アナーキー小池の反体制日記

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#1952 ダンゴとツマミ ①

2016年05月12日 | 建設事業と談合
タイトルの説明が必要です。

ダンゴは談合の変換ミスです。
ここでいう談合とは、公共工事における競争入札の談合のことです。

ツマミは酒のツマミとかの意味でなく、ツマミ食いのツマミです。
ここでいうツマミとは、公共工事を発注する際に発注者側がその一部をツマミ食い?することから名付けられた隠語で、ボクが勤めていた職場で大昔から慣例として行われていた悪弊(あくへい)です。(今はありません)

42年前に市役所に就職し、36年間、建設関係の仕事に従事しました。(6年前に退職した後は何もしてません)
ずっと土木工事の発注に携(たずさ)わっていたのです。
就職前、学校にあまり行ってなかったので、土木技術者として勤まるか不安がありました。
でも杞憂(きゆう)でした。

土木技術者としての仕事は、土木工事の調査・設計、積算、発注、施工管理が主なものです。
学校では、調査・設計や施工管理は学びますが、積算は全く教えられません。
実際には、学ぶことが無かった積算が業務の大半を占めます。

積算とは、工事に要する費用を算出することです。
数量に単価をかけて出た金額を積み上げて、合計するだけです。
積算に用いる基準や指針があって、それさえ覚えれば誰でも出来るのです。

本来の発注者側の土木技術者に求められるのは、調査・設計と施工管理なはずです。
ところが工事の多くは、調査・設計を業務委託します。

発注する土木工事は、財源の違いから国庫補助工事と市単独工事の2種に大別されます。(建築工事も各種設備工事も同様です)
国庫補助工事は国からの補助金が事業費に対して50%~80%と高率なのです。
残りの持ち出し分も借金の手当てをしてくれる、大変、親切な制度です。
工事費のほかに、担当者の人件費などを含めて補助金として与えてくれるのですから”ドロボーに追い銭”状態です。

こんな便利な制度ですが、国庫補助を受けるためには様々な条件が付きます。
出来上がるものの規模や構造が決められ、市町村の北海道や国への忠誠度の具合も勘案されます。
いかに多くの国庫補助事業を獲得するかが、市町村の理事者や幹部職員たちの評価に直結する時代でした。

国は国庫補助事業を使って、地方を支配していたのです。
各地方自治体はゴマの掏(す)りあい合戦を繰り広げました。
ポチ大活躍の時代でした。

前段が長くなって、本題になかなか突入できません。
時代の背景を語らなければ、問題の本質に迫れないのです。
次回もまだ前段で終わりそうです。

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