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いやーすんごい本を読んでしまった:現代思想入門

2022-04-11 21:21:00 | 日記


まだ全体理解したわけではないが、良い本。ここ数年で読んだ中でもしかしたら一番良い本だったかもしれない。
著者は後書きで
これは青春の総括であり、憧れへの終幕
と書いているが、なるほどと思う。

詳しいことはもう少しまとまったら書きたいと思うのだが、どんな人が読んだらいいのかと言うと、興味を持った人全てである。
僕は本なんか好きな人が読めば良いと思うし、この本いいよなんて勧めることはあまりないのだが、それでもこの本は良い。
帯には、人生が変わる本とあるが、人生「を」「変える」本ではない。
これを読めば人生を変えられるんだ!とかそういうことではないのである。
僕の中で、大いに思考の変化をもたらした本。

この本の中で仮固定という話が出てくるのだが、とても重要だと思う。勉強の哲学でもたぶん書いてたのかな、読んだ気がするけど。
言ってみりゃ、ある目的を達成しようと思っても根拠もないし、達成したってその達成の満足は一生続くもんじゃない。
だからって目的を持って生きることは間違いなのかというとそうではない。これが人生の目的だと完全に固定してしまうのではなく、あれもこれもあくまで仮で達成したらまた別の仮を作る。そうやって落胆と満足を繰り返しながら色々と根を伸ばしていく。これがわたし!ではなくあれもこれもそっちもわたしという生き方。
二項対立ではなく、秩序と逸脱をバランスよく組み合わせる。
AがプラスでBがマイナスだとしたらあえてBを見直すことによってAだけを即肯定して絶対視しない。しかし、だからといってAを正しくないとし、実はBが正しいのだと言うだけではない。あくまでバランスの問題。
そうやって、どっちかが正しいどっちかが間違いというようなことに対して間違いの方を取り上げてみて少しバランスを取ってみる。そうすることで、もっとバランスの取れた思考になる。
これはどっちもどっちとは違う(本書でもそのことには触れている)

また再読して改めて書こうと思う。


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