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足田家のなぞ

哀しくも楽しい家族の日常

ダンボールアート

2007-11-14 03:47:46 | おかあさんの部屋


ダンボールに落書きして捨てようとしたら、
「ええっ捨てちゃうの?もったいない」
と、主人に言われた。

「こういうの、現代美術館とかにありそーじゃん。額に入れて並んでたらわかんないよ」って
それはちがうと思うけど…

でも気をよくして、ダンボールにお絵かきするのがマイブームに。

夜、家に帰ってきて、ご飯は出来てないのに壁の絵が増えてる。
それでも絵褒めを忘れない、そんなあなたに感謝

一番上のは『ピーナツ兄弟』
ちっちゃい赤い字でppppppと鳴き交わしています。
本物のピーナツがくっついてる。

これは『腹赤豚』
絵本にしようと考えてるキャラです。
絵本、描きたいなー。



これは『鳥の巣』という名前。
プレーヤーの上に貼ってあります。



失敗パーマ

2007-10-17 15:12:21 | おかあさんの部屋
パーマをかけた。失敗した。

美容師さん的には会心の出来だったかもしれないが、
私はどうも納得できない。

もっと軽い感じになるはずだった。
「毛先に動きが出る程度」と言ったはずだ。
出来上がってみると、ガッチリバッチリパーマはかかっていた。

木村拓哉みたいだなと思った。髪型がね。
でもそれは、美容師がブローしてワックスベタベタにつけてくれたせいでガッチリバッチリになっているのであって、
一回洗って自分で適当にスタイリングすれば、
それなりに落ち着くだろうと思っていた。

次の日、洗っただけで何もつけずに寝て、起きたら

大泉洋になっていた。

あれぇ…。


パーマというのは必ず失敗する。(少なくとも私は)
これは技術の問題ではなく、かける人間の心の問題だ。

必然性もないのに、
3時間も費やし、
美容師に「かかりにくいですねー」と内心舌打ちされつつ、(だからかかりにくいっていったじゃん)
主人にえっこを預けきりにして、
連れてきたかぽ子は同じマンガを7回読んだ挙句、美容師に飴玉漬けにされて、
そんだけ苦労してパーマをかけるというのは妄想にとりつかれているからである。

ある日突然「パーマでもかけようかな」と思いつく。
するとパーマをかければ、なにかがすばらしく変わるような気がしてくる。
イメージの中では、さわやかなカリスマ主婦と化した私が
見違えるように部屋を片付けたり、
夏物と冬物をさくっと入れ替えたり、
いつもダンボールの切れ端に殴り書きしてる野菜の値段の代わりに
きれいな店頭ポップを作ったり、
下手したら手作り洋菓子を作ってしまいそうな(それはないか)
そんな気がしてくる。
そんな過大な期待をパーマは背負ってしまうのである。

期待が大きすぎるので、結局がっかりしちゃうのだった。

大泉洋かー。
これじゃぁ冬物出せないなー。
(いや、出してください、寒いから)


あと、余談ですが、
DJ OZMAの顔が氣志團の綾小路翔に似てるって突然ひらめいて、調べたらほんとに同じ人だったので、自分的にはすごく自慢だったのですが、これって世間一般にすごく当たり前のことなんですか?みんなは知ってて私に黙ってたんでしょうか?でもまだ4人くらいは知らない人もいるかと思うので、とりあえず告発しときます。

余談2
この間の亀田の試合、
「負けたら切腹するんだって、切腹見たいなー」
と言って裏番組を見たがるかぽ子を退けて主人が強行視聴してたんですが、コマーシャルのたびにチャンネルかえられそうになるのでその都度、切腹切腹って言ってたら、試合が終わったときにはかぽ子まで
「切腹はー?」と言っていた。百歩譲ってやったとしても、生中継はできないよね。
それより内藤選手が登場したとき聞き覚えのある曲が流れて
主人と私がほぼ同時に振り返り
「なんでCCBの『ロマンチックがとまらない』なんだ!」と突っ込んだんですが、その謎については昨日ワイドショーで解明されてすっきり。いじめられてた時、ラジオでCCBに相談して励まされ、それ以来ファンなんですって。いい話ねっ。


