【突然襲う、ぴりぴりする下肢の痛み】
40代から、この痛みの経験者が急に増えていきます。
そう、坐骨神経痛です。
坐骨神経痛とは、それ自体は病名ではなく「症状」の名称です。
坐骨神経は、腰椎(ようつい)から出て、お尻、太ももの後ろ、膝、ふくらはぎ、
足の先まで通っている末梢神経で、その経路に沿って痛みがはしる症状が坐骨神経
痛と呼ばれています。
【坐骨神経痛の原因となる病気】
坐骨神経痛の原因で一番多いのは腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア
で、次に梨状筋症候群(お尻の筋肉の緊張)です。
ただ、高齢者に限ると変形性腰椎症や腰部脊柱管狭窄症などが多く見られるほか、
帯状疱疹がきっかけで坐骨神経痛となるケースも。 また、それほど多くありません
が、髄腫瘍や骨盤内腫瘍が原因で起こる場合もあります。
【整形外科的治療は対症療法から】
治療は症状を緩和させる対症療法が行われます。
まずは日常生活の改善指導、次に薬物療法、そして理学療法、さらに神経ブロック
注射の順で治療が進みます。
日常生活の指導は、原因が腰椎椎間板ヘルニアという場合、安静が鉄則となります。
変形性腰椎症や腰部脊柱管狭窄症などは、腰椎への負担を減らすために長時間
座りっぱなしは避け、コルセットの装着などを行います。
それでも改善されない場合は、非ステロイド性消炎鎮痛剤の内服薬や坐薬が処方
されます。腰部脊柱管狭窄症だと、血流障害が原因の一つと考えられており、
血流増加作用のある薬が処方されます。理学治療では、温熱治療が用いられます
が、腰痛を伴う場合には牽引療法なども同時に行われます。
神経ブロック注射は、神経伝導路に局所麻酔剤を注入して痛みの伝達を止めるもの
です。さらに進むと、根本的な原因である病気治療のための外科手術ということに。
【症状が出たら整形外科へ】
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの特定の疾患ではなくとも、坐骨神経
痛が発症することも。特定の病気が原因でない場合は、数日間で自然に痛みが治ま
ります。もし、1~2週間しても改善されない場合や、激しい痛みが生じる場合、腰痛や
痺れを伴う場合は、速やかに検査設備が整った整形外科を受診することをおすすめ
します。
座り仕事の方、腰痛持ちの人は坐骨神経痛に気をつけて!
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