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秋風

アキバ系評論・創作

毎日

2012-08-25 23:52:32 | Weblog
ほぼ毎日blogを更新していますとちゃんとアクセス数は上がりますね。
画像付きだともっと。励みになります。ありがとうございます。

またGoogleで「月下の舞姫」とググると1ページ目に収まるようになりました。
「秋風」は普通に使う言葉なせいかちょっと無理ですが。

休む事はあってもずっと続けていたいです。

フライングフィッシュ

2012-08-24 13:25:31 | Weblog

飛翔型水上バイク 飛魚壱号
Flying personal water craft
『Flying fish FF-1』(FPWC FF-1)

全長4.5m
全幅5.0m
機体乾燥重量90kg
最大離陸(離水)重量260kg
最大速度180km/h
上昇限界高度3000m

因みにFlyNanoは
全長3.5m
全幅5.0m
機体乾燥重量70kg
最大離陸(離水)重量200kg
最大速度140km/h
上昇限界高度3000m

サヨリの乗るFlying fishはFlyNanoより全長が1m程長く全幅は同じ。エンジンは3割ほど強化されている。


飛翔型水上バイクとは?

単発単座の超小型飛行艇。
政治的理由により飛行機扱いされず、あくまでも飛翔する事も可能な水上バイクというポジションを強いられている。
民間の超小型飛行艇Flynanoをベースに新開発され海賊対策に投入されている。

見た目の最大の違いはFlynanoがエンジンやプロペラを機体前部、パイロットの斜め上の位置に在るのに対しFlying fish FF-1は機体後部に在る。
これによりパイロットの圧迫感や視界が大幅に向上するメリットを得たが反面、エンジン冷却効率の低下や尾翼などにプロペラ後流の当たりが小さくなり操縦応答性が低下した。
しかしながらFlying fish FF-1の本来の任務は海賊や海上テロリストの発見・牽制や機銃による軽攻撃または海上・島嶼地域へのパトロールなので視界向上の方がメリットが多い。

しかし近年、海賊側もFlynanoをはじめ超小型航空機を活用し始めたので制空戦闘能力が要求されスティンガーなど携帯対空ミサイルの搭載などが研究されつつある。
Flynanoは一機、日本円で約300万、Flying fish FF-1は三割ほど強化されたエンジンを搭載し防弾燃料タンクなど改造が施され約450万円。それでも航空機としては破格の安さである。

武装は最初期はパイロットが操縦しながらハンドガンを撃つという黎明期の戦闘機と同じだったがそれではあまりにも酷いと言うので
現在はM4カービンにM203グレネードランチャーを付けたものを防水ケースに入れ操縦席右側面に装着して攻撃する。
あくまでも固定兵装ではないという事になっていて簡単に着脱できる。


操縦桿の発射ボタンを押すと昔のカメラのレリーズと同じ要領で銃の引き金が引かれ発射される。

弾倉交換も主安全装置切り替えも飛行中カバーを開けて操作する。
銃は上下逆さまに収められている







月下の舞姫/ZEROの時のあゆとサヨリ

2012-08-24 12:09:08 | Weblog


向かって右、サイドテールでブラウス姿がサヨリで
向かって左、中学時代のセーラー服姿があゆです。
これはコミPo!というソフトで作りました。


色々ダウンロードパーツを買い足さないとバリエーションが乏しいですね。
あゆはやさしそうなやや垂れ目でサヨリはややツリ目のつもりです。
サヨリにはちゃんとした軍服を着せたいのですが……困りましたね。そのうち何とかします。

あと超小型水上機フライングフィッシュの画像もあるのですがうまくアップロードできないのですよね。
とりあえずそのモデルになったFlyNano(フライナノ)

何か開発が難航しているようですね。ちょっとエンジンが非力なのでは?
あまり強力にすると各国の航空法に規制され『大半の国で免許無しで飛行を楽しめる』というコンセプトから外れてしまうのでしょうか?
でも先ずは飛ばさないと。

月下の舞姫ではFlyNanoが一般化されていて類似品も含め海賊にも悪用されているという世界観です。
サヨリはフリゲートに搭載際されているフライングフィッシュのパイロットです。

