-Number Girl Syndrome-

気ままに気まぐれに書いていきます。居心地は良好、・・・でありたい。

ソコカラ、ナニガ、ミエル?

2007-02-24 21:20:15 | ♡映画♡

私は今、のんきに春休みを過ごしているわけだけど
こんなときしかできない自分の自由な時間に
何をしたいかって言うと
何かこう、・・・感性とかを磨くようなことをしたい。

これがまたうまく言えないんだけどね。


音楽だとか映像作品だとか
まぁ絵画でも何でも


芸術的なものに触れることって大事だなーなんて思う。


そんでもって根っからの映画好きの私は
春休みには時間と予算の許す限り映画を見ようと決めたわけで。



今回は春休み映画フェア第一作目となる

『鉄コン筋クリート』

について書きたいと思います。






とりあえず映画の前に予告編が流れて
数々の秋葉系アニメーション映画が紹介された。
誰もが特に意識するわけでなくそれらの映像を見ると思う。


とりあえずあれらの作品のファンには申し訳ないけど。


あー言った人としての形態が崩れた身体的(顔や体型)描写だったり、
明らかに性的興奮をあおるような衣装
電子的といって良いような甲高い耳障りな声が流れる映画とか作品に

これっぽっちも興味がなく、むしろ好きじゃない。


それが当たり前になってきてるんだから
秋葉系という言葉の奥深くにある
何か“正常”とはいえない世界を
少し怖く思った。


でもまぁアニメーション自体は
完全素人の私が見てもやっぱりかなりの質だなーって思う。
そういうところの才能は本当にすごいと思うんだけどさ。



だけど『鉄コン』が始まったら
そんな秋葉系予告のアニメーションなんか
申し訳ないけど天と地の差。

ありえないくらい画面に引き込まれた、って言うのかな。



大人と子供、ヤクザ、ネコ、
いろんなものが混在する町、宝町で生きる
親のいない、第一級“虞犯”少年の



クロ



シロ



大好きだった自分たちの町を大人たちが侵略し始め
何もかも取り上げ、間違いの多い大人たちから
町を守るため戦う、みたいな話。


日本のアニメーションってどこまでいくんだ?
って思うくらいの細かさ。


町中をクロとシロが飛び回るんだけど
映像を見てると本当に自分が宝町を駆け抜けているような気持ちになる。
そんくらい映像が目に飛び込んできた。


ちょっと目が回る。


映像はもちろん、映画本編の内容もめちゃくちゃよかった。


シロを守ろうとする、割としっかり者だけど
暴力で何かが変わると思っているクロ
 
何考えてるか謎だけど、純粋でかわいくて、
ふとしたときに言う言葉が何か的を得てるシロ。



二人は町を自由自在に飛び回る。


最初はただただ一緒にいた二人。
親がいないからコンクリートに囲まれてひっそりと暮らしている。


寝泊りは車の中。



窃盗をしたりして日々の生計を立てている。



同じ年頃の子はみんな学校に行っていても、クロとシロは外から眺めるだけ。



だけど、宝町改良のプロジェクトが実施されるにあたって
町を自分のものだと宣言し、それを邪魔するものを
容赦なく攻撃する“危険児”であるクロは

宝町改良プロジェクトを実施している主催者の“蛇”によって
暗殺のターゲットとなってしまう。



あんなに平和だった毎日が音を立てて崩れていく。




いつまでもホワホワとしているシロを
守っていく自信がなくなるクロ。


いつまでも子供なシロ。クロにも何を考えているか分からないときがある。



そんな物語は
子供だけじゃなくたくさんの大人が関わっている。



クロとシロを心配する警察の藤村(左)と沢田(右)。





義理と人情とヤクザの“地獄”の街 『宝町』をこよなく愛する
