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妖精の消えた空

世界は優しくなんかない。

ますますキナ臭くなる極東の火薬庫

2005年05月03日 10時07分16秒 | 東アジア情勢
以前のエントリで書いてた懸念が、どうやら現実のものになっている模様。
さて、これで六月危機説の信憑性はますます高まっているわけですが。



「6者」決裂なら安保理協議 北朝鮮の核、ロシアも同意
 北朝鮮の核をめぐる6者協議が決裂した場合、国連安全保障理事会で制裁を協議することについて、ロシアが米国に同調する意向を水面下で伝えていたことがわかった。米国は現時点では6者協議の再開を目指しているが、現状を「座視しない」(ライス国務長官)との立場。北朝鮮に圧力を加えるか国連での協議に応じるか、中国に二者択一を迫る構えだ。

 米政府高官を含む複数の6者協議関係者が明らかにした。同高官は「ロシア、英国、フランスは北朝鮮の核問題を安保理で協議することを認めている」と明言。「中国はまだ反対している」と述べた。安保理常任理事国5カ国のうち、中国を除く4カ国の足並みがそろった形だ


リーチかかりました。
北というか中国にですね。北は今更だし。
これで北が六者協議に復帰せず、安保理委託なんていう事態になれば面子丸潰れとなるわけで、共産党の中の人もかなり必死であるかとは予想できます。何よりも面子を重んじる中国人のことだから。
それにしても、ロシアはこの件には興味なしで"ただ六者協議の席についてるだけ"って思っていたのですが、単に漁夫の利を狙っていただけじゃなかったのでしょうかね。

JSF氏も自らのエントリで述べているとおり、北というのは元々ソ連の肝煎りで作られた国でした。
ソヴィエト生まれのユーラが話せるのはロシア語だけで、朝鮮語を話せなかったとも聞きます。
ところが、いつの間にか北の後見人は中国になってしまいました。どうやらロシアはソ連から北の面倒までは引き継がなかった様子。
まあ、自分の庭先だけでも、チェチェンからこっち面倒なことになっているロシアです。辺境の半島の北半分の面倒なぞ見たくない、というのは分からなくもない話。



その当事者たる北はというと、

北朝鮮、日本海に向け短距離ミサイル発射=米軍情報

 北朝鮮が日本海に向け、短距離ミサイル1発を発射したとの情報が1日、米軍から日本政府に入った。日本の外務省はこの情報について、まだ確認していないとしている。

このように、1日にはシルクワーム改造型と思われるミサイルを撃つ始末。
当人はお馴染みの瀬戸際外交を継続してるつもりなんでしょうが、既にそういうものが通用する段階ではなくなっていると思うのだけれど…。
つか、弾道ミサイルじゃなくて対艦ミサイルって時点で己の余裕の無さを露呈してる気がするぞ。
空気を読んでさっさと手を引いたロシアは正解な気がします。