フライングフィッシュはFlyNanoのエンジンとプロペラをパイロットの頭上ではなく
エンジンは機体後部にプロペラも最後尾に付けています。
推進型、エンテ式とか言いますね。



夏バテ

2012-08-24 00:21:16 | Weblog
ちょっとぐったり。

月下の舞姫vol.14でサヨリの乗機がジェットスキーに羽が生えたような感じの超小型水上機、フライングフィッシュとありますがこれは勿論架空のオリジナルメカですがモデルはあります。
Flynanoで検索するとすぐ出てきますがこちらの方は何か難航しているようですね。

フライングフィッシュの設定はまた後でアップします。

連日残暑が厳しいですがみなさんもご自愛下さい。

冬のコミケ

2012-08-22 00:34:29 | Weblog
早いもので冬のコミケのネットワーク申し込み締め切りが迫って居ます。
データは金曜日いっぱいなんですよね。
ちなみに決済は月曜日いっぱいでした。

自分は今まで通り創作文芸で申し込みますがノベルゲーム化も視野にいれて居ます。
でもその前にシナリオというかテキストの充実化が先ですね。
文章だけでは寂しいのでコミPo! という漫画作成ソフトを用いたり
GoogleSketchUpでメカを描いたりに挑戦したいです。
前者はともかく後者は難しいのですが。

月下の舞姫vol.15

2012-08-21 01:09:25 | Weblog
「ふたりは先にお風呂に入りなさい、父さんはもう少し部品について調べるから」
「はい、サヨリこっちよ」
「お風呂借りる、です」
あゆとサヨリは秋月家の風呂場に入って行く。
あゆの母も後を追い洗濯乾燥機にサヨリの服を入れさせる。どこかに泊まる予定はなかったので着替えがないためだ。

「外泊証明書にサインねぇ……外人部隊への入隊志願書じゃないだろうな?」
あゆの父は店舗のパソコン前で一枚の書類を眺めながら思わず航空アクション漫画のエリア88を思い出す。
話の流れで秋月家に泊まる事になったサヨリは鞄から外泊証明書を取り出しホスト側(宿泊先)の住所電話番号そして主のサインを求めた。日本式ではないので捺印箇所はないが小さい文字で色々書いてある。
あゆの父はスキャナでその書類を取り込み電子メールに添付して仕事仲間で英語がとても堪能な友人に送り同時に携帯電話で直ぐに見てくれるよう即した。
「ああなんの問題もないよ、『我が国の騎士に格別なる取り計らいを』云々の言い回しが古臭くて厳めしいから構えてしまうよな。しかし騎士とはw王政じゃないいだろ? 島諸なんとかは」
「そうかありがとう、娘とそっくりなんだがやはり他所様の子だしな」
通話を終えサインをしていると妻が無言で近づきあたりを窺うように小声で話始めた。
「あなた、サヨリちゃんの服を全部洗濯乾燥機に入れさせたのだけど」
「セクシーな下着でビックリか?」
「あなた、真面目に聞いてください、その、ピストルがポケットに、本物だって」
「軍人だしな、でも外交官でもないのに港の税関どうしたんだろうな?」
「大使館の方が秋葉原は物騒だからと貸してくれたそうですよ」
「……まぁ……親心ってやつだよ。さっきサヨリちゃんと大使にお礼の電話入れたが何か凄いお爺さんだったよ。大使って定年とか無いのかな」
「それと……これを見て」
あゆの母が新型iPadを差し出す。
そこにはM4カービンを手にした小柄な女性兵士が地面にうつ伏せに伏せさせられた男達に銃を向けている画像があった。
その画像は2chまとめサイトで『実写版ガンスリンガーガール』と銘打たれ面白おかしく取りざたされていた。
内容は要するに島諸首相国連邦の海賊取り締まりの画像の中に少女兵士が写っていて人権団体が騒いだが結局小柄な部族の成人女性だったという事で落ち着いた件である。どこかのジャーナリストが恥をかいたらしい。
確かに複数写っている女性兵士は相対的に顔が小さく小柄な大人であるとわかる。ただ一枚どうしてもサヨリの後ろ姿にしか見えないひとりが気になった。その女性の顔の分かる他の写真は無くなんとも言えないのがもどかしい。