ランキングバナーの誘惑

2007-10-14 06:10:58 | おかあさんの部屋
前回投稿したとき、一瞬だけ、記事に人気ブログランキングのバナーを貼り付けた。
見た人はいるだろうか?
かなりレアである。滞空時間一時間くらいだったから。
やさしい人がいて、もしクリックしてくれたとしたら、ごめんなさい。
無駄押しさせてしまいました。


なぜそんなことになったかというと、友達の青豚君がブログで小説を書き始め、私は似顔絵かいたり、ブログのデザインしたり、(このブログとほぼ色違いだけど)手伝ってあげたわけです。
それで始まってみたら、なんだかしょっぱなからランキングバナーが貼ってある。

「いきなりかい?すごい自信だなー。」
「いやーものはためしですよ(?)千位以下は表示されないみたいなので、とりあえず千位目指してがんばります。たこすけさんもよかったら協力してくださいね。」
というので、毎日押してあげてはいた。

三日くらいして青豚君から電話があった。
「たこすけさん、大変です、僕ランキング今何位だと思います?」
「えーっ全然チェックしてなかった。988位くらい?」
「なんと166位ですよ!」
「えーーっそうなの?」
ここのブログよりアクセス数はかなり少ないのに、あっという間に登りまくってる。そんなもんなのか。しかしボタンを押してもらってる回数がどうやら5回くらいなので、大方私の投票に寄ってるんじゃないかと…
「たこすけさん、ちゃんと毎日押してるでしょうね?忘れないでくださいよ。そういえば仕事場にもパソコンありますよね?できればそっちでもよろしくお願いします。毎日ランキング確認するのが楽しくて。たこすけさんもやればいいのに…」


というわけで、魔がさして、私もランキングってしまったのである。
しかし、その回をUPした途端、なんか落ち着かない。
世界に向かって「私を評価して!」って言ってるようで。(おおげさ)
この一瞬にも見知らぬ誰かが「どーしよっかなー、押しちゃおうかなー」って迷ってる気がしてドキドキした。

耐え切れずすぐに修正してバナーをはがしたわけである。
だから幻なのでした。

マイケル・ムーアの『シッコ』

2007-09-04 13:40:11 | おかあさんの部屋
近くにシネマコンプレックスができたんだけど
なかなか行く機会がない。
昼間子供連れで行くと、結局クレヨンしんちゃんとかになっちゃうし。
そこで、乳幼児のいる家庭で配偶者にいやな顔されずに映画を見る方法をあみだした。
全員風呂に入れ、夕飯を食べさせ、ざっと片付け布団を敷いて
あとは寝るだけ状態にしておいて、そっと抜け出し、レイトショーに行くのである。えっこは夜は勝手に寝てしまうので大丈夫。(たぶん…)
これは先日、主人がやっていたので、昨夜は私がリベンジ夜遊びに行ってきた。


映画の内容はアメリカの医療制度に関するドキュメンタリー。

アメリカには公の健康保険制度が無いので、民間の医療保険に入るしかない。この保険も審査が厳しくて、入りたくても入れない人が多い。
保険には入っていても、いざケガや病気になったときに保障を使おうとすると、書類上のミスや、加入時に申告し忘れてた昔の些細な病気をほじくり出してきて、保険会社が契約を無効にしようとする。

すべて実費となると、医療費と言うのは驚くほど高い。
ガンや心臓病など、大きな病気をすると何千万とかかるようだ。
夫婦で病気にかかると家などなくなってしまう。

一方、フランス、イギリス、カナダなど、西側の多くの国は医療費が完全にかからないようになってるそうだ。タダ。無料。
いつでもだれでも手術しようが入院しようがタダなのだ。

