ゴルフの空(GET Golf Academy 主宰 松村公美子のブログです)

ゴルフレッスンのこと、スイング理論(ゴルフスイング体操)のこと、日常でのこと、色々、時々、書いています

2012年度のルール改正における主な変更点

2012年03月29日 | ゴルフ全般
2012年は、4年に1度のルール改正にあたる年です。

3月も末になってから、遅いのですが…(^_^;)
私自身の“勉強”のためにも、『(財)日本ゴルフ協会』のホームページに載っていた『2012年度の規則(ルール)の主要な変更点と解説』を掲載しておきます。
 

定義「球にアドレス」
プレーヤーがスタンスをとったかどうかにかかわらず、球の直前、または直後の地面にクラブを置くこ
とによってアドレスをしたことにするために定義が修正された。
したがって、規則では一般的にプレーヤーがハザード内で球にアドレスすることをもはや規定していな
い(関連する規則18-2b の変更も参照のこと)。

【解説】
2008 年規則では、スタンスをとった後に地面のどの場所であってもクラブをつけたとき(ハザード内で
はスタンスをとったとき)にアドレスをしたものとみなされていました。2012 年規則ではスタンスは関
係なく、クラブヘッドを球の直前、直後(プレーの線に対して)の地面に置いたときにアドレスをとった
ことになります。したがって、ハザード内では原則としてアドレスなしにストロークをすることになり
ます。


規則1-2. 球の動きに影響を及ぼす、あるいは物理的条件を変える
プレーヤーが意図的に球の動きに影響を及ぼすために、あるいは規則で認められていない方法でホール
のプレーに影響を及ぼす物理的条件を変えるために行動した場合、規則1-2 はその行動が別の規則で扱
われていないときに限って適用となることをより明確にするために修正された。例えば、プレーヤーが
球のライを改善することは規則13-2 の違反となるので、規則13-2 が適用となる。一方で、プレーヤー
が同伴競技者の球のライを意図的に変えることは規則13-2 では扱っていないので規則1-2 により規制
される。

【解説】
規則の内容自体は変更となっていません。事例に応じて、該当する規則の条項が適用となることが明確
になりました。
例えば、動いている球の方向を意図的に変えた場合は、規則1-2 が適用となりますが、止まっている球
を意図的に動かした場合、止まっている球に対しては規則18-2a が扱っているのでその規則が適用とな
ります。また、プレーヤーが球のライを意図的に変えることについては規則13-2 が扱っているのでそ
の規則が適用となります。


規則6-3a. スタート時間
スタート時間に遅れたが、スタート時間から5 分以内に到着した場合の罰を競技失格の罰から、マッチ
プレーでは最初のホールの負け、ストロークプレーでは2 打の罰に軽減することを規定するために規則
6-3a は修正された。旧規則ではこの罰の軽減は競技の条件で制定できるとしていた。

【解説】
2008 年規則では、スタート時間に遅刻した場合の罰は競技失格で、委員会は競技の条件を制定するこ
とによって、その競技失格の罰を修正することができるという規定でした。
2012 年規則ではその競技の条件の内容が規則となりました。つまり、スタート時間から5 分以内にス
タートできる準備ができて到着した場合は、最初のホールに2 打の罰(マッチプレーでは最初のホールの
負け)となります。5 分を超えての遅刻は競技失格となります。


規則12-1. 球が見える限度;球の捜索
規則12-1 は明確化のために再構築された。加えて、()球が砂に被われている場合、プレーヤーにコー
ス上のどこででも球の捜索をすることを認め、そのような状況で球が動かされても罰はないこと、そし
て()球がルースインペディメントに被われていると思われる場合、その球を捜索しているときにハザ
ード内の球を動かしたときは規則18-2a に基づいて1 打の罰が適用となることに修正された。

【解説】
2008 年規則でハザード内で認められていた球の捜索の際の砂の取り除きを、2012 年規則ではコース上
のどこででも認めることになりました。また、2008 年規則では球の捜索中にハザード内のルースイン
ペディメントを取り除いた結果、球が動いた場合には罰はありませんでしたが、2012 年規則では規則
18-2a 違反の1 打の罰を受けます。


規則13-4. 球がハザード内にある場合;禁止行為
単にコースを保護する目的で、かつ規則13-2 の違反とならないことを条件に、プレーヤーがそのハザ
ードからプレーする前を含めいつでもそのハザード内の砂や土をならすことを認めるために規則13-4
例外2 が修正された。

【解説】
2008 年規則では球がハザード内にある場合、その球をストロークする前にハザード内の砂をならすこ
とはできませんでした。
2012 年規則ではハザード内に止まっている球のライや、その球をプレーする場合のスタンス、意図す
るスイング区域、プレーの線の改善とならない場所(つまり規則13-2 に関連しない場所)で、単にコース
を保護する目的であればならすことが認められます。ならす目的がハザード内のテストである場合はこ
れまでの通り規則違反となります。