風呂場の方から女の子のあゆの悲鳴が響くと母はダッシュでそちらに向かう。
「どうしたの?!」
母にしては荒々しい声、荒々しいドアの開け方にびっくりするあゆ。
「サヨリったら最後に水を浴びるんだもの! まだ水浴びには寒いよ」
「いつもの習慣、肌も引き締まる」
「そう? 私もやろうかな? お母さんも」
「普段から鍛えていないと風邪引くわよ」
あゆの母はバスタオルでサヨリを拭いてあげる。見た目は自分の娘と同じだがよく引き締まった筋肉質に驚く。
「おーい、どうした?」
「やだ、お父さん覗かないでよ!」


月下の舞姫vol.14

2012-08-19 11:07:20 | Weblog
「「「乾杯!」」」
 最近秋葉原駅の近くに出来たメイドレストラン『オータム ウィンド』の一角で各々ビールやジュースで乾杯する。
 一行は秋月夫婦とその娘あゆ、弁護士、そしてサヨリである。
 メイドは居るが彼女達がお茶屋遊びよろしく相手をしてくれるタイプの店ではなく単にウェイトレスの制服がメイド服なだけであるので家族連れでもおかしはない。
 ウェイトレスがチアリーダーの格好のレストラン、フーターズという先駆者もある。
 そうはいっても客の多くが青壮年男性である。
 店内は中々盛況で一同が入ったところでちょうど満席になった。
 本来は四人のボックス席だが小柄なあゆとサヨリそして秋月婦人の三人は普通に二人掛けのシートに座れる。
 反対に弁護士は一人半のサイズであゆの父を圧迫している。

「島嶼首相国連邦というと東南アジアでも日系移民の多いところですな、私のお祖父さんがそこの守備隊に居て終戦を迎えたんですよ」
 あゆの父と同世代の弁護士の先生は二人前のWステーキを頬張りながら司令部付き士官だった祖父の思い出話を始める。
「まぁー、祖父は後方の司令部に居た主計だったし現地の日系人が情報や物資を回してくれたそうだし、そもそもあの辺は資源が特に無くて激戦区じゃなかったので命拾いしたそうですよ」
「今は色々地下資源が発見されたそうね、昔から見つかっていたら激戦地だったわね」
 あゆはミルクシチュー定食の箸を休め秋月ラジヲ店舗内から持ち出して来た商品検索をする為の新型iPadを繰りながら話を繋げる。
「外資が資源採掘権狙い、反日系人団体が活発化、内憂外患」
 ビーフシチュー定食を食べながらサヨリはぶつ切り調の喋り方で答える。
「サヨリさん、階級は? 私の祖父は『やりくり中尉』止まりだったそうで」
 弁護士がライスのお替り(無料)をしながら聞く。
「ワラントオフィサー……准尉」
「ほぉー? 今はパイロットはどこの国でも皆少尉以上の士官だそうですが?」
「未成年なので半人前扱い。戦闘任務からは外されている」
「チャイルドソルジャーなっちまうと国際法上もまずいな」
 半人前扱いされて悔しそうなサヨリの表情を汲み取ってフォローを入れる。
「学校はどうしているの? 私と同い年でしょ?」
 あゆが食後のホットコーヒーを啜りながら聞く。
「士官が家庭教師、通信教育併用、去年国際バカロレア試験に受かった」
「すごーい、飛び級3年なんだ」
「パイロットは優秀でないとな」
 あゆの父がわが娘のごとくサヨリを褒める。
「ねぇ? 艦載機は何に乗っているの? 航空母艦なんて無いでしょ?」
 あゆが新型iPadで島嶼首長国連邦の軍事情報を見ながら問う。
「フリゲートに搭載している超小型水上機、フライングフィッシュ」
「ああジェットスキーに羽が生えた感じのものよね? 雑誌で見たことがある」
「コーヒーのお替りはいかがですか?」
 食後も話しこむ一向にメイドが追い出しに掛かってきた。



コミケ82雑感

2012-08-17 23:37:11 | Weblog
今回のコミケで贋札騒動がありましたがこれは現在の一万円札の旧バージョンのホログラムがないものを間違えたようですね。

