ヤブカンゾウ (薮萓草)
ユリ科ワスレグサ属
学名:Hemerocallis fulva var. kwanso
特徴・分布・生育環境
「萓草(かんぞう)」」 の名はありますが、ユリ科の草本です。漢方薬として有名な 「カンゾウ」 は 「甘草」 で、マメ科の草本で全く別種です。
長さ50~80cm、幅3cm前後の細長い剣状の葉を、地際から叢生させます。
夏に高さ60cm前後、時に1m近くになる花茎を立て、橙赤色の八重の花を数個つけます。花被片は、長さ7cmほどです。ただし、花色には変異が多く、赤色の強いものもあります。
三倍体であるために種子はできません(生殖する際に減数分裂できない)。
仲間(同属)のノカンゾウよりも、葉がやや幅広で花がやや大型です。
中国に分布するシナカンゾウ(別名:ホンカンゾウ)(学名:Hemerocallis fulva var. fulva)を基本種とする変種であるとされています。
日本各地から中国に分布します。ただし、古い時代に中国から渡来したという説もあります。
多摩丘陵では、日当たりのよい草原や田畑の縁の草地などに時々見かけます。
( 多摩の緑爺の「多摩丘陵の植物と里山の研究室」 から抄出紹介。画像は、【岩水】にて添付。)