親父記者の育児日誌

2人の子どもをもつ新聞記者の育児日誌

口お化け

2004-12-18 00:05:16 | Weblog
ずっと昔の小学生のころ、口裂け女が一世を風靡したことがあった。両耳まで裂けた口、顔の半分を覆う大きなマスク、五輪選手のような健脚ぶり……。数々の目撃情報が伝えられ、子供達は半ば信じ、薄暗い道を1人で歩くときなど、口裂け女の幻影に恐怖したものだった。最近、娘の口は「口お化け」という単語をよく口にする。「口が耳のあたりまで裂けている女の人で……」。何ともなつかしいフレーズ。名称はちょっとだけ違うが、娘の通うT保育園の子供達の間では怖~い存在として信じられているようだ。「パパ、口お化けは怖ーいんよ。保育園の裏山に住んでいて、パパも食べられちゃうんよ。こんなに口が大きいんだから」。T保育園は福山市の東部にあって、すぐ裏には里山風景が広がっている。トトロに出てきそうな緩やかな斜面に広がる畑と雑木林、ため池があって、その風景の中を娘たちは毎日、走り回っている。そこで体験した驚きや発見を、娘の身振り手振りつきで聞く時間は本当に楽しい。「今日はね、落ち葉の温泉があったんよ。とっても素敵な温泉で穴の中に落ち葉がいっぱい敷き詰めてあって温泉になっているんよ」「今日な、どんぐりの森にいったら大きなどんぐりの中から白い虫がでてきたんよお。どんぐりの中には虫がおるんよ。お腹いっぱいになったから出てきたんかなあ」