特に豪勢でもない、街中の普通の焼肉店にて。
ここに至る道がまた普通っぽくてよかったです。
いいですね。ほっとします。
で、料理の写真は撮り忘れたのですが、うまいうまい。
北朝鮮行った、ていうとよく「料理うまかった?」て聞かれるのですが、はいうまかったです。
全体的に味が濃いですが、それで酒もすすむ。
ここで印象的な出来事が。
われわれが飯食ってると、さっきまで忙しく働いていたウェイトレスのお姉ちゃんたちがパッといなくなっている。「あれ?どこだ」とばかりに後ろを振り返ってみると
え、サボってる。
やい!なんだ!!いったいどういうことだね!!支配人を呼びたまえ!!!
で。
お姉さん達がキャアキャア言いながら観ているテレビにはニュースが。なんのニュースかというと・・・
あ、金正恩氏だ。
つうわけで、どうも本当に金正恩氏は人気があるようなのですね。
よど号の皆さんに聞いてみたら、やはり新しい指導者には皆興味があるし、若いので人気があるとか。
こういうの見てしまうと、どうしても日本の報道だって偏ってるな・・・と思います。
賛美するつもりはありませんが、見ちゃったもんはしょうがない。
彼らには彼らの本心があり、それはわれわれが日本でニュースをチラと見たり、読んだりしたところで分からないんですね。
その後、お待たせしました遊園地(凱旋青年公園)へ。
遊園地入り口の様子。
遊園地入り口でポーズを取る植垣さんの様子。
入り口からしてすでに人も多く、ニギヤカです。歌が大音量で流れていました。
中に入ると、敷地そのものは広くありません。簡単に歩いて回れる程度。そこに各種遊具がおかれています。
絶叫マシーンも3つ程アリ。
ジェットコースター。寝そべって乗るタイプです。普通に怖い。
上にギョーーンと逆バンジーするやつ。普通に怖い。
左右に大きく揺れながらぐるぐる回るやつ。めちゃくちゃ怖い。絶叫した。
ゴーカート?みたいな。ガシガシぶつけあって楽しむやつ。わたしは乗りませんでした。
確か遊具はイタリア製だったと思います。もちろんしっかりとした綺麗なものです。ここではなかったかもしれませんが、最近ニュースにもなりましたね。
ちなみにどの遊具もことごとく市民が行列を作っており、たいへんな人気でした。
しかしわれわれは「外国人特権」というやつで、並ばずスッと、いい席に入れてもらえました。
もうなんだか悪くて悪くて・・・
ある遊具では、金正恩氏が視察の折座った席につかせてもらえました。
27年の獄中生活を送った植垣康博さんは、今回初めて「絶叫マシーン」に乗ったとか。
ワタシ「いやあ怖かったですね」
植垣さん「うーん、怖かったっていうかなんつうか・・・イヤハヤ」
数分後
植垣さん「ああ怖かった・・・」
怖いんだ。
ちなみにこの凱旋青年公園、平壌市民はタダで入れるとか。
地区ごとに入れる日が決められており、今日はどこどこ地区、今日はなになに地区、といった按配で入れる仕組みになっているとのこと。
こんなところも配給制。
園内を歩きながら説明してくれる(左から)安部さん、若林さん。
ちなみにお二人は、われわれが遊具に乗っている間、荷物持ちなどしてくれて・・・わたしの荷物なんか私物にカメラまであって重いわけです。「いいからいいから」と持ってもらい、よど号グループに荷物持ってもらって絶叫マシーンに乗る人という謎の恐縮シチュエーションを経験しました。
写真撮影に応じてくれた平壌市民の若者グループ。
一通り楽しんだ後、遊園地付近にいくつもあったプレハブ式の売店へ。
ガイドのKさん「いやあ楽しい楽しい。どうです楽しかったでしょう。ここで少し飲みましょう。ホラホラ」
と小瓶の焼酎とピーナッツをおごってくれました。
Kさんは何も乗ってない上、荷物持ったり写真撮ったりしてくれただけなんですけどね。こういうところは来るだけで楽しいのでしょうか。
遊園地の夜景を眺めながら、平壌市民と路上で飲む焼酎はまた格別でした。
続く
前回まではこちら
【北朝鮮 よど号グループ取材記・1 北京】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・2 平壌へ よど号グループとの初対面】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・3 よど号グループ帰国問題談話・平壌観光】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・4 人民大学習堂/万寿台の丘】
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