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【彫刻ボランティア】サトル・タカダ「子午線-1993」が動いた!

2010-03-22 10:13:48 | 彫刻ボランティア

埼玉県立近代美術館にて、「彫刻ボランティア」の月例研修会。
この日は、アーティストのサトル・タカダ氏を迎え、美術館の「彫刻ひろば」に設置された作品「子午線-1993」の解説と、実際に作品を動かしてみる、というイベントを行なった。



子午線-1993」は、「Drawing Sculpture」、描画する彫刻というコンセプトの1作で、レールの上に設置されたクレーン状のオブジェが可動式となっており、ペン状の先端部で地面に描画できる仕組みとなっている。



ナスカの地上絵を描くにはどういう仕組みが必要か?という発想が原点にあったという。1993年制作のこの作品、宇部市の現代日本彫刻展に出品後、埼玉県立近代美術館に収蔵されたが、この彫刻ひろばに設置した際に動かして以来、15年間固定されたままだったそうだ。今回は作家と美術館の意向により、子午線にちなんで春分の日を選び、実際に大地へのドローイングを行なうはこびとなった。

前夜は嵐のような暴風が吹き荒れたが、明けた21日の昼間はからりと晴れ、絶好のアート日和。作家の指揮の下、学芸員とボランティア・スタッフで固定部のワイアーをはずし、本体をレール上で前後に動かす。



クレーンを固定しているワイアーも緩め、クレーン部を持ち上げながら地面に線を描いていく。彫刻ひろばで遊んでいた子供たちが駆け寄り、楽しそうにお絵かき。

大地を引っ掻いた!

本体の位置を少しずつ動かし、何本もの線を描いていく。この後、仕上げにセメントを流し込んで、しばらくドローイングを保存することとなった。

固定された状態でいつも見慣れていた作品が動いたことへの感銘と、Drawing Sculptureというコンセプトを実地体験できたこと、とても楽しい一日だった。

 

 

 

 


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