故宮博物館からタクシーで10分ほどで、忠烈祠にやってきました。
このタクシーの運転手さんが、日本語上手でね。
9時半にタクシーに乗ると、「今ちょうど9時の交代式がおわったとこ」
「奇数時間は大きい交代式で、偶数時間は小さい交代式」
と教えてくれました。
まあ、10時の交代式が規模が小さくても、全然いいわ。
タクシーの中でも、運転手さんがいろいろ教えてくれました。
衛兵さんは、超エリートで、顔が良くて、身長が高くてスマートじゃないとダメだとか。
で、多分、来るだろうな~と思った質問が
「今日は一日どうするの? (チャーターしませんか?)」
私 「今日は九分に行くの (どう来る?)」
運 「もうタクシーは頼んだ?(やる気満々です!)」
私 「まだです。 (さあ、いくらっていうかな~~~?」
運 「往復の運賃と、九分での待ち時間や駐車料金合わせて 3000元!」
私 「ええ??高い~~~! だって、ホテルで聞いたら、往復で2200元」
運 「それは多分時間が短いでしょう?」
私 「往復時間合わせて4時間」
運 「4時間じゃ足りない、行き帰りだけで2時間以上かかるから、九分にいる時間は2時間もないよ。
オーバーしたら30分500元とかするなら、絶対自分の方が安い」
運 「タクシー片道1000~1300元、それに高速料金が100元だから、結局自分の方がお得」
といろいろ売り込みしれくれましたが、まあ、それほど押しつけがましい感じでもなくて、
とりあえずお断りしました。
で、忠烈祠です。
10時の交代式まで、ダラダラと敷地内を見て回ります。
でも、この日はとてもいい天気で、日差しが強くて、まぶしくて、サングラス持ってくれば良かったと思うくらい。
日が当たるところは暑くて、日影に避難。
上に着ていた薄手のセーターも脱ぎました。
入口には、2人の超イケメン衛兵さんが微動だにせず立っています。
私はどちらかというと左のスッとした感じの人の方が好みなんだけど、
(誰もオバサンの好みなんて聞いてない?)
先にコロンとモカが左の人の写真を撮っていたので、私は右の人の写真を撮りました。
そんな遠慮する必要もないんだけど、キャンディが、
「立ってる間、することないから、無心に、あいつ、写真15人目、オレ、18人、勝った~~!」
とかカウントしてるんじゃない?
って言うからさ…。
でも、仮にカウントしてるとしても、オバサンと若くてかわいい女の子ではポイントが違うかもね。
オバサン1点、女の子3点、みたいな。
右側の方は、目がぱっちりした濃い顔イケメン。
誰かに似てるな~~~ と思ったら、ああ、「宮古まもる君」!!
宮古島で微動だにせず、交通安全を守っている「宮古まもる君」
そうこうしているうちに、10時になり、詰所から、交代の衛兵さんが登場。
まずは、本殿前にいる2人と交代をするべく、本殿へと行進します。
毎日、何往復しているので、石タイルには、こんなきれいな跡がついています。
本殿の前では、今まで立っていた2人と、これから立つ2人の交代儀式が執り行われます。
腕の角度、銃剣の高さ、完璧なシンクロ。
本殿での交代を無事終えると、門まで戻ってきて、門の衛兵さんと交代します。
こちらでは、銃剣をくるくる回したり、靴についてる金具をならしたり、華やかな式典が繰り広げられます。
そんな様子を見ていて、私とキャンディ、なんだか熱いものがこみあげてきました。
「田舎のお母様も、自分の息子のこんなに立派な姿に感激だろうね」
「エリートで、しかも国から認められたイケメン、高身長、自慢の息子だろうね」
息子を持つ母として、すっかり母親目線で交代式を見つめていました。
「自分の息子のデビューの日なんて、ドキドキしちゃって、眠れないね。」
「緊張で、右手と右足一緒に出ないか、見てる方が心配だよね。」
「遠くからそっと、見守るんだけど、涙で見られないかもしれないよね。」
「それで、3ヶ月後くらいにまた見に来て、すっかり慣れた様子を見て、安堵するのかなぁ。」
などと、ほんと、どうでもいいことで、真剣に語らいます。
コロンとモカは女の子しかいないので、キャンディと私の会話にはピンとこないようです。
なんでだろう、男の子と女の子は 「母の心配度」が違うんだよなー。
母が見守る中、約30分で交代式は終了して、全員が定位置につきました。
衛兵さんがぴたっと、不動のポジションに収まると、お付の人が、襟を整えたり、銃剣の房をきれいにしたり
ヘルメットの位置を調節したりしてあげます。
そんな様子をみて、ああ、お母さんがやってあげるよ、と言いたくなっちゃいます。
そして、式典が30分あるってことは、実際に直立不動の時間は1時間ではなくて、30分だということがわかり、
お母さんは、ちょっとホッとしました。
1時間はしんどいけど、30分なら、まあなんとかいけるかなぁと。
頑張ってね、と心の声をかけて、母たちは忠烈祠を後にしました。
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