だから、同じ症状の病人がいたとして、住む国で生きるか死ぬかが分かれてしまう。
アメリカでは、子供が急病になっても、その子が加入している保険会社の管轄の病院じゃないからと言って治療を拒否され、たらいまわしにされて、結局死んでしまったりすることがあるそうだ。
自分の子供が死にそうで、どんなに頼んでも病院は診てくれなくて、目の前で子供が死んでいくなんて、どんなに辛いだろう。
病院で働いてる人だって、保険会社の人だって、ホントはそんなのいやなんだと思う。
人の死に加担してるのだ。自分の力で助けられるはずの人を組織の圧力に負けて見殺しにしてしまうのだ。

インタビューを受けていたフランスやイギリス、キューバの医者達は生き生きしていた。国の病院だからもうけなんか一切無視で、ただひたすら患者に自分が信じる最高の医療を施して、病気を治し、感謝される。
やりがいがあるし、仕事に誇りがもてるだろう。

命で金儲けしようとするからそんなことになってしまう。

マイケル・ムーアの結論とすれば、前作、前々作同様アメリカの一部の富裕層が利権を手放そうとしないので社会の制度が改善されないのだという。

彼のことを偏ってるとかドキュメンタリーの手法としては公平さに欠けるという人もいると思う。
確かに、ちょっとあざとい演出と事実の並べ方で、見る人は彼の主張にかなり影響されるだろう。
しかしこれは彼の「作品」なんだからそれはそれでいいと思う。
その中から何を取捨選択するかは見る人の自由だし、
大事なのは、取り上げられた多くの人々の話が、一つ一つ事実で
一つ一つがそれぞれ人の心を動かし、社会に向かって疑問提起をするに十分な重みを持っているということだ。

それにしても常々不思議なのは、人を殺してまでお金って欲しいものかな、ということ。
すごく困ってるならまだしも、とんでもなくお金持ちな人たちが、困ってる人たちからさらにもうけて、とんでもなく贅沢な暮らしをするのって、そんなに楽しいかな。
例えば私は、何百万もするような服や指輪はいらないな。
そんなお金があるなら、アフリカで井戸掘りにでも使って欲しい。
こっそり農薬使って収穫量上げようとも思わないし、
誰かのためになっていると信じて仕事がしたい。

でも企業の中で働いてる人は意にそぐわないこともしなくちゃいけないだろう。
大変だと思う。

権力を持ってる人たち、国の中心にいる人たちが
「いまどき、あんまり儲けすぎるのは、かっこわるいなぁ」
って、思ってくれればいいんだけど。

交差点一人ぼっち

2007-08-30 07:13:26 | おかあさんの部屋
えっこと二人車でおでかけしてみたの。

あんまりのろのろじゃ悪いから前の車にくっついていったの。

そしたら交差点渡ってる最中に信号変わっちゃって
えーーーーーーっ!
って思って、逃げたくても前が詰まってて進まないし
そうこうするうちに横断歩道を人が渡り始めて
前の車と私の車、交差点の中に取り残されてしまったの。

ここから脱出するには横断歩道に突っ込まなきゃいけないんでしょ、こんな非道なことって、

おい、前の車行っちゃったよ。

一人ぼっち。交差点の真ん中に一人ぼっち

以前の私は青信号の横断歩道に入ってくるなんて、なんて悪い車なんでしょ、こんな大人になっちゃいけませんよ。なんて言ってたはずで、そーゆー車は急いでるんだと思ってたけど、実はあせってたんだなぁなんてきづいたりして

あー今まで黄色だったのに赤になっちゃった。
ますます渡れないぞ。

一瞬の静けさのあと、周囲が一斉に動き出す気配。

車が、四方八方(イメージ)からせまってくる!

ブッブーーーッ!

じゃまだよな、私すごくじゃまだよな
でも初心者マーク、ビカビカつけてんのにそんなにクラクション鳴らさなくたって、あっ、でも横断歩道に人いなくなってる。赤だけど。この場合どうすれば…

ブッ、ブーーーーーッ!

