-Number Girl Syndrome-

気ままに気まぐれに書いていきます。居心地は良好、・・・でありたい。

ただ、君を愛してる。

2007-02-24 01:37:15 | ♡映画♡

前回(2月1日)の『タイヨウのうた』に引き続き
『ただ、君を愛してる』について書きます。

 




『ただ、君を愛してる』






生涯ただ一度のキス
ただ一度の恋



あるコンプレックスから内気になり、
人の心に鈍感になってしまった青年・瀬川誠人を玉木宏、





幼いキャラと個性的な外見を持つ女の子
里中静流を宮崎あおいが熱演。






クリスマスで賑わうニューヨーク。
一通の手紙を手にたたずむ誠人。
ニューヨークから来た静流の手紙。



何も言わずに自分の前から姿を消してしまった静流に会うため、
誠人はニューヨークにやってきたのだ。




―――――― 6年前 ――――――

大学の入学式の日、“コンプレックス”の為に式を欠席した誠人は
幼い容姿の個性的な女の子、同級生の静流に出会う。



車通りの多い道路を横断しようとしている静流に誠人が声をかける。


「ここは渡れないから、向こうから渡ったほうがいいよ。」


写真が趣味の誠人は、不思議な行動の彼女に思わずシャッターを切る。



実はこの瞬間、静流は誠人に恋をしてしまった。


大学生活になかなかなじむことができない誠人と静流。
一人で写真を撮りに出かける誠人についていく静流。
誠人とただ一緒にいたい一心で、静流もカメラを手にするようになる。



誠人にカメラを教えてもらいながら
二人でキャンパス裏の森へ写真撮影に行く日々。
誠人が見る静流はいつも、大学でも森でも
ビスケットを食べていた。

「何でいつもビスケット食べてるの?」

「これが私のご飯なの!」

明るく笑顔でそう言う静流に対し、誠人は特に深く聞くことはなかった。


しかし、静流と過ごす時間とは裏腹に
誠人は、クラスで人気者のみゆき(黒木メイサ)に片思いをしていた。



ある日、静流がいつものように森で写真を撮っていると誠人が現れる。
喜んで声をかけようとする静流だが、
誠人はみゆきを連れてきていた。

「何でつれてくるの?二人の秘密の場所じゃなかったの??」

二人だけの場所だと思っていた森に、
誠人がみゆきという女性を連れてきたことに対して泣いて怒る静流。
しかし鈍感な誠人は、静流の気持ちに気づかない。


誠人がみゆきのことを好きだと気づいた静流は、
最初はみゆきのことを興味深そうに見つめるだけ。
そして誠人はみゆきの仲間に声をかけられ、
大学で一緒に過ごしたりするようになる。


しかし静流は、みゆきの周りの友達から見たら

『変な服を着たボサボサおかっぱ頭のいつも鼻をすすっている謎の少女』

みんなに自分が変わっている、気持ち悪いと笑われているのを
聞いてしまった静流。
そこに何も言えずにいた誠人。


いつも一緒にいるけれど、静流のことは女の子としてみてくれない誠人。
それを知りながらいつもと変わらず明るくふるまう静流。
ある日を境に、なぜか静流はみゆきと仲良くなっていた。



