■日本は世界一のがん大国
がんの主な原因は細胞の老化なので、高齢化が進む日本は世界一のがん大国に
なっている。
■そもそもがんって何?
そもそもがんとは何かを東京大学医学部附属病院の中川恵一医師(放射線科
准教授)が解説。
人間には約60兆個の細胞がり絶えず分裂を繰り返しているが、コピーミスに
よってがん細胞ができる。健康な人でも1日5000個できるが、免疫細胞が撃退
するが、がん細胞は死なないため増殖を続け、栄養失調や慢性的な炎症による
体力の消耗で命を失う。そのため、早期発見(がん検診)・早期治療が大事と
なる。
スタジオで、大竹真一郎医師は、世界で初めて培養に成功した人間のがん細胞は
60年経った現在も生き続けているといい、森田豊医師は、がんの原因の約7割は
タバコをはじめとする生活習慣にあると話す。
※がん発症率…男女比6:4、男性の喫煙率が高いため
【がんの原因】
飲酒・食事・肥満・運動不足 38%
タバコ 30%
その他 32%
■他人のタバコの煙が危険
タバコを吸っている本人よりも周りでタバコを吸っていない人の方が危険。
約60種類の発がん性物質を含むが、副流煙の方が発がん性が高くなり、
フィルターも通さない。さらに近年はタバコを消した残留物から有害物質を
吸い込む「三次喫煙」が問題となっている。
両親が喫煙者であればその子どもの部屋のほこりにまで有害物質がつき、
タバコが直接なくても吸い込んでしまい、呼吸速度の速い子どもの健康に
より大きな影響が出る。
【呼吸速度(1分間の平均)】
・大人 約20回
・子ども(1~3歳) 約20~40回
・乳児(0~1歳) 約20~60回
■喫煙者に待ち受ける様々なリスク
朝起きて30分以内にタバコを吸う人は肺がんのリスクが1.8倍高く、本数を
減らしても吸う期間が長く続けばリスクを減らせない。
他のがんにもなる確率が高く、特に喉頭がんは高い。
【タバコを吸わない人と比較した喫煙者のがんによる死亡リスク(男性)】
・咽頭がん 32.5倍
・肺がん 4.5倍
・口腔がん 2.9倍
・食道がん 2.2倍
・すい臓がん 1.6倍
・ぼうこうがん 1.6倍
・胃がん 1.5倍
・肝臓がん 1.5倍
喫煙者には、医師の指導のもと禁煙を行い、楽に禁煙ができる禁煙外来がおすすめ。
【禁煙外来】
・ニコチン依存性を判定
・医師の判断で健康保険が適用される
・受診料は1万2千円~1万9千円
・禁煙補助薬などを用い約3か月かけて禁煙を支援
(2014年3月30日 駆け込みドクター)