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小さな旅(2)

2016-12-17 00:02:14 | Travel (Okinawa)



目覚めると自分が

どこにいるのかという問題を

考える時間が必要だった。


軽い頭痛が僕を襲う。


天井板の木目が何故か

気になってしまい、

少しの間眺めていると

自分の現状が徐々に分かってきた。



昨日、首里城を後にし、

近場をぶらぶらと散策してから

待ち合わせの美栄橋駅に行き、

何年ぶりかの友人と再会を果たした。


友人は幾分か太った感じがしたものの、

沖縄人特有の彫りの深い顔は

数年経っても変わりなく、

その無邪気な笑い方が場を和ませる。


僕らは再会の喜びのまま、

近場の居酒屋に入り、

会わなかった時間を埋めるように

お互いの話を交互に繰り返した。


数年という年月はそう端的に

まとめられるものではなく、

長い話を肴に酒を何杯も頼み、

胃に流し込んでいった。


それでも話は尽きず、

二件目、三件目と梯子をして・・・

と、ここまでは何となく覚えている。


その後どうしたのだろう?


考えながら、

喉の渇きがあったので

とりあえず上体を起こしてみると、

隣の部屋のソファーに腰掛ける中年の

男性が目に入ってきた。


その瞬間、記憶が戻った。


ここは友人の実家で、

ソファーの男性は友人の親父さんだ。


即座に立ち上がり

昨晩の非礼を謝ると、

にっこりと友人と同じ笑顔を返された。


その後、シャワーを借りて

目を完全に冷ますと親父さんに

一言言ってから外に出た。


時間を確認すると

すでに午後3時を回っている。


友人はたぶん仕事で、

また夜に合流することに

なっていたと思うから、

それまでどう時間を潰そうかと

迷いながら

知らない街を歩いてゆく。


沖縄に飛び立つ前に考案していた計画は

二日目にしてすでに崩れていたが、

それもいつものことと開き直る。





空は澄み渡るような晴天で

路上の猫は気持ち良さそうに

寝転んでいる。












つづく