はいはい、わかりました、行けばいいんでしょ、行けば…



教習所哀歌 番外編

2007-08-23 21:57:35 | おかあさんの部屋
きのう府中の試験場にいってきた。

最寄の駅は武蔵小金井である。
これは危険なにおいがした。武蔵小杉とか武蔵新城とか武蔵境とかと
間違いそうだ。
主人は5才の子供に初めてのおつかいをさせるかのように
事細かに行き方をしらべてくれた。

とても古いちょっと陰気な建物だったが中に入ってびっくり
すごい混みようだ。

あちこち窓口があって長蛇の列ができている。
「書類を袋から出して!お金を用意してまってて!」
金切り声で叫び続けてるおばちゃんがいて、
殺伐とした感じを盛り上げる。
順々に窓口を指示されて、すごい速さで視力検査なんかされて
試験会場にたどりついた。
間隔詰め詰めにおかれた机に無理やり体を押し込む。
隣に座った女の子はなぜか結婚式の披露宴に呼ばれたかのような
ゴージャスな格好をしていた。
ひょっとして免許証の写真を意識してのことか。
もしくは普段着なのか。

試験中はやっつけ一夜漬けの疲れが出て朦朧として
「終わったらマンガ買いにいこうかなー」
とか邪念が浮かび集中できなかったが、
なんとか時間いっぱいねばって見直しもした。

しばらく時間をつぶして、合格発表。
試験のときと同じ机に座って、前のモニターに受験番号が
表示されるのを待つ。
頭の中ではドラムロールが鳴ってるが、みんな表情を殺して画面を見る。
…あった、ありましたよ372番!
頭の中ではひよこがマラカスもって踊りまくっていたが、落ちた人の手前、静かにガッツポーズ。
そして番号の無かった人(4割くらい)は席を立ち、先に帰っていった。

そのあとも流れ作業でいろんな手続きをさせられるんだけど
若者がたくさんいるのに静かに淡々と進むさまが異様だった。
みんな一人できてる人が多いので話をする相手がいないのだ。
職員だけがあっちへ行けこっちに並べと叫んでる。
ぞろぞろぞろぞろ群集がすすむ。
SFの未来世界ものを見ているようだった。
でも内心、みんな、免許をもらったうれしさをかみ殺していたんだろう。誰になんていって報告しようかと頭の中で思いめぐらしてたんだろう。

そんなこんなで、やっと光り輝く免許証手に入れました!
恥ずかしいほど夜道で光る若葉マークも買いました。
あとは車にスポンジぐるぐる巻きにして
ひとまずジャスコに行ってきます!

教習所哀歌 最終章

2007-08-18 23:58:23 | おかあさんの部屋
あの

なんていうか

その

受かってしまいました!

キャーーーッ!うれしーーーっ!

でも、もし受かったら、舞い上がって朝まで陽気なリズムでステップ踏み続けるんだろうなと思ってたんですけど、実際にはなんかボーっとしてしまって、気が抜けたって感じです。

私が一回で受かるなんて誰も予想してなかったわけですが
でもなんか受かるような気がしてた。
これは分不相応な自信とはちょっとちがって、
なんだかすごく静かな気持ちだったからです。
いい感じに集中してる時ってのはああなんでしょう。

ずっと検定のことを考えてるんだけど、気に病んでるんじゃなくて
繰り返しシュミレーションしてる。
腹の底で闘志は燃えたぎってるんだけど
表面には波一つ立たない、って感じ。

今朝、教習所に行くときも割と落ち着いてた。
それで
「ああ、受かったら、もうこのバスに乗ることもないんだなぁ」
と思ってちょっとさみしくなった。

隣に教官乗せて走るのも、保育室にえっこを連れて行くのも
腕にシャーペンの芯刺して学科の眠さに耐えるのも
なにもかも今日でおしまい。

そう思ったら、検定で車に乗る数分がいとおしくなった。
車を大事にしよう。無理な操作で車に負担かけないように
優しく運転しよう。
周りを走ってる車も大切にしよう。自分の運転のせいで
危ない思いをさせないように気をつけて走ろう。
とくに歩行者は自分が責任を持って守ろう、と思った。