ヤクザの鈴木(通称ネズミ)。
そして鈴木を慕ってヤクザになった木村。





“子供の城建設プロジェクト”を推進する
宝町の外から来た邪悪な人物、蛇。






こんな風にたくさんの人が関わってる物語なんだけど
それぞれの人柄とか話し方、性格など
すべてにおいて細かい。



左から、蛇・バニラ・チョコラ・小僧3人・クロ・シロ・鈴木・木村・沢田




セリフがいいんだー。特にシロの。






ねぇクロ。
 
 夜ってなんだか悲しいのね。
 
 きっとあれだな、

 死んじゃうこととかいっぱい考えちゃうからだなっ。



ダメだークロ。

 悪口とか言ってっとね、

 心のここんとこ、カサカサになんだもん。



人のこといっぱい傷つけたり、

 ウソついたりした時ね、

 シロ、神様にいっぱい謝んのね。

 ごめんなさい。ごめんなさい。

 もうしません。もうしません。

 シロ、いっぱい謝んだけど、きっとダメだな。

 だって、もっといっぱい傷つけたり
 
 ウソついたりしてるしな。






クロの声が二宮和也。
シロの声が蒼井優なんだけど、
ちょー合ってる、と思う。


おまけにヤクザの木村ってヤツ、
ヤクザだけどすごく人間味あふれてるかっこいいやつなんだけど
その声が大好きな伊勢谷友介ってことで。。


大好きです。



木村すごくかっこよかった。



アマチュアがあまりはしゃぐなよ。
血を見るぞ。



ヤクザがすごくかっこよく見えてしまった。




他にもクドカン、岡田義徳、森三中などが声をやっていて
いろんな視点で楽しめると思った。


宝町はインドみたいだったり、日本みたいだったり、
本当にどこの国なのかは分からないけど
いろんな要素があって、ほんと背景見てるだけでも楽しめた。


昭和っぽい香りもしながら。



この看板などがごちゃごちゃ並ぶ様子は、日本とは少し異国な感じ。



首都高?のような道路も。



話は少し難しいから賛否両論だと思うけど
私は少なくとも、『ハウル』や『ゲド戦記』よりは
ずっと面白かったし感動した。 


クロとシロが離されるシーン、
木村がぼろぼろ泣きながら鈴木(ねずみ)を殺害するシーン。
映像と声と、頭に流れ込んできて、泣けた。

クロはシロを守ることだけが生きがいだったのに。
シロと引き離されることによって自我が崩壊して
ただの殺戮兵器みたくなってしまう。




クロにないネジ、シロが持ってる!!!

シロがみーんな持ってる!!!!!




きっと人はみんな
何かが欠けた状態で存在しているんだな。
完璧な人間なんていないって思ってる。

それを少しでも埋めてくれる誰か、
クロにとってのシロみたいな存在。

きっとなかなか見つけ出せないだけで
近くにいるのかもしれないなー。



『二人一緒じゃないと見つからない。』



きっとそういう意味なんだ。
人は一人じゃ生きていけないとか
簡単に言えることじゃないけど
一人より二人の方がきっといい。

そんな風に思わされた映画。



エンドロール流れてきて、
アジカンの『或る街の群青』かかってさらに泣きそうになった。




http://www.youtube.com/watch?v=I8RcT-HKsOc&mode=related&search=


あー・・・また見たいなー・・・。。。
本当にそう思った作品。
ってことで評価は


★★★★★



DVDは出たら絶対に買いたいと思う。


あんな、子供の頃に持っていた純粋な気持ちを
忘れずにいたいなぁなんて思った。


原作もオススメ。




ただ、君を愛してる。

2007-02-24 01:37:15 | ♡映画♡

前回(2月1日)の『タイヨウのうた』に引き続き
『ただ、君を愛してる』について書きます。

 