規則18-2b. アドレスしたあとで動いた球
球がアドレスした後に動いた場合で、プレーヤーがその球を動かす原因となっていないことが分かって
いるか、ほぼ確実であるときはプレーヤーに罰を免除するとの新しい例外が追加された。例えば、アド
レスをした後に球を動かしたのが突風だった場合、罰はなく、その球は新しい位置からプレーされなけ
ればならない。

【解説】
2008 年規則ではアドレス後に球が動いた場合は、プレーヤーが動かしたものとみなされ1 打の罰を受
けました。
2012 年規則では、アドレス後に球が動いても、その原因がプレーヤーにないことの確実な証拠があれ
ば、罰はありません。例えば、突風が球を動かしたことが明らかであれば、罰なしに球は新しい位置か
らプレーしなければなりません。なお、アドレス後に、重力そのものにより球が動いた場合、局外者や
自然現象が球を動かしたことにはならず、プレーヤーが球を動かしたものとみなされます。


規則19-1. 動いている球が方向を変えられたり止められた場合;局外者により
局外者によって動いている球が故意に方向を変えられたり止められた場合のいろいろな結果を規定す
るために注を拡大した。

【解説】
2008 年規則では局外者が動いている球の方向を意図的に止めた、あるいは変えた場合のあとの処置に
ついて明記していませんでした。
2012 年規則ではその処置を明記しています。例えば、ストロークした球がスルーザグリーンでギャラ
リーに意図的に止められた場合、その球が止まっていたであろう箇所を推定し、その箇所にできるだけ
近いところに球をドロップしなければなりません。


規則20-7c. 誤所からのプレー;ストロークプレー
プレーヤーが誤所からのプレーをした場合、そのストロークを行う前に他の規則に違反していたとして
も、ほとんどの場合は罰は2 打の罰に制限されることを規定するために注3 を修正した。

【解説】
明確にするための改訂でこれまでの解釈は変更されていません。誤所からのプレーをした際に、他の規
則にも違反していた場合に罰が重課されないケースが列記されました。
例えば、誤った方法でドロップし、しかも誤所からのプレーをした場合、誤った方法でドロップしたこ
とに対する罰は追加されません。


付属規則Ⅳ
ティー、手袋、距離計測器などのような機器と他の携帯品のデザインについての一般的な規定を定める
ために新しい付属規則が追加された。

【解説】
ティーや手袋、距離計測器などの用具に関するガイドラインが、付属規則Ⅳに掲載されました。例えば、
ストロークをするうえで援助となる可能性のある機構を持つ手袋は違反となります。

以上


ゴルフのルールは主だったところは覚えておくとしても、
“詳細”については、ルールブックを辞書を引くみたいに「引いて」、そこに書いてあることを読んで意味を理解し、処置をする…と言う風に考えておいて良いと思います。


上記の中で、これだけは「押さえて」おきたいのは…。

『規則 18-2b』の、アドレスしたあとで動いた球

これまでは、アドレスした後にボールが動いた場合は1打罰で、 そのボールを元の位置に戻してプレーをしなければならなかったが、
今回のルール改正では、プレーヤーがそのボールを動かす原因となっていないことが分かっているか、ほぼ確実である時は 1打罰が免除され、そのボールは新しい位置からプレーされなければならない…となった。
例えば、アドレス後にボールを動かしたのが突風だった場合、プレーヤーに罰はなく、そのボールの止まった位置からプレーする…になる。

(これは、大きなルール改正ですね)


それと、『規則 13-4』の、球がハザード内にある場合の禁止行為

これまでは、私も、バンカー内のボールを打つ時は、怖いように、そのバンカー内の砂に触れないようにしていましたが、
新ルールでは、ハザード内に止まっているボールを打つ場合でも、『規則13-2(球のライや意図するスタンス・スイングの区域、プレーの線の改善)に違反しない場所で、単にコースを保護する目的であればならすことが認められる』ようになったんですね。
USGA役員によれば「その修正が時間を節約し、プレーヤーがエチケットを守る上で実質的」と説明したとの情報も有ります。

だから、このルールの解釈としては…、
バンカーから打ったけれど、1回では出ず、再び、同じバンカーにボールが戻ってきた。
その戻って来た場所が、先程の位置と全く違っていれば、先程バンカーショットした跡は、レーキでならしても良い…と言う事になりますね。
こういうケースって、たまに有ると思いますので、この『規則 13-4』も「押さえて」おいた方が良いでしょう…。

…と言う事で、以上、私自身の新ルールチェックの意味も含む本日のblogでした…(^_^;)


添付写真は、2012年度版の『ゴルフ規則』です。

昨年までのとは、表紙も随分変わりました。


昨年、一昨年の『ゴルフ規則』。

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