誠人は訳が分からず「なんで?どうしたの?」と聞く。
すると静流は当たり前のように言う。


「私はただ、好きな人が好きな人を、好きになりたかっただけ。」



ひょんなことから誠人の家に居候することになった静流。
部屋中が写真でいっぱいの誠人の家。



その中に自分が写ったものを見つけた静流は嬉しくてにっこり笑う。



誠人と同じ、普通の料理を食べている静流。
それを見て誠は驚き「ビスケットは?」と聞く。
静流は笑顔で「私だって普通のご飯食べるよー」と笑う静流。

静流から、家族の事を聞いた誠人。
母親は『恋をすると死ぬ病気』で亡くなったという。
誠人は良く分からないままだった。


誠人、見ててね。

これから成長して、誠人がびっくりするくらい、いい女になるんだから。

後悔したって知らないからね。




そんな静流の気持ちに気づかない誠人。
相変わらずご飯もちゃんと食べていて、少し背も伸びたようだ。




ある日、静流はコンクールに応募するために
あの森で誠人とのキスの写真を撮りたいという。

「誠人とキスできたら、私嬉しくて死んじゃうかも!」

静流は嬉しそうに笑った。


撮影日。
カメラのセッティングをする静流。



誠人を前に、いつもかけているメガネをとる静流。
誠人は思わず、静流に見とれてしまう。




「なに?」

そして静流と誠人はキスをする。



二人にとって初めてのキス。
静流にとっては幸せの瞬間。



「私、私に生まれてきてよかった。」

笑顔でそう言う静流。
誠人の心にもある変化が起きていた・・・・・


しかし、その日を境に静流は姿を消してしまう。
慌てて静流を探し回る誠人。
自分の気持ちと静流の気持ちに気づくのが遅すぎた、
それを知った誠人は苦しみ、もがく。


病に倒れ入院してしまった誠人のもとに
みゆきら同級生が進路の報告にやってくる。

それぞれが旅立っていく。



それからずいぶん経ってからのこと。
誠人の元に一通の手紙が届く。
それはニューヨークから、静流が送ったものだった。

手紙に書かれた約束の場所に行くため
ニューヨークへ発つ誠人。
どうやら静流は向こうでカメラマンとして働き、
個展を開くことになったようだ。


静流からの連絡があって嬉しくてたまらない誠人。

ニューヨークの街を前にシャッターを切りまくる。


そして約束の場所。
夜景のきれいな場所。

現れたのは静流ではなくみゆきだった。




ニューヨークで働いているみゆきは
静流としょっちゅう連絡を取る仲だという。
みゆきによると、静流は今、
アメリカの他の州に撮影に行っていて不在だと
伝えに来てくれたのだ。

みゆきの家にとりあえず宿泊させてもらい、
翌日は観光に出かけた誠人。



しかしみゆきの家に戻ったとき、
真実を知ってしまう。




みゆきの家の留守電に入っていた一件の伝言。
静流の父からのものだった。




静流の四十九日が過ぎました。

ニューヨークでは大変お世話になりました。




言葉を失う誠人。
帰ってきたみゆきにすべてを教えてもらう。


静流が先天性の病気であったこと。
その病気は体が成長するにつれて進行してしまうものだったこと。

誠人に出会って、病気の進行を止めることよりも
ちゃんと食事をとって、“女性”になることを優先したこと。




静流がビスケットを食べていたのは病気を進行させないためであり、
そのせいでの幼い容姿だった。

しかし、誠人に出会い、恋をして、
いい女になって誠人に好かれようと普通の食事を取るようになり
結果として病気を進行させてしまったのだ。


それを聞いて愕然とする誠人。

「彼女が死んだのは、僕のせいじゃないか。」


自分を責める誠人を優しくみゆきが励ます。

誠人に手紙を送ったのはみゆきだった。
静流は、自分が死んでからも誠人が心配しないよう、
何十通もの手紙を書き溜めていた。




そして翌日。
静流の個展へ足を運んだ誠人。

その個展には、静流がニューヨークなどで撮影した
たくさんの人の写真があった。

しかし誠人はあるコーナーを見つける。
静流が日本にいるときに撮影したコーナーだ。
そこにはたくさんの森で撮った写真とともに、
誠人の写真が飾られていた。



自分が知らないうちに、
静流はこんなにも自分を見ていてくれたのか、
いまさらながら気づく誠人。




そして部屋の奥。
誠人が進んでいくと
そこは静流自身の写真でいっぱいだった。


そこで目にしたのは

『変な服を着たボサボサおかっぱ頭のいつも鼻をすすっている謎の少女』

そんな静流ではなかった。





誠人が知らないうちに、髪も伸び、体つきや表情も

ひとりの大人の女性となった静流がそこにいた。








思わず涙がこぼれる誠人。



静流は自分に恋をして、こんなにもきれいな女性になったのだ。



手紙にあった静流の一言。



「ねぇ、誠人。あのキスのとき、少しは愛はあったかな?」



・・・あったよ。少しなんてモンじゃなかった。
静流は僕のすべてだったんだ。







その後、ニューヨークを発つ誠人。

「静流の手紙はどうする?」と聞くみゆきに対し、
「これからも送り続けて。」と頼む誠人。


そして誠人が日本に帰ってからも
何日かおきに、カメラマンとなって各地の取材中であるという静流の手紙が
ニューヨークから届くのだった。

それを楽しみに、
誠人は日々を生きていく。


心の中に
静流を生かしたまま。


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