『ただ、君を愛してる』






生涯ただ一度のキス
ただ一度の恋



あるコンプレックスから内気になり、
人の心に鈍感になってしまった青年・瀬川誠人を玉木宏、





幼いキャラと個性的な外見を持つ女の子
里中静流を宮崎あおいが熱演。






クリスマスで賑わうニューヨーク。
一通の手紙を手にたたずむ誠人。
ニューヨークから来た静流の手紙。



何も言わずに自分の前から姿を消してしまった静流に会うため、
誠人はニューヨークにやってきたのだ。




―――――― 6年前 ――――――

大学の入学式の日、“コンプレックス”の為に式を欠席した誠人は
幼い容姿の個性的な女の子、同級生の静流に出会う。



車通りの多い道路を横断しようとしている静流に誠人が声をかける。


「ここは渡れないから、向こうから渡ったほうがいいよ。」


写真が趣味の誠人は、不思議な行動の彼女に思わずシャッターを切る。



実はこの瞬間、静流は誠人に恋をしてしまった。


大学生活になかなかなじむことができない誠人と静流。
一人で写真を撮りに出かける誠人についていく静流。
誠人とただ一緒にいたい一心で、静流もカメラを手にするようになる。



誠人にカメラを教えてもらいながら
二人でキャンパス裏の森へ写真撮影に行く日々。
誠人が見る静流はいつも、大学でも森でも
ビスケットを食べていた。

「何でいつもビスケット食べてるの?」

「これが私のご飯なの!」

明るく笑顔でそう言う静流に対し、誠人は特に深く聞くことはなかった。


しかし、静流と過ごす時間とは裏腹に
誠人は、クラスで人気者のみゆき(黒木メイサ)に片思いをしていた。



ある日、静流がいつものように森で写真を撮っていると誠人が現れる。
喜んで声をかけようとする静流だが、
誠人はみゆきを連れてきていた。

「何でつれてくるの?二人の秘密の場所じゃなかったの??」

二人だけの場所だと思っていた森に、
誠人がみゆきという女性を連れてきたことに対して泣いて怒る静流。
しかし鈍感な誠人は、静流の気持ちに気づかない。


誠人がみゆきのことを好きだと気づいた静流は、
最初はみゆきのことを興味深そうに見つめるだけ。
そして誠人はみゆきの仲間に声をかけられ、
大学で一緒に過ごしたりするようになる。


しかし静流は、みゆきの周りの友達から見たら

『変な服を着たボサボサおかっぱ頭のいつも鼻をすすっている謎の少女』

みんなに自分が変わっている、気持ち悪いと笑われているのを
聞いてしまった静流。
そこに何も言えずにいた誠人。


いつも一緒にいるけれど、静流のことは女の子としてみてくれない誠人。
それを知りながらいつもと変わらず明るくふるまう静流。
ある日を境に、なぜか静流はみゆきと仲良くなっていた。



