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こころが生ずる場

絵本のこと、日々の生活のこと、研究のこと、折々に書き留めていきます。OCNから引越しを命ぜられ移り住むこととなりました。

僕の場所に僕はいる

2010-11-13 20:16:12 | 

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あなたのその声だけが頼りだった。
あなたの温かな眼差しだけが生きる道しるべ。
あなたが、長々としゃべりだしたとき、僕は幾分、不機嫌になった。

僕にとって,それは必要なものではなかったから。
でも、あなたは気づかずしゃべり続けていたんだ。
何でおこるの?とあなたはいった。
何で怒るのか?そんなこと僕に聞くなよ。いつだって,そう,そう思っていたんだ。
僕にとって大切だったのはたった一言。
「大好きだよ」
僕に向けられたそのまなざしとその声だけだったのだから。
 もう、あなたも分かってくれたころでしょう。
僕の場所に、僕がいなくなった今・・・。

僕はいつだって生きることそのものをあきらめたことはない,と断言する。
でもあなたは、いつだって心のどこかで、僕と出会ってしまったことを悔いていたでしょう。
そのことで結果的に僕につらい思いをさせてきたって。
僕はそんなふうに思ったことは一度だってない。
風が運んでくる香り、雨の雫、オレガノの日陰、
雀たちの戯れ,ヒヨドリの声,
温かな陽だまり。
最高だったのさ。
だから、僕を想って泣いてはいけない。
僕は動かない足を引きずりはしたけれど、堂々と生きた。
それをあなたが、あなたこそが認めてくれなきゃいけない。
僕のことを思うなら、そうしてほしい。
僕の場所に僕はもういない、と思っているかもしれない。
けれど、そんなことはない。
いつだって、ここにいる。
返事はしないけれどね!

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無題

2010-10-03 00:36:51 | 

Imgp0295_2 (岡山吉備津神社の何でしょう?)

軒先に取り残された風鈴の音が消えてゆく。

まるで私、

ひとり残されて、今日もまた空を見上げる。

届くはずもない想いを、

それでもまだずっと願い続けて。

書き綴った文字ではなく、

文字に添えた文香の

かすかな香りに願いをこめる。

もどかしい生き方。

実体などないものに祈るすべしか知らない。

せめて,

 刹那の音色よ届け君に

 刹那の香りよ届け君に


傷つく心を失うことはない

2009-12-19 23:59:35 | 

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故意に傷つけようと行われたことなのだから,

傷つかないわけはない。

だが,・・・ただそれだけのことだ,といっておく。

それが私に降りかかる,

災いとは限らない。

災いに見えたとしても,それを結末にはしない,そう誓おう。

災いは,私を強くするだろう。

災いを,今日を生きるための糧としよう。

そして私は,私の力で明日の扉を開く(自分のために祈ることは決してしない)。

 哀れな行為に,つかの間の幸せを,

 幻の優越感の影に,ほんの少しの疚しさを飲み込んで生きる人に・・・。

 蓄積された疚しさは,いずれ自分自身を蝕むことになるだろう。

傷つく心を失うことはないが,

傷つく心に飲まれる生き方はしないと,誓おう。

幻の優越感とともにほくそ笑んでいる人の,その哀れさに対してこそ,

祈る心をもって向き合おう。


未熟なことばで

2009-11-07 22:59:45 | 

重たい・・・と思うような出来事が続いている。

 それでもなお,

 それでもなお,

という言葉が再生されては消えてゆく。

 うまくいえない。本当にうまく言えないけれど,

あなたにわかってほしいことがあったのだ。

 ハンディがあるから,できないのではない。

 できないと思うその心が,あなたを縛り付けているのだ。

 もって生れた能力の良し悪しが人の価値ではない。

今,もっているそのものそのすべてで,生きているということ事態に,

本当の価値があるのだ,と思う。

 すばらしく見えたかどうかに価値があるのではない。

 いい結果が得られたかどうかでもない。

 人がほめてくれたかどうかでもない。

今のありったけのそのあなたで,精一杯に生きている,

そのことが本当の価値というものだと,

私は思っている。

 もし,醜い姿だと笑う人がいたら,笑わせておけばいい,

その笑いは,あなたの瞳に映って,その人へと帰っていくのだ。

 見える人にだけ,見える,

本当の価値というものもあるんだろうと思う。

 そういうことを伝えてあげたかったのだと思う。

けれど,伝えられない。

未熟なことばしか,私はもっていない。

 それでもなお,

 それでもなお,

やっぱりそうやって,自分を奮い立たせるよりすべがない。