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北朝鮮から弾道ミサイル発射 官房長官 “厳重に抗議”
2月12日 12時56分
菅官房長官は、北朝鮮による弾道ミサイルの発射を受けて、午前11時前に、2回目の記者会見を行い、航空機や船舶の被害は確認されていないとしたうえで、日米首脳会談直後の発射は、日本や地域に対する明らかな挑発行為だとして、北朝鮮に厳重に抗議したことを明らかにしました。
この中で、菅官房長官は「北朝鮮は、本日午前7時55分ごろ、北朝鮮西岸から弾道ミサイルを東方向に発射したと判断される。発射された弾道ミサイルは約500キロ飛しょうし、日本海に落下したものと推定される。現在までのところ、航空機や船舶から被害報告の情報は確認されていない」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は「今回の弾道ミサイル発射は、国連の安保理決議に明らかに違反し、航空機や船舶の安全確保の観点から、極めて問題のある行為であり、断じて容認できない。日米首脳会談が行われた直後に発射したことに鑑みても、わが国および地域に対する明らかな挑発行為で、直ちに北京の日本大使館のルートを通じて、北朝鮮に対し厳重に抗議した」と述べました。
さらに、菅官房長官は「政府としては、日米首脳会談でも確認されたとおり、北朝鮮に、核および弾道ミサイル計画を放棄し、さらなる挑発行動を行わないよう強く求めていく。同盟国たる米国や韓国をはじめとする関係国と緊密に連携し、北朝鮮に自制を強く求め、いかなる事態にも対応することができるよう、緊張感をもって、必要な対応に万全を期していく」と述べました。
また、菅官房長官は、記者団が「現在訪米中の安倍総理大臣が、この件についてトランプ大統領と話し合う予定はあるか」と質問したのに対し、「今、米国で会談すれば、そうしたことは当然、会談の中身にはなるだろうと思うが、予断をもって予測することは控えたい」と述べました。
一方、菅官房長官は弾道ミサイルの種類について、「総合的、専門的に分析する必要があり、詳細は分析中だ」と述べたほか、日米首脳会談の直後に発射した意図について、「総合的に分析をしているが、詳細のコメントは控えたい」と述べました。
そして、菅官房長官は国民に対し、適切に情報を伝達していくので落ち着いて行動するよう呼びかけました。
政府関係者 “中距離弾道ミサイル「ノドン」か”
政府関係者によりますと、北朝鮮が発射した弾道ミサイルは中距離弾道ミサイル「ノドン」とみられ、「ロフテッド軌道」と呼ばれる、通常より高度を高く取り、わざと飛距離を出さないようにした可能性があるということで、防衛省などで詳しい分析を急いでいるということです。
ロフテッド軌道は、通常より高度を高く取り、意図的に飛距離を出さないように発射するためのものです。
防衛省によりますと、北朝鮮が去年6月に、中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられる弾道ミサイルを発射した際や、去年8月にSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを発射した際に、通常よりも高い角度で高い高度まで打ち上げる、いわゆるロフテッド軌道と考えられる発射が確認されたということです。
防衛省によりますと、一般的に、ロフテッド軌道で発射された場合、迎撃がより困難になると考えられるということで、防衛省は北朝鮮の弾道ミサイル発射の能力が向上しているとして、弾道ミサイル防衛を強化するための検討を急いでいます。
稲田防衛相「情報収集・分析 警戒監視に全力」
稲田防衛大臣は、12日午前11時半ごろ、防衛省で記者団に対し、「北朝鮮は、きょう午前7時55分ごろ、北朝鮮西岸のクソン(亀城)付近から、1発の弾道ミサイルを東方向に発射したもようだ。発射された弾道ミサイルは、およそ500キロメートル飛しょうし、北朝鮮東岸から東におよそ350キロメートルの日本海上に落下したものと推定される」と述べました。
そのうえで、稲田大臣は「詳細は分析中だが、わが国および地域の安全保障に対する明かな挑発行為であり、断じて許すことはできない。引き続き、情報収集と警戒監視に万全を期すよう指示を出し、関係幹部会議を開催した。防衛省としては、引き続き、情報収集・分析、警戒監視に全力を挙げていく」と述べました。
また、稲田大臣は、記者団が発射された弾道ミサイルの高さや軌道の分析状況を質問したのに対し、「いま、専門家が分析しているが、去年6月に発射された弾道ミサイルのような1000キロメートルを超えるような特異な高度ではなかった」と述べました。
岸田外相「北朝鮮に対し強く非難」
岸田外務大臣は午前10時半前、外務省で記者団に対し、「弾道ミサイルの発射は、累次の国連安保理決議や、日朝ピョンヤン宣言に違反するものだ。早速、大使館ルートを通じて、北朝鮮に対して厳重に抗議し、強く非難した」と述べました。
そのうえで岸田大臣は、日米同盟や、日米韓の情報共有を含む安全保障協力を強化すること、安保理決議の履行を関係国に対して働きかけていくこと、安保理において強いメッセージを発するよう働きかけることの、3点の指示を出したことを明らかにしました。
自民 下村氏「しっかりと対応を」
自民党の下村幹事長代行は、東京都内で記者団に対し、「日米首脳会談のタイミングなので、それを意識したのかもしれない。首脳会談で、北朝鮮も含めた日米における安全保障の強固な体制ができたと思うので、揺るぎなくしっかりと連携することによって、北朝鮮がこれ以上暴発することのないように両国で対応できると思う。単なる形式的な抗議ではなくて、しっかりと対応していく必要がある」と述べました。
弾道ミサイル発射は去年10月以来
北朝鮮が弾道ミサイルを発射したのは、去年10月以来です。
防衛省によりますと、北朝鮮は去年、例年にないペースで弾道ミサイルの発射を繰り返し、合わせて23発に上りました。ミサイルの種類は多岐にわたり、これまで発射が確認されていなかった新型の中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられるものを合わせて8発発射したほか、去年8月には潜水艦発射弾道ミサイルとみられる1発を発射し、およそ500キロ飛行させました。
また、去年8月に発射された弾道ミサイルは秋田県・男鹿半島の西、およそ250キロの日本の排他的経済水域に初めて落下し、翌9月にも3発の弾道ミサイルが北海道奥尻島の西、およそ200キロから250キロの排他的経済水域に落下しました。
去年10月20日以来、弾道ミサイルの発射は確認されていませんでしたが、北朝鮮は、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が元日の演説で、ICBM=大陸間弾道ミサイルの発射実験の準備が「最終段階に入った」と述べるなど、ミサイルの発射をめぐり強硬な姿勢を見せていました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170212/k10010873641000.html
記事の紹介終わりです。
■ Site Information ■
■ 2009年7月9日
「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
本稿はその保管用記事です。
■ 2010年3月2日
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