どれも当たり前なんだけど、今まで教官に叱られないために
やっていたことだ。

だからもう自分は大丈夫だなと自然に思えた。
もし今日がだめでも、もう大丈夫だって。
その信号を神様がキャッチしてくれたんじゃないかな。

みなさま、応援ありがとうございました。
心強かったです。
運転以外にも、いろいろ学んだ教習所生活でした。
ああ、私の夏休みはこれからだわ…  (学科終わってないけど)

教習所哀歌 3

2007-08-16 23:55:50 | おかあさんの部屋
今日、「みきわめ」でした。

だめでした。

すぐさまもう一回見極めてもらいました。

路上で、みきわめ中だというのに、
教官がいきなり私のハンドルを奪いました。
(ガードレールにぶつかりそうだったらしい)

縦列駐車であっちこっちぶつけてしまいました。

やっぱりその時間もハンコはもらえませんでした。

みきわめ三回は想定内です。

明日もがんばります。




教習所哀歌 2

2007-08-12 19:28:19 | おかあさんの部屋
教習所に通い始めたのは5月。
夏休みが始まって混む前に取っちゃおうと思ったのだ。
久しぶりの学校。
教室に座って授業受けたりする。
気分は学生。なんだかうれしい。

えっこもすぐに託児室に慣れて、家に帰ってきても
「しぇんしぇーしぇんしぇー(先生の意)」
と言っている。
あんまり泣いたらかわいそうだと思っていたからほっとした。

そこまではよかったんだけど。
問題は実技だった。

所内で初めて車にのったとき、厭味教官(仮名)は
「今日は人生で一番運転の下手な日です。うまくできなくて当たり前ですよ」
と言った。
それにしても、あんまりにも、ひどかった。
はじめは隅のほうで、直線10メートル走ってみようとか
個別にちょっとずつ操作を習うんだと思ってたのに
教官は一通り説明すると
「じゃあ、ぐるっと回ってみようか」
と、いきなり周回コースを走らせたのだ。

かなづちの人間にざっとバタフライのやり方説明して
オリンピック強化選手がグルグル回っているプールに
突き落としちゃうようなものですから。

完全に溺れて水飲んじゃってる人間に
手の返しが甘いだの息継ぎのリズムがどうのと
高度すぎるアドバイスを機関銃のように連射して
もがく手足に大リーグ養成ギブスつけるようなまねして
最後に彼は言った。
「あなたは10時間、20時間延長しても免許取れないかもしれない。
時間もお金ももったいないから、オートマ限定に変えたほうが
いいんじゃないですか?」

いまは、9割の人がオートマで免許取るらしいのだ。
若い人の中にはマニュアル車の存在すら知らない人も多いらしい。
大学生が大半を占める教習所の中で、30代も後半の女が
あえてマニュアルで取るというのは相当奇異に映るらしい。
しかもゾウ亀並みの運動神経で!

でもでもでもね、うまくできなくて当たり前って言ったじゃん。
もうガチガッチに緊張してたし
もっと慣れてきて、練習もつめば、ひょっとしたら
うまくなるかもしれないじゃん。
もしどうしてもできるようにならなくて
どうにもこうにもならなくなったら
その時は自分で判断して、降参したい。
でもそれまでは、教官には励ましつつ見守ってほしい訳です。

いきなり“アンタ無理宣言”をした厭味教官に腹を立てて
上記の調子で教習所にクレームをつけた。
恐縮した職員は、以後私が厭味教官と当たらないよう
コンピューター制御をかけると約束した。

しかし彼の予言どおり、私は激しく復習(はんこがもらえず、ここもう一回やってみようか、と言われる状態)を繰り返し、両手足が思うようにコントロールできない苦しみを知り、何度も何度も叱られて、頭では分かっているのにやり忘れてしまうという、まるでかぽ子の日常生活を体験したのだった。(初めて彼女の頭の中がわかったような気がした。)

久しぶりに弱者の気分も味わった。
がんばってもできないということ。
初めて自分の年齢も意識した。鈍いのは年のせいもあるだろう。
高齢者の気持ちにも思いを馳せた。機敏に動けないからといってバカにしちゃいけないのだ。若いっていうのは単なる年齢で、その人が努力して手に入れた価値じゃない。

