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立憲民主・枝野代表の演説2時間43分を聞いてみた

2018年07月21日 18時28分38秒 | 政治
立憲民主党の枝野代表が安倍内閣不信任決議案の趣旨弁明で2時間43分もの大演説を行ったというので、その内容を知りたくて衆議院インターネット審議中継で聞いてみました。本当に長くてわたしは何回か休憩を挟みながら聞いたのですが、これをぶっ続けで聞いていた国会議員の皆さまお疲れ様でしたと言いたくなってしまいましたね。

一通り聞いてみて思ったのですが、枝野代表って頭が良いバカですね。優秀であるが故に、自分が間違っているって考えに思い至らないし、自分が見つけた答えに自信がありすぎて、他人の意見にまるで耳を貸さない。逆に自分の正義を他人に押し付けてくる独善さがある。そしてそんな自分のバカさ加減に気づかないバカって感じでした。いや、悪口を言っているんじゃないですよ。今まで、ずる賢い人で、わざと国益を損なうような事をしていると思っていたのですが、今回の熱い演説を聞いて、本当に日本のためだと思い込んで頑張ってるけど、考え方そのものが間違っている可哀想な人のような気がしたのです。

いちいち細かく指摘はしませんが、話す言葉には熱があるし、中には一理あるとうなずかされる箇所もあり、演説の中に悪意は感じませんでした。自分を保守だと思い込んでいるところも本気なんだと思えてしまいます。特に、保守の定義が突飛すぎるところが面白い。安倍総理を含む自民党議員たちが傲慢で保守の資格がないと言いたいがために、保守に謙虚な姿勢が必要不可欠と言ったのでしょうが、それなら自分が作った定義に当てはまらない者は保守じゃないと傲慢に言い切る枝野代表自身も保守じゃなくなっちゃいますよ。ギャンブルに反対するために持統天皇の双六禁止令を持ち出してきて、こっちは1000年も前の事が根拠だからこっちの方が保守的で正しいみたいな主張も微笑ましかったです。古ければ良いというのなら、日本人は竪穴式住居に住むべきだろうし、後の時代には闘鶏や富くじなど、時の政府の許可を得たギャンブルも登場するので、1000年間ずっとギャンブル禁止だったわけでもない。ただ、枝野さんの頭の中では、1000年前にギャンブル禁止だったんだから禁止するのが伝統だという考えに凝り固まって、異論を許せなくなっているのでしょうね。

一番面白かったのは、今の与党は民主主義をはき違えていると言い、多数決の在り方について延々と語ったところですね。正しい情報を開示して少数派が納得できる状態にしてから多数決にするのが民主主義だという趣旨の事をおっしゃいました。確かに働き方改革の審議などでは、官僚が出してきたデータがねつ造されたものだったから納得できないという理由もわからなくもない。しかし、少数派が納得していない状況での多数決は無効だと言い出したら、どんなに精緻なデータをそろえて議論しても少数派が難癖をつけて納得していないと言い張れば多数決できないという事になってしまう。それじゃ、多数派よりも少数派の意見を尊重する不公平な世界です。決して民主主義とは言えないですし、政治が前に進まなくなってしまう。わたしが思うに多数派が少数派を納得させるのが民主主義ではありません。少数派にも意見を述べ、多数派を説得できるチャンスが与えられるのが民主主義です。そして、少数派が多数派を説得できなければ多数決で決めて、政治を前に進めていくのです。審議拒否なんて、そのチャンスを棒に振るバカげた行為なのに、民主主義を勘違いしているからそれに気付かない。民主主義をはき違えているのは枝野代表自身だという事に気づかず、与党を断罪する姿が滑稽で憐れみを誘います。

こうして熱く語る姿を見ていると、枝野代表は自分が作った保守とか民主主義とかの定義を非常に大事にしているのがよく伝わってきます。そして、自分が定義する保守とは違うくせに保守を語る安倍総理らが許せないし、自分が定義する民主主義と実際の国会がかけ離れている事に義憤を感じているのもすごくよくわかる。また、詳しくは語りませんが枝野代表が語る経済政策(タコが自分の足を食べるかのような成長性も継続性もない策)に自信満々で、それが一顧だにされない現状に不満を抱いているのもよくわかりました。ある意味、一本筋が通った人だと言えるでしょう。しかし、残念な事に根本的なところが間違っているから、明後日の方向に邁進してしまっている。惜しいですよね。自分が作った正義に固執するあまり、日本のために頑張っているつもりが、日本に悪影響を及ぼしてばかりいる。優れた師に出会えれば変わる機会もあるのでしょうが、立憲民主党のトップに立っちゃいましたから、もはや誰かの風下に立つ事はしないでしょうし、この熱意を正しい方向に使えるようになる機会はもうないかもしれませんね。本当に惜しい。
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