北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

今度は志賀1号機停止で声明発表

2011-03-04 | 情報
 志賀原発のトラブルが止まらない。1号機と2号機のトラブル競争である。周辺住民にとってはたまったものではない。
 一方、多くの県民にとって、はてな?この前止まったのはどっちだっけ?今動いているのはどっち?という状態だろう。
 1号機と2号機、どっちが危険?というクイズをしていても意味はない。北陸電力自体が危険なのである。
 
 ところが北陸電力の現場は「あっけらかん(3/1北國新聞)」と昨年12月と同様ののトラブルだから10日程度で運転再開と発言している。北國新聞が現場の危機感のなさを指摘しているが同感である。

 昨日(3月3日)の石川県議会一般質問では宮下登詩子県議(清風・連帯)がこの問題を取り上げている。
 県の西和喜雄危機管理監は県原子力環境安全管理協議会の機能強化を求める宮下県議に対し、「住民の安全確保や環境保全で議論が尽くされてきた。協議会としての機能は果たされている」と答えたという。
 安環協の設置目的が「志賀原発の一日も早い運転再開」ならば機能は十二分に果たされてきたと言えるが、そのような目的は志賀原子力発電所周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書(安全協定)石川県原子力環境安全管理協議会規程のどこを読んでも見当たらない。

 また、西危機管理監は、先般解散した「臨界事故隠しの再発防止対策を検討する有識者委員会」について「所期の目的は達成したと報告を受けたが、継続するか、新たな委員会を設置するかは検討していると聞いている」と述べている。
 有識者会議の最大の目的は、臨界事故隠し発覚後の志賀原発を一日も早く運転再開させるためのお墨付きを与えることにあり、その目的はとっくの前に達成している。
 北陸電力が再び御用(誤用?)委員会を設置するとしたら、その目的は「こんな小さなトラブルは何回あっても安全確保に影響なし」のお墨付きを与えることにあるのは明白である。
 県ははっきり北陸電力に対し、御用委員会はもう作るな!と言うべきである。
 百歩も一万歩も譲って志賀原発の運転を前提に言うならば、県は安全協定と安環協を抜本的に見直して(プルサーマル・北陸ネットで提案した改革案はこちら)、国や北陸電力の言いなりにならない、第三者機関としての機能をまともに果たす安環協をいまこそ確立すべきである。


 「ストップ!プルサーマル・北陸ネットワーク」は1月に続いて声明を発表したので、以下、紹介する。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

声   明


 北陸電力の志賀原発1号機が、2月末に発生した再循環ポンプの事故により停止し、現在、原因の調査が行なわれています。志賀原発では、昨年12月と今年1月に限っても公表された事故・トラブルは5回、そのうち3回は手動停止せざるを得ないものでした。今まで、事故やトラブルのたびにいつも「原因の徹底究明と再発防止」が謳われ、再発防止対策が発表されると直ちに運転が再開されるということが繰り返されてきました。
 しかし、今回のトラブルは昨年12月と同じ部分で発生しており、「前回の再発防止対策はいったい何だったのか」と、誰もが疑問を感じるような事態になっています。事故やトラブルがこれほど頻発する背景には、志賀原発の運転管理体制に構造的な問題があるのではないかと言わざるを得ません。また北陸電力の対応には、「事故に慣れてしまって、緊張感や危機感が欠けているのではないか」と不安の声もあがっています。地元住民のみならず、各地から「北陸電力には原発を安全に管理・運転する能力が十分に備わっているのか。小さな事故・トラブルの繰り返しが、やがて大事故につながるのではないか」と危惧する声が届いています。
 口先だけの「安全最優先」や「原因究明と再発防止」は、もう十分です。「北陸電力に原発運転の資格なし!」と、あらためて言わざるを得ないような現状では、危険な原発を一層危険なものにし、やっかいな核のゴミ(放射性廃棄物)を増やすだけのプルサーマル運転など、到底認めるわけにはいきません。
 
 私たち『ストップ!プルサーマル・北陸ネットワーク』では、ここで再度、北陸電力に対して「プルサーマル計画」実施の断念を求めます。
 石川県に対しては、「プルサーマル計画」事前了解願いを了承しないよう求めるとともに、
北陸電力と締結している安全協定、および原子力環境安全管理協議会のあり方を抜本的見直す等、県の原子力行政の再検討を求め、「プルサーマル計画」を阻止するための取り組みをいっそう強めていくことを、あらためて表明します。

   2011年3月4日
             
          ストップ!プルサーマル・北陸ネットワーク
           共同代表 盛本 芳久(石川県議会議員)
                  田尻  繁(富山県議会議員)
                  柚木  光(石川県平和運動センター・代表)
                  堂下 健一(命のネットワーク・事務局)
                  中垣 たか子(原発震災を案じる石川県民・世話人)


コメントを投稿