オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

楽劇「ばらの騎士」

2008年04月07日 23時56分15秒 | オペラ
5日の土曜日にNHKのハイビジョンで生誕100年記念という事で朝から晩までカラヤンを放送していましたが残念ながら私自身興味が無いので気に留めていなかったが新聞の番組表を見て最後のところで目が止まり、これだけは絶対見なければ!絶対録画しなければと思った。まさかハイビジョンで見ることが出来るとは思いもよらなかった。
1960年ザルツブルグ音楽祭でのR・シュトラウス作曲、楽劇「ばらの騎士」の記録映画。
エリザベート・シュヴァルツコップの公爵夫人、セーナ・ユリナッチのオクタビアン、アンネリーゼ・ローテンベルガーのゾフィー、オットー・エーデルマンのオックス男爵、そしてカラヤン指揮のウィーンフィルハーモニー管弦楽団。

この映像を初めて見たのは大学生時代、銀座のヤマハホール(今もあるのかな?)での上映会であった。
このオペラの全曲に接するのは、この時が初めてであった。見ていて本当に驚いた。第3幕の大詰めの三重唱ではまさに陶酔としか言いようがなかった。この世の中に、こんなに美しいものがあるのか!と思った。次の日、有り金を全てかき集めてレコード店へ行って、このオペラの全曲盤を買ってしまった。もちろんシュヴァルツコップとカラヤンの録音である。
組曲形式はそれまで聴いたことがあるのでワルツも知っているつもりであったが、実際、映像で全曲を聴いてワルツがこんなに物凄いものだとは思いませんでした。恥ずかしいのですがワルツに乗って踊りまくるのかと思っていましたが、何と言う私の浅はかさ!シュトラウスはワルツを使って見事にウィーンの情緒、そして登場人物の心の動きを表現し効果を上げている。「サロメ」や「エレクトラ」と同じ作曲者の作品だけに聴けば聴くほど驚きが増します。
今回の放送を見ての感想は最初と同じである。ただ映像の劣化は辛い部分もあり特に第2幕の銀のバラの贈呈の部分は特に気になりました。しかし私の印象は初めて見た時と比べて全く色あせていない。
やはり、この映像の最高の魅力は、このオペラが最高の当たり役だったシュヴァルツコップの舞台姿を見る事が出来ることである。この美しさ、気高さの素晴らしさは何と表現したらよいのでしょうか?第1幕後半、オックスが舞台から去ったあとのシュヴァルツコップの歌うモノローグ。それまでにぎやかに、こっけいに進んでいたオペラが一気に緊張感を増します。
そして第3幕の大詰め、三重唱が終わり公爵夫人が舞台から去るときのシュヴァルツコップの後姿の素晴らしさ!後姿のままオクタビアンにハンドキスを求める為、手を伸ばすシュヴァルツコップの姿、後姿だけで見事に、この女性の哀しさを表現しつくしている。そしてシュトラウスの陶酔感あふれる音楽が流れている。ここのシーンがこのオペラの1番の見所かもしれません。
その他ゾフィー役のローテンベルガーの可憐さ、そして脇役とは言えフォン・ファニナル役のエーリッヒ・クンツの存在感など語りだしたらきりがありません。

今は、このすばらしい公演の映像を自宅でみることの幸福をかみしめています。

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