誠人は訳が分からず「なんで?どうしたの?」と聞く。
すると静流は当たり前のように言う。


「私はただ、好きな人が好きな人を、好きになりたかっただけ。」



ひょんなことから誠人の家に居候することになった静流。
部屋中が写真でいっぱいの誠人の家。



その中に自分が写ったものを見つけた静流は嬉しくてにっこり笑う。



誠人と同じ、普通の料理を食べている静流。
それを見て誠は驚き「ビスケットは?」と聞く。
静流は笑顔で「私だって普通のご飯食べるよー」と笑う静流。

静流から、家族の事を聞いた誠人。
母親は『恋をすると死ぬ病気』で亡くなったという。
誠人は良く分からないままだった。


誠人、見ててね。

これから成長して、誠人がびっくりするくらい、いい女になるんだから。

後悔したって知らないからね。




そんな静流の気持ちに気づかない誠人。
相変わらずご飯もちゃんと食べていて、少し背も伸びたようだ。




ある日、静流はコンクールに応募するために
あの森で誠人とのキスの写真を撮りたいという。

「誠人とキスできたら、私嬉しくて死んじゃうかも!」

静流は嬉しそうに笑った。


撮影日。
カメラのセッティングをする静流。



誠人を前に、いつもかけているメガネをとる静流。
誠人は思わず、静流に見とれてしまう。




「なに?」

そして静流と誠人はキスをする。



二人にとって初めてのキス。
静流にとっては幸せの瞬間。



「私、私に生まれてきてよかった。」

笑顔でそう言う静流。
誠人の心にもある変化が起きていた・・・・・


しかし、その日を境に静流は姿を消してしまう。
慌てて静流を探し回る誠人。
自分の気持ちと静流の気持ちに気づくのが遅すぎた、
それを知った誠人は苦しみ、もがく。


病に倒れ入院してしまった誠人のもとに
みゆきら同級生が進路の報告にやってくる。

それぞれが旅立っていく。



それからずいぶん経ってからのこと。
誠人の元に一通の手紙が届く。
それはニューヨークから、静流が送ったものだった。

手紙に書かれた約束の場所に行くため
ニューヨークへ発つ誠人。
どうやら静流は向こうでカメラマンとして働き、
個展を開くことになったようだ。


静流からの連絡があって嬉しくてたまらない誠人。

ニューヨークの街を前にシャッターを切りまくる。


そして約束の場所。
夜景のきれいな場所。

現れたのは静流ではなくみゆきだった。




ニューヨークで働いているみゆきは
静流としょっちゅう連絡を取る仲だという。
みゆきによると、静流は今、
アメリカの他の州に撮影に行っていて不在だと
伝えに来てくれたのだ。

みゆきの家にとりあえず宿泊させてもらい、
翌日は観光に出かけた誠人。



しかしみゆきの家に戻ったとき、
真実を知ってしまう。




みゆきの家の留守電に入っていた一件の伝言。
静流の父からのものだった。




静流の四十九日が過ぎました。

ニューヨークでは大変お世話になりました。




言葉を失う誠人。
帰ってきたみゆきにすべてを教えてもらう。


静流が先天性の病気であったこと。
その病気は体が成長するにつれて進行してしまうものだったこと。

誠人に出会って、病気の進行を止めることよりも
ちゃんと食事をとって、“女性”になることを優先したこと。




静流がビスケットを食べていたのは病気を進行させないためであり、
そのせいでの幼い容姿だった。

しかし、誠人に出会い、恋をして、
いい女になって誠人に好かれようと普通の食事を取るようになり
結果として病気を進行させてしまったのだ。


それを聞いて愕然とする誠人。

「彼女が死んだのは、僕のせいじゃないか。」


自分を責める誠人を優しくみゆきが励ます。

誠人に手紙を送ったのはみゆきだった。
静流は、自分が死んでからも誠人が心配しないよう、
何十通もの手紙を書き溜めていた。




そして翌日。
静流の個展へ足を運んだ誠人。

その個展には、静流がニューヨークなどで撮影した
たくさんの人の写真があった。

しかし誠人はあるコーナーを見つける。
静流が日本にいるときに撮影したコーナーだ。
そこにはたくさんの森で撮った写真とともに、
誠人の写真が飾られていた。



自分が知らないうちに、
静流はこんなにも自分を見ていてくれたのか、
いまさらながら気づく誠人。




そして部屋の奥。
誠人が進んでいくと
そこは静流自身の写真でいっぱいだった。


そこで目にしたのは

『変な服を着たボサボサおかっぱ頭のいつも鼻をすすっている謎の少女』

そんな静流ではなかった。





誠人が知らないうちに、髪も伸び、体つきや表情も

ひとりの大人の女性となった静流がそこにいた。








思わず涙がこぼれる誠人。



静流は自分に恋をして、こんなにもきれいな女性になったのだ。



手紙にあった静流の一言。



「ねぇ、誠人。あのキスのとき、少しは愛はあったかな?」



・・・あったよ。少しなんてモンじゃなかった。
静流は僕のすべてだったんだ。







その後、ニューヨークを発つ誠人。

「静流の手紙はどうする?」と聞くみゆきに対し、
「これからも送り続けて。」と頼む誠人。


そして誠人が日本に帰ってからも
何日かおきに、カメラマンとなって各地の取材中であるという静流の手紙が
ニューヨークから届くのだった。

それを楽しみに、
誠人は日々を生きていく。


心の中に
静流を生かしたまま。


何かが足りないとか何かがほしいとか。

2007-02-07 00:07:05 | 自分。


最近めっきり自分の時間というものが作れるようになり
なんだかゆったりとした時間の流れの中に
ぷかぷかとリラックスして浮いているような日々が過ぎていく。


やっぱり一人の時間というのは大切だなと思う。

 

