<糖質制限の両論併記>
くんださんから、有為なコメントを頂き、早速に「糖質制限。」について、夏井睦氏の『炭水化物が人類を滅ぼす』を読ませてもらい、成程!と思いました。
ところで先日、NHKのクローズアップ現代で、「糖質制限の検証。」が報じられました。
私のブログも、皆さんからの『反論』を頂くなど『検証』して頂くのが目的であり、「果たしてそうなのか?」というスタンスで、「正半合の弁証法的発展。」といいますか、「『両論』併記。」しての考察ということであるように思うのです。
そこで、「叩き台。」として、「『糖』こそ、命にとっての栄養素。」(石原結實氏)という『対極』の意見を見ていきたいと思います…。
<肥満の原因は、『糖質』ではなく「食べすぎ。」>
「血糖の多寡。」により、『満腹』や『空腹』を脳の満腹中枢や空腹中枢が感知します。
人体を構成する細胞のエネルギー源は、ほぼ100%『糖』に依存しているからこそ「低血糖発作。」(イライラ、冷や汗、動悸、頻脈、失神)は存在するが、「低タンパク発作。」や「低脂肪発作。」は存在しません…。
人体60兆個の細胞、生命にとって最も大切な栄養素である『糖』の摂取を極端に制限すると、細胞は「飢餓状態。」に陥ります。
その証拠に、「糖質制限食。」(低炭水化物食)をすると、断食や飢餓のときに出現するケトン体が血液中に多くなり、酸血症(ケトンアシドーシス)となり、時として、生命に危険を及ぼします。
細胞にとって『唯一』のエネルギー源の糖が血中に存在しなくなると、皮下や内臓に蓄えられている中性脂肪が肝臓で分解されてケトン体になり、糖に代わって緊急・異常事態下の細胞のエネルギー源になります…。
この糖質制限が長く続くと当然、中性脂肪(肥満の元凶物質)は、どんどん消費されるので、『減量』(=肥満の改善)がなされ、肥満(食べ過ぎ)により惹起される糖尿病、高血圧、動脈硬化、脂肪肝、痛風などが劇的に改善されます。
そのため「糖質制限食。」は、「食べすぎ。」、『肥満』による生活習慣病に苦しむ現代日本人にとっては、まさに救世主になったのでありましょう…。
けれども「一時的ショック療法。」としての「糖質制限食。」なら問題ないかもしれないが、長期間続けると、全死亡率、脳卒中や心筋梗塞の危険性が上昇するとの警告があります。
(続く)
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