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分裂回避へ議長国インド奔走…G20
「合意」を優先、ロシア批判せず
2023/09/10 11:18
【ニューデリー=浅野友美、川上大介】9日に開幕した主要20か国・地域(G20)首脳会議は、ロシアのウクライナ侵略を巡る対立が先鋭化する中で、首脳宣言の合意に至った。全方位外交を展開する議長国インドが分裂を回避するため奔走した成果と言えるが、ロシアにも一定の配慮を示し、直接的な批判を避けたものとなった。
「今は我々全てが共に歩くときだ。食料やエネルギーの課題に対し、具体的な解決策を講じなければならない」。ナレンドラ・モディ印首相は会議冒頭にこう述べ、各国の協調を促した。
インドは議長国として2月以降に行われた全てのG20の閣僚会議で、共同声明を採択できなかった。首脳会議で宣言が採択できないという史上初めての事態を避けようと、インドは昨年インドネシアで採択されたG20の首脳宣言の文言を踏襲しようとした。
昨年の宣言では、ロシアを名指しせずに「ほとんどの国がウクライナでの戦争を強く非難した」との文言を盛り込んだ。しかし、これにロシアは抵抗し、中国も同調してきた。
今回は、侵略を「ウクライナでの戦争」とした上で、食料・エネルギー供給への悪影響を強調した部分では「異なる見方や評価もあった」とロシアに配慮したとみられる文言もあった。
インドは今回のG20を成功に導き、国際社会の中で存在感を高めようとしていただけに、ある外交筋は「インドは相当な危機感を抱いていたようだ」と指摘する。いち早く交渉をまとめて懸念を拭い去るため、採択の成果を会議初日にアピールしたとみられる。
インドの交渉担当者は9日の首脳会議中も、米欧やロシアとの間で協議を続けた。その結果、モディ氏は9日午後の会議で「合意に至った」と表明し、満面の笑みを見せた。
宣言が合意に至った背景には、米欧とロシアのいずれも、大国間の対立から距離を置こうとするインドなど新興・途上国「グローバル・サウス」の意向を無視できなくなっている事情がある。アフリカ連合(AU)のメンバー入りも決まり、G20では今後、グローバル・サウスの発言力がさらに高まる見通しだ。
一方、インドは、昨年のG20に参加したウクライナを招待しなかった。対立の激化を避けるためだったとみられている。ウクライナ外務省報道官は、宣言の侵略に関する表現について「全く誇れるようなものではない」とSNSで批判し、「我々が会議に出席していれば、ウクライナ情勢をより良く理解してもらえただろう」と不快感を示した。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20230910-OYT1T50061/
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■ 2009年7月9日
「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。 本稿はその保管用記事です。
■ 2010年3月2日
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