暑かったけど去年や一昨年よりはマシだったかも。

今秋の映画も控えまどか☆マギカ関係の同人誌多し。
コスプレはまどかよりもほむらの方を多く見かけたような気がする。
日本人、黒髪、肌の露出が少ないのでコスプレ初心者にとって敷居が低いせいか。

いつも初日、東館、壁際に配置されるサークルが今回何故か二日目に配置されたので多少戸惑う声があり。

大きな事故もなく何よりでした。


補足

2012-08-16 23:31:14 | Weblog
拙いWeb小説で申し訳ないです。
描写不足でなんだこれ? なところはおいおい直して行きます。

あゆ達のお店は架空の「秋月ラジヲ」といいますが
実在の秋月電子とは関係ありません。
いずれタイトルの月下の舞姫の月下と絡めたいので月を入れたのです。
秋葉原だし秋も。
素月(そげつ)でも良かったかな? 素子(エレクトロニクス的な“そし”)の素が入っているし。
でも大声で呼ぶ時「素子おおお!」(攻殻ネタ)じゃなかった
「秋月いいい!」の方が「素月ううう!」より力が入りそうだし。

うーん・・・

とにかくまだまだ続きます。

月下の舞姫vol.13

2012-08-15 23:33:40 | Weblog
「そう、大変だったわね」
 何事にも動じないあゆの母が何か他人事っぽく呟く。
ここは秋月家の店舗権住居の入っている秋月ビルの2階で秋月ラジヲ店内奥である。
あゆの母は店番はするがあまり店頭に出ることはなく通販業務や主婦業を中心にしている。
 この店はパソコンパーツショップだが一般的なモノの他にES(エンジニアサンプリング)品を扱っていて知る人ぞ知る店である。
 開店は時間は平日正午から夕方6時までで土日祝は原則休みである。
 客層の半分以上がメーカーの開発者かハイアマチュアなのでそれでいいとして、来れない人は通販でというスタンスだ。
 あゆの肝の座り具合はお母さん譲りだとよく言われるがこんな時は素直に喜べない。
 小柄だがあゆよりは大きく150cm程ある。亜里沙よりは少し小さい。

 高校のエレベーターにふたりして乗り込もうとした時、
「君が居ると話が長くなりそうだからまっすぐ家に帰りなさい」
 と言われたのでその通りにして母に報告したところだ。
 自分の生活圏は徒歩5~10分以内に大体全て揃っている今までありがたさを感じたが同時に何か悪い事があっても常に身近なのかと唖然とした。
 これからどうなるのだろう?
「間が悪いと邪魔になるからこちらからの電話は止めておきましょう」
 母の言うことは解るし自分も家への帰り道そうしてきた。しかし……

「たのもう、ごめん、ください」
 店舗の方から妙な日本語の声が聞こえる。自分の娘の声そっくりで母親はギョッとする。
 あゆ自身は自分の声を客観的に聴く事はないのでピンと来ないが母の珍しく驚いた顔に驚いてしまった。
「はい、少々お待ち下さい」
 奥の倉庫から店舗に向かった母がフィルムの逆回しのように後ずさって戻ってきた。
 これはただ事ではないとあゆが母と入れ違いに店舗に出る。
「……イラッシャイマセ……」
「これえください」
 一目見て思わずあゆも言葉を失う。酒屋、いや今はコンビニになった友人の恵子の家ほどではないが商店の娘として最低限の挨拶は半ば無意識に口を吐く。
 そこにはさっき後姿を見たツナギ服姿の自分そっくりな娘が『秋葉原ガイドブック ウルトラスーパーマニアックス』を手に立っていた。
 自分よりやや目付きがキツい。日本語がネイティブでないのか何なのかしゃべり方がちょっとおかしい。
 不思議と相手はあゆの姿を見ても特に驚いてはいないようで堂々としている。
 それはそれとしてこれくらいマニアックで詳解な本でないとうちの店は紹介されないのか! と一瞬、商店の娘モードになったが冷かしや知識不足のお客さんの相手をしないからよしとする。選択と集中があゆの父の生き方である。