 

誰かと過ごす時間。


誰かと過ごす日。


そーゆーことで得るものももちろんあるけれど。
誰かが一緒にいてくれる温もりに
慣れることは怖い。

一人でも考えたり動いたり
できる人間でありたい。



言ってしまえば
一人でいることがかなり好きだ。


変わってるかもしれない。


けどさびしいとは思わない。



日当たりの良い部屋で
一人で本を読んだり音楽を聴いたり映画を見たり。
気が向いたら散歩に出かけ
気になる店があればそこに入り
何かを買って、自分の生活の一部に組み込む。



そんな自由な日が大好きだ。





人生において
『何かが足りない』とか『何かがほしい』とか
そういった喪失感や物欲を感じる季節は
今、この冬から春に変わる時期なのではないかなと思う。

春は出会いの季節でもあり、別れの季節でもある。

今までだって幾度と無く
出会いや別れを繰り返したけれど
そういう経験があるからこそ
春を前にした今の時期
自分が何をしたいのかをしっかり考えて行動したい。


なかなか難しいんだけどね。




最近のことをいくつか。



2月2日。

どうしても見たい映画があった。
『鉄コン筋クリート』
千葉では2日が上映最終日だったので見に行った。
一言で言えば、すばらしい。
本当に良い映画に出会えた。
アニメーション映画であそこまで感動するなんて。
ジブリ作品すら十分に超越しうる映画だったと思う。
あの映像の細かさはきっと気が遠くなるくらいの製作期間や
たくさんの人々が関わってできたんだろうなぁ。
まるで映画の中の宝町に自分が入り込んでしまったような・・・
そんな臨場感を味わえる。そして涙が出る。
シロのような子供・・・今じゃ少ないんだろうなぁ。
二宮和也・蒼井優などの声がまたよかった。
セリフ一つ一つに胸が苦しくなるような感覚を覚えた。
詳しくはまた後日。



3日。

バイト。そして夕方からは大学のサークルの総会。
多少の人見知りと、人ごみが苦手な私は
あまり溶け込めず。というか溶け込まず。
お酒も飲めないのであーゆー場所はなかなか居心地が悪い。
でも慣れなきゃな、頑張って。



4日。

バイト×2。
夕方からは高校の友達と映画を見に行った。
『どろろ』
う~ん・・・・申し訳ないけど微妙。
漫画が原作なだけに入り込むには難しい世界。
出演者がなかなか豪華なだけにもったいなかった気がする。
これもまた詳しくは後日。



5日。

朝起きてからピアノ弾いたり部屋掃除したり
とにかく好きなように過ごす。
そして夜。
ELLEGARDENの幕張メッセ公演抽選結果発表。
私は惜しくも落選してしまったのだけど、
友達が当選していた。
本当に友達に感謝。

久々の生エルレ。
何か泣きそうだ。
細美さんの声を聞いただけで
きっと私の中で何かが変わるはず。

細美さん、生形さん、高田さん、高橋さん。
そしてエルレ関係者、
ファンのみんな。
素敵な3月24日になりますように。



6日。

今日は朝から荷造り。
明日からちょっとした旅行だからね。
スーツケースに荷物をつめる感覚。
何だか海外に住んでたころに戻ったようで
わくわくする。

スーツケースが帰りの方がギューギューになるのは
荷物のたたみ方が悪いからだとか
お土産入れたからだとか
そーゆー考えをするよりも
楽しい思い出やその行き先の空気などが
詰まっているからだと考えた方が楽しい。

