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その昔、遊園地全盛時代があったのであろう。全国各地に観覧車やジェットコースターのある遊園地が建設され、それなりの隆盛を誇っていたようだ。だが、少子高齢化の時代を迎え、なおかつエンターテイメントが多様化すると、遊園地は一部の人気施設を除き、軒並み低迷時代に入る。多くの遊園地は閉園の憂き目をみることになる。
家庭用ゲーム機も、PCも存在しない時代、遊園地は確かに、子供が心躍らせるワンダーゾーンだった。それは遥か昔の出来事のようにも思える。
ここに一つの駅がある。その名も「西仙台ハイランド駅」。この駅の近くある遊園地、仙台ハイランドの最寄り駅である。2003年以降は駅としては休止状態にあるようで、駅としては機能していない。この駅の隣の駅は、「作並駅」で、その一つ先は昨日掲載した「八ツ森駅」。つまりは作並駅の前後は共に休止駅ということになる。
西仙台駅が休止状態であることの原因は容易に想像できる。遊園地自体が閑散としているうえに、殆どの人が自動車で来園するからだ。仙台ハイランドは、遊園地だけで営業していたなら、閉園していたかもしれない。今でも存続しているのは、ゴルフ場とレース場を併設したからだと思う。レース場は、GT選手権や全日本F3選手権などが開催されていた名門で、レース業界が不況になると、アマチュアなど個人に門戸を開放している。東北で唯一の個人走行が出来るサーキットとして一部の層に大人気である。
皮肉なことに、遊園地を存続させる原動力のゴルフとサーキットの客層が鉄道で来ることは考えられない。自動車での来園だ。そんなわけで、恐らく復活の可能性はほとんどないまま、駅は休止している状態だ。
僕は何度か、この駅の写真を見たことがある。鬱蒼とした藪の中に駅があるイメージだったが、実際は幹線道路沿いにポツンと取り残されていた。秘境であれば、まだマシである。秘境でもないのに、存在価値のなくなった駅、それは哀しい姿だった。
EOS5D Mark2 / EF24-105 F4L
昨年の来園者は過去最高。
テーマパークの存亡もいろいろですね。
高崎のカッパピアも姿を消したし。
それにしても、この駅名、いくらなんでも無理があると今では思いますが、当時はどう思ったのか、気になります。