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セクハラ

2018年04月22日 12時50分52秒 | 政治
最近、財務省の福田淳一事務次官が記者にセクハラをしたと報道されて責められています。セクハラなんてと気軽に考える人もいるかもしれませんが、セクハラは性差別による人権侵害ですので、重大な問題です。立場の弱い者が理不尽な性的嫌がらせを受ける事があってはなりません。

ただ、難しいのはどこからがセクハラで、どこまでがセクハラじゃないのか?という線引きです。最近は個人主義が肥大しすぎて、ちょっとした事でも人権侵害だのなんだといちゃもんをつける人が増えています。完全に個人主義と利己主義を取り違えているような人たちですが、自分だけの正義を振りかざして周囲を断罪しようとするから厄介極まりない。そんな人たちにかかれば、何気ない会話や仕草までセクハラ扱いされてしまいます。例えばわたしは、アルバイトの面接をするときに、主婦の人が来たら妊娠の予定があるかどうか質問します。仕事を覚えてもらうまでに時間がかかるので、ようやく仕事を覚えた頃に妊娠したから辞めます、なんて言われたら困るからです。正当な理由があっての質問ですが、人によってはセクハラと感じられて訴えるかもしれませんよね。そんな受け取り手の感じ方次第で、セクハラかセクハラじゃないかを決められてしまってはたまったものではありません。そんな事を言い出したら、わたしは露出度の高い服装の女性を見るたびに不快な気分にさせらるから、露出度の高い服を着るのはセクハラだ!という主張も通るかもしれません。

また同じ言動でも、TPOによってセクハラかセクハラじゃないかが変わってきてしまいます。女性の胸を触るのも、職場でしたらセクハラ間違いなしですが、夫婦の営みであれば自然な行為です。相手を口説くのも、路上ならただのナンパでセクハラとは言いませんよね。文字に起こしたらセクハラと思える会話も、その会話がなされた時や場所、お互いの関係によってはセクハラでもなんでもなくなってしまいます。福田次官がセクハラしたと言われている音声は加工されてて、どのような状況で交わされた会話なのかわかりません。女性側の音声もないので、女性が本気で嫌がっていたかどうかすら判断が付きません。福田次官が取材の最中にこのような言動をとっていたら確かに大問題ですが、取材とは関係なしに口説いていただけだったら、しかも、酔って前後不覚の状態だったとしたら、それでも罪になるのでしょうか?

件の女性記者はテレビ朝日の記者で、1年半あまり福田次官と二人っきりで食事を何度かしていたとテレビ朝日は公表しました。異性の取材対象と二人っきりで食事なんて、普通にある事なのでしょうか?可能性は3つあると思います。一つ目は福田次官が情報提供の見返りとして異性との食事を要求した。この場合は言い逃れの余地なく福田次官のセクハラです。断罪されてしかるべき大問題です。二つ目は記者の方から情報提供の見返りとして食事をした。つまり、自らの意思で女性という性を利用して情報を引き出そうとしたという事です。この場合は、福田次官が色仕掛けに弱いバカなのには変わりないですが、女性記者と何度も二人っきりで食事してたら勘違いして言い寄るのも無理ありません。その女性記者も自業自得と言えるでしょう。そして3つ目はテレビ朝日が女性記者の性を利用して福田次官をたらしこもうとした。あるいは、福田次官のスキャンダルを作ろうと画策した。つまり女性記者も福田次官もテレビ朝日の犠牲者えあるという事です。もし、雑誌の記事やテレビ朝日の主張通りに、女性記者が以前から身の危険を感じていて、上司に相談してもなお福田次官と二人っきりでの食事を続けていたのだとすれば、この3つ目の可能性が最も高いと思います。

近年、ハリウッドで蔓延していたセクハラが、被害にあった女性たちが名乗りを上げる事で明らかになり、大きな問題となっています。男性女性を問わず性的嫌がらせによって苦しめられたり、活躍の機会が奪われるような事があってはいけないと思います。だからこそ、性を利用して情報を引き出そうとしたり、相手を貶めようとするような行為は絶対に許されるべきではありません。真偽のほどは定かではありませんが、芸能界には枕営業が横行しているという噂があるように、マスコミ内の性のモラルは低いのではないかと懸念しています。正義の味方気取りで官僚のセクハラを追及するのも結構ですが、まずはその身を見直すべきでしょう。テレビ朝日のモラルが低くなければ、取材対象と異性の記者が二人っきりで食事するなんて事は起こらなかったでしょうし、女性記者から訴えがあった時点で担当者を変えるなりの対応ができていたはずです。

今回のセクハラ騒動で、一番腹立たしいのは野党議員の行動です。事実がまだはっきりしていないにも関わらず、福田次官を責め、麻生大臣の責任問題にしようとする。しかも、麻生大臣が辞めるまで審議拒否をしようとする。さらに、自分たちが勝手に審議をサボっているのに真面目に審議している議員たちが決めた事に文句をつける。挙句の果てに#Me Tooのプラカードを持って財務省に押しかける始末。本当にセクハラに苦しんで、悲痛な叫び声をあげた人たちの声を、政治に利用しようとするその浅ましさに吐き気がします。セクハラは憎むべき犯罪ですが、それを利用して利益を得ようとする人たちもまた憎むべき存在だと思います。
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