そうやって昔誰かに教わった。


素敵な話。


スーツケース。



閉まらないくらいギューギューにして帰ってこよう。


私の好きなもの。Part2

2007-02-01 01:05:29 | ♡映画♡

せっかくの春休みだから映画を観たい。 
そう決心したものの今日は2時に起きてしまった。

春休み入って早々12時間睡眠なんて。
時間がもったいない。

最近はなかなか邦画も好き。


『鉄コン筋クリート』

 

『それでもボクはやってない』

 

『どろろ』



分野はばらばらだけど観たい映画がたくさん。
いい映画に出会えたらいいな。
とりあえず鉄コンは早く観ないと。

去年見た邦画で印象に残ったのは2つ。

 

『タイヨウのうた』

 

『ただ、君を愛してる』 

 

2つともきれいな作品だった。

恋愛モノだけど、
なんていうか
「好きー!」みたいなのじゃなく、
静かに物語りは進んでいって気づいたら涙が出てる。
そんな話。

今回は『タイヨウのうた』について紹介します。
っていうか完全ネタバレ。

本当に大好きです。
映画館で静かにぼろぼろ泣きました。


 

『タイヨウのうた』



月の下でしか生きられない少女。
サーフィンの好きな陽に焼けた少年。
交わるはずのないふたりが出会って、
奇跡の物語がはじまった------。

 

