新鮮な魚介類などを、切り分けて生のままで食する調理法。また、その調理した料理をいう。
刺身は、江戸時代に、発展したが。
室町時代より前にも、膾(なます)料理があった。雉などの山の幸を、細く切り刻んで、酢などに和えて食した。鯉のあらいは酢味噌で食べるが、是は江戸時代のなごりだと言う。
ぞんざいに生の肉や魚介を喰えば、食中毒を起こすこともある。清潔な水や、よく切れる包丁などの道具類。これが、いつでも使える。生活環境の整えられた、江戸だからこそ。安心、安全に食べられる、刺身が発達したのだろう。
特に現代日本に於いては、鮮魚の流通システムが整備され。冷蔵庫や冷凍庫が、当たり前にある。ならば、細菌などに汚染されていない、肉の部分だけを、切り身に出来る。こうして、工業化の進んだ。日本だからこそ、刺身文化の隆盛を見せている。
ホヤも、このままでは喰えない。
爺さんが、ホヤの酢の物。これで、晩酌を一杯やっている。
そこへ孫が来て、『其れナニ』 とか聞いてくる。
孫も一口つけるが、その味の珍奇さに、顔をしかめる。なんでも喰う
細かく切って、三杯酢などで絡ませて、あらかじめ味を付けておく。それを、小鉢などに盛り付ければ、酢の物といふ一品となる。
キュウリを薄切りにして、添えることで、磯の香りを。旨みに不可欠な、香り立てに利用する。大根の細切りや、わさびの辛い香りも、匂い消しである。
2020 10 04 わが郷にて撮影