仮免試験も2回落ちた。
一番ネックになっているのは恐怖心だと思った。
いろいろなことを過剰に怖いと思ってしまう。
過去の失敗や、起こりうるすべての悪い未来を総動員して
身構えてしまうのだ。自分を守るために軽く情報を遮断する。
それでまともな反応ができないのだ。

私はいろいろ考えて
とにかく目の前の事にだけ集中することにした。
信号が変わったからとまる。
左折するから減速ギア、巻き込み確認。
一つ一つのことは単純で、怖いものなどないはずで
その時その時のやるべきことを積み重ねた。
そしてなんとか、3度目の正直、仮免の実技に合格した。

合格の余韻にひたりながら学科の試験を終え廊下を歩いていたとき
ばったり厭味教官に会った。
久しぶりだったし、その日はバイクの教習をやっていたようで
ブーツに野球帽のようなキャップをかぶっていたが、一目で分かった。
あちらも私に気がついたようで、目の前で立ち止まった。
非常にきまずかった。
私は名指しでクレームつけたので上司に叱られたりしたはずだ。
軽く会釈して逃げようと思ったその時、声をかけられた。

「どうでしたか?」
試験会場から出てきたところだったので、試験のことを聞かれたのだ。
「学科はまだ分かりませんが、実技は、今日、受かりました」
私が答えると、教官は晴れやかに笑った。
そしてキャップのつばに手をやり、高校球児のように帽子をとると
深々とお辞儀をした。
「おめでとうございました!」

ちょっと泣けた。

あの時この人にああ言われて、悔しい思いをしたから
私はここまでがんばれたのかな。

青空に高々と学生帽を投げ上げたいような
卒業気分をあじわったのでした。

(まだ仮免だって)

教習所哀歌 1

2007-08-05 06:41:20 | おかあさんの部屋
いまさら車の教習所に通っている。

そもそもの動機は不純だった。

「子供を託児に預けて習い事なんて、すてき」
と、思ってしまったのだ。

免許、あったらあったで便利そうである。
台風や雪の日、自転車で保育園に行くのは大変だった。
真冬、高熱の子供を自転車に乗せたこともあった。

免許があったら軽トラ運転して直売所まで野菜を運べる。

なんかカッコいいぞ!


しかしそもそも、なんで今までとろうと思わなかったかといえば
明らかに向いていないのだ。

運動神経と反射神経が恐ろしく鈍いし、
たぶん日本でも5本の指に入るくらいひどい方向音痴である。
自分で北や南を考えなくてもいい電車の乗り継ぎもすごい確率でまちがえる。
思い込みが激しく、自信満々に間違えて、
間違えると逆ギレである。

一度にいろんなことが起きるとパニックになるし
パニックになると頭の中身が
居心地のいいカフェかなんかに引っ越してしまい
真っ白な灰になってしまう

交通に対する恐怖心も強い。
高速で100㎞/h超えると動悸がするし、
横断歩道でもなんでも、車がいると落ち着かないので
渡らないふりして車は先に行ってもらう。

はっきり言って、私だったら、私に免許を勧めない。
私だったら、私の子供を、私の運転する車に乗せない。

冷静に考えたら
「免許、やっぱり無理なんじゃ…」
と思うところだが
冷静に考えずとっとと申し込みに行ってしまったのでした。

なぜかというと、私は
「思い立ったらすぐやっちまう病」
だからです。

人生これまで、この病のせいで
何度とてつもないことになってきたか。
でもやめられない。
苦労は生活のスパイスよねって、
はじめは気楽に構えていたのでした。

これからはじまる地獄もしらずに…


                           つづく






双子の星

2007-07-18 06:46:56 | おかあさんの部屋
昨日弟の家に双子が生まれた。

さっそく見に行った義母の話では

二卵性のせいかあまり似てなくて

男の子は顔が逆三角でしっかりした感じ

女の子の方はしもぶくれでやさしい感じ

だそうだ。ホントかな。