太陽の光にあたれない“XP(色素性乾皮症)”という病気の少女、
雨音薫にYUIが扮し、



その薫が毎朝部屋から見つめているうちに恋をしてしまった相手、
藤代孝治を塚本高史が熱演。





薫は病気のせいで学校にも通えず
普通に暮らせない寂しさや苦しさを抱えて生きていた。
生きがいは夜の駅前広場で路上ライブをすること。



ギターとキャンドルがあれば、どこでも薫のステージになるのが素敵。


そしてそんな彼女にも、
歌うこと以外の密かな楽しみがあった。

午前4時、日の出前に帰宅する薫。
高台にある部屋の窓から外を眺めると、
そこには、サーフボードを抱えたひとりの少年。


毎朝、日の出前の楽しみ。


藤代孝治、18才。

薫は彼に、恋をしてしまった。



ある日、いつものように夜中、駅前で歌っていると、
近くを孝治が通り過ぎるのを見つけた薫。
あわてて追いかけ、声をかけるがうまく言葉が見つからない。


その数日後の夜
毎朝孝治が座っているバス停のベンチに座って
孝治のことを思いながら作った
即興の歌を口ずさんでいた薫。

ふと目をあけると
目の前には孝治がたたずんでいた。


憧れの人と話せるようになって緊張しっぱなしの薫がかわいい。


薫は緊張しながらも孝治と趣味などの会話を通して
急速に親しくなっていく。

そしてある夜、
駅前広場が他の人に占拠されていて
孝治の前で歌う約束が果たせないと嘆いていた薫。
それを見て孝治は、横浜へ連れ出す。


スクーターに二人乗り。薫には夢のような時間。



初めて見る世界に、薫は夢中になってはしゃぐ。


そして歌うのにちょうどいい広場を見つけた薫はそこで歌い始める。
するといつのまにか薫の周りには人だかりが。

孝治は思わず嬉しくなり
いつのまにか薫に惹かれるようになっていった。


大勢の人の前でも臆することなく楽しそうに歌う薫。


しかし、孝治に病気のことを知られた薫は
初恋も歌もあきらめようとする。

そんなときに助けてくれるのが
薫の親友。


美咲。強気ですごくいい子です。


孝治は薫のCDを作ってやりたいと
20万稼ぐために大好きなサーフボードも売り
毎日バイトに勤しんでいた。


ある日、薫が夕食を食べに居間に下りてくると
当たり前のように孝治が家事を手伝っている。



「どうしても、もう一度君の歌を聴きたくてさ。」


家族の理解と孝治の努力を知った薫。

病気ではあるが歌を再開しようと誓う。


CD製作なんて夢にも思ってなかった薫は
嬉しさと驚きでいっぱい。



ありがとね。

私なんてそんなことできないと思ってたし。

私なんてさ・・・



薫の言葉に立ち止まる孝治。
薫は何か悪いことを言ったのかと気にする。





好きだよ。

君がそういうの抱えてたとしても。

夜だけ会おうよ。

昼間は寝てさ。

太陽が沈んだら、会いに行くよ。




薫は孝治に背中を向ける。
孝治はニヤニヤしながら話しかける。

「ねぇ、泣いてんの??」

「泣いてないよバカ」

言い返す薫。


「泣くな!笑え!」と顔をつねる孝治に対して
笑って見せる薫。



「変な顔」

「・・・ひどい。」


笑い飛ばす孝治。





それから楽しい日々が続く。


孝治にギターを教える薫。


しかし、薫の病気は静かに進行していた。
ある日、ギターを弾く指に違和感を感じた薫。
指に障害が出て、麻痺し始めていた。


愕然とする両親。


薫の父(岸谷五朗)がすごくいい。
 

おかしいんだよな、先生。
俺は一度だってあの子を太陽にさらしたことはないんだ。
ガキの頃、外に出たいって、どんなに泣き叫んだって
俺はあの子の横っ面引っぱたいて家の中に閉じ込めてきたんだ。

なのに何でだよ。
何でそういう事になるんだよ。

じゃぁ何か?
俺のやってきたことは全部無駄だったのか?

何でだよ?何でだよ?
何で、俺の娘がこんな目に合うんだよ。

誰か知らねぇ、どっかのクソガキでいいだろ・・・





孝治が薫の家に来る。
薫は孝治に歌えなくなった、と謝る。
孝治は窓辺に向かい話題を変える。


薫が毎朝、孝治を見ていた窓辺。


「俺、何か変なことしてなかった?」

「こっから見てたんでしょ??」


そして薫は笑顔で
自分が見ていた孝治のことを話し始める。



孝治が帰るとき
あわてて孝治を追いかける薫。




ねぇ!

私の手、こんなになっちゃったけど!

私の声は聞こえてるよね!



「聞こえてるよ!」

笑顔で言う孝治。



なら歌う!

私、歌うから!

またね!



孝治は大きくうなずき、
去って行く薫を見ていた。

そしてぼろぼろと涙がこぼれた。




レコーディング当日。
心配する家族や孝治、美咲をよそに薫は落ち着いていて、
一人でレコーディング室の中へ。


歌うときの薫の様子、横浜での人だかりの事を嬉しそうに話す孝治。


「・・・きっと将来は大スターですよ。」

孝治の言葉に笑顔になる薫の両親と美咲。


一方の薫はわくわくしていた。
歌う曲はもちろん、
孝治のことを思いながら作った曲。




笑顔で歌いきった。


病気が進行し、足も不自由になった薫。
しかし孝治がサーフィンする姿を一目でも見るため
『孝治に嫌われたくないから絶対に着たくない』
と言っていた防射服を着て海へ。

孝治が下手くそではあるがサーフィンするのを
笑顔で見つめる薫。



 

その数日後。

薫は亡くなった。

棺の中でたくさんのひまわりに囲まれながら眠っていた。

火葬場の煙突から昇る煙を
無言で見つめる孝治。





しかしその後

ラジオで薫の歌がかかる。

そしてもちろん、

薫の両親が経営する店のラジオでも
薫の歌声が流れてきた。

孝治たちが送った薫のCDが
さまざまな場所でかかるようになったのだ。

手をたたいて喜ぶ両親や美咲、孝治。

薫は数々の思い出と歌を残して去っていったのだった。

 

そして孝治は太陽を見つめながら
サーフィンを再開する。



彼女は太陽に帰っていった。

たくさんの思い出と

大好きだった歌を残して。