記事の紹介です。
2010-11-28 11:41:47
米空母がとうとう黄海へやってきた。連雲港に暮らす私には、米国の中国に対する威嚇がひしひしと伝わってくる。
黄海とは長江の河口から済州島へ伸ばしたラインの北側海域のことである。私は黄海の西岸に住んでおり、海を隔てた向こう側に韓国がある。黄海は浅水海域であり、軍事演習が行われるこの小さなエリアは、中国からも目と鼻の先である。私の感覚では、米国空母戦闘軍はすでに我々の目の前まで迫ってきている。無数の巡航ミサイルを携えていることを差し引いても、艦載航空兵が攻撃を仕掛けてくることになれば、爆弾を投げてくるのに40分とかからない。外界は中国の脅威ばかりを強調するが、私が真っ先に感じたのは米国の中国に対する脅威である。
しばらく地図を眺めていると、いくつかの疑問が浮かんできた。第一に、国家戦略において海軍に振り分けられる任務とは一体何なのか。米国はなぜ、中国海軍を恐れることなく空母を中国近海に押し込んできたのだろうか。
第二に、中国海軍は沖縄と宮古島の間から国際海域に入っただけで、外界から海上侵略者のように捉えられている。まるで中国海軍は中国でじっとしていろといわんばかりだ。米国は黄海での軍事演習に当たって中国の国民感情を考えたことがあるだろうか。もし、中国海軍がキューバとともにメキシコ湾で軍事演習を行ったら、米国はどう思うだろうか。
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第三に、空母はそれ自体、どこへ行っても一種の政治的表明となる。米空母の黄海進入はすでに中国の米国軍事力量に対する合理的予測を超えている。今、いくつかの国にはアジア帰還した米国にすがり、集団で中国を押さえつけようとする動きがある。中国はどのように戦略を進めていけばよいのだろう。
中国海軍はずっとその空母保有を切望しているが、その一方で政治的には周辺諸国の感情を考慮してきた。現在の局面を迎えた今、私は、中国はもう躊躇する必要はない、すぐにでも空母建造を正式表明すべきだと考える。「勢力均衡概念」という現実主義の一原則が一部のアジア国家に支持されている。勢力の均衡が、中国に不利な形で失われた今、中国はそれ自身の努力でその均衡を取り戻す必要がある。
今年の夏、空母の黄海派遣において優柔不断極まりない対応となり、結局派遣を見送った時とは対照的に、今回の米国の行動は「一挙多得」と言える。韓朝の衝突を理由に堂々と黄海入りし、中国の反対も前回ほどにはならないはずだと踏んでいる。朝鮮を威嚇し、韓国をなだめ、それらを利用し、いとも簡単に数ヶ月の「規則」を破った。中国の感情を軽く見ているのだ。このような策略計画は必ず中国からの大きな反発を受けることになる。それは、軍事戦術においては、少なくとも空母建造の正式表明を以って反撃を行うべきなのである。
中国が空母建造を表明するのは、米国が世界の各海域において十数隻の空母で自らの実力を示威したのとは全くその性質を異にするものである。それは、少なくとも中国領海の安全を守るため、挑発をしかけてくる外国軍事力に対して中国の戦争抑止力を示すためのものである。これは中国の空母建造の基本目標であり、その合法性及び合理性の根拠でもある。
その領土と領海を守ることは、一国家としての責任である。以前、西側諸国では「中国軍事脅威論」が横行していたが、この米国の黄海入りという現実の前では、全く無力なものとなった。しかし、それもまたよしとしよう。今回の件は、中国に空母の必要性を再認識させるよいきっかけとなった。また、我々の空母建造のスピードアップをある意味促進してくれたのだ。今、中国が空母建造を正式表明すれば、外界からの反発を最小限に抑えることができるだろう。「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年11月28日
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2010-11/28/content_21437643.htm
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■ 2009年7月9日
「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
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