 プリントアウトされた買い物メモを出して部品を買いに来たれっきとした客なのであゆと母は委細かまわず部品カゴを持ってバタバタと走り回って半分ほど揃える。
「ごめんなさいね、後はここには無いか、そもそもどんな部品なのか何なのか主人でないと解らないわ」
「この型番って真空管? 今時無いよそんなの、あとこのワンボードリナックスは他所の店かどっかで見たかな? 若松だったかな?」
 あゆが新型iPadで検索しながら首を傾げる。
「主人とはマスターか? いまどこですであるやいなや?」
「ちょっと用が……またいらっしゃって下さい」
「万障繰り合わせの上、可及的速やかに修理を急ぎられたし」
 旧日本軍の戦争映画みたいな言葉使いに戸惑う秋月母娘である。
「うちは出張修理は原則しないのよ」
「修理はこちらの船の技術士官がする」
「士官? 軍人? あ、その肩のパッチって東南アジアの島嶼首長国連邦の? コスプレじゃなくって本物だったんだ」
 月下の咆哮というミリタリー系ゲーマーのあゆが反応する。
「嘘ではない」
 身分証を差し出すあゆそっくりの少女。
 いつの間にか普通に会話をしているふたりにあゆの母が紅茶とマドレーヌを持ってて時ならぬお茶会が始まった。あゆの母にしても他人には見えなかったのである。
「Sayori Akizuki……? 苗字同じなんだ」
 サヨリの身分証をまじまじと見るあゆとその母。
「島嶼首長国連邦本島の日系人村には珍しくない苗字」
 要はサヨリは島嶼首長国連邦の海軍特別陸戦隊特殊航空班に所属する本物の航空機パイロットだった。
 今東京湾に寄航しているフリゲートに乗って来たが落雷で電装品が一部故障してしまったので技術士官が修理中だそうである。日本語で説明商品のパソコンパーツの買い物が出来るのがサヨリくらいしか乗っていなかったので代表で買いに来たらしい。
 さっき持っていたガイドブックは最初に行ったヨドバシカメラ秋葉原店の2階PC書籍コーナーで買ってきたそうだ。因みにそこの2階PCパーツコーナーでは欲しい物はほとんど無く途方に暮れていた時に通りすがりの外国人に勧められたそうだ。
「何故ヨドバシカメラ秋葉原店?」
「最大の電気街の一番大きな店は何処? とわが国の大使館のに聞いたから」
 その大使はエレクトロニクス関係には疎いようだとあゆは溜息を吐くとPHSが鳴る。
「あ、(弁護士の)先生! どうなりました? え、警察? なんで?」
 PHSをスピーカーモードにしてあゆと母が聞く。サヨリはいつの間にか足元に居た秋月家の飼い猫レインを撫でている。
 弁護士の話によると崇谷家が一致団結し騒ぎ立てているようで取り合えず万世警察署に河岸を移したそうだ。
 崇本人は近所の三次救急(救急救命)の三井記念病院救急外来に搬送された。どこまでも大げさな一家だが刑事は専門外とはいえ弁護士が密着しているのでそう酷い事にはならないとの事である。
「ごめんなさいね、サヨリさん、主人がちょっと……」
 あゆの母が店仕舞いと出かける用意をしている間あゆはさよりに事の顛末を話す。
「わかった、マスター、助けに行こう、日本、外圧に弱い、わが国の大使館の大使に働いてもらう」
「え? 大丈夫なの?」
 だいたい自分と同い年の女の子が軍のパイロットで軍艦の電子部品買いに来た事自体不思議なのにと秋月母娘は思ったが外圧云々はそうなのでそれに賭けてみる事にした。

「いやぁ、酷い目にあったな、まーいい経験か」
「島嶼首相国連邦の大使がなぜ?」
 秋月母娘とサヨリが万世警察署に着くと同時にあゆの父と弁護士が出て来た。来る途中サヨリがどこかに携帯で電話していたが大したものだ。小国とはいえ大使は大使か。
 サヨリが一歩前に出る。
「問おう、貴方がマスターか?」
「ええ、まぁ店主というか社長だけど? 誰? 親戚? こんなあゆと同世代でそっくりな娘居たっけ? まぁいいや近くのメイドレストランにみんなで喰いに行こう、割引券今日までなんだ」