共産とれいわ、協力で一致
野党連合政権協議や消費税廃止
2019/9/12 共同通信
共産党の志位和夫委員長とれいわ新選組の山本太郎代表は12日、国会内で会談し、共産党が提唱する野党連合政権の樹立に向けた「政権構想」に関する協議を始めるべきだとの考えで一致した。安倍政権による憲法9条改正に反対する方針も申し合わせるなど協力を進めることを確認した。
れいわ関係者によると、山本氏が他党党首と会談するのは7月の参院選後初めて。
両党は消費税廃止が基本方針。会談後、山本氏と共に記者会見した志位氏は、れいわ側が次期衆院選での野党共闘を重視し、消費税率を5％にいったん引き下げる譲歩案を示していることに関し「一つの選択肢だ。検討したい」と語った。
共産党・「れいわ」党首共同会見
【 所 感 】
れいわ新撰組と日本共産党との野党共闘については、れいわ新撰組の結党当初から概ね想定はできていたものの、流石にこうして現実的ともなると、やはり、共産党との野党共闘を全く予想していなかった有権者もたくさんいたはずでしょうし、こうした有権者への説明などはきちんと実施されたのか、という疑念が湧いてきます。
私自身、れいわ新撰組についての知識が乏しいので、実際に、れいわ新撰組に一票を投じられた方々においては、そのあたりのことなど、詳しく教えていただけたらな、と思うところです。（流石には言えないでしょうけども…）
さて、今回、消費税廃止（減税）を目指しての両党合意だと思うのですが、れいわ新撰組の山本太郎代表はともかくとしても、「この消費税廃止（減税）に本気で取り組もうとしているのかどうか、日本共産党の志位委員長の本気度が見えてこない 」というのが、記者会見を見た率直な感想でした。
そして、志位委員長は共同記者会見において、両党合意の内容（１３項目）とは別に、特に重要となるであろう４つのポイントを提示されました。
① 安倍政権下における憲法９条改正を阻止する
② 貧富の格差是正に向けて協力する
③ 消費税廃止（減税）に向けての具体的な道筋の立案を作成する
④ 消費税問題を最重要課題とし、野党共闘発展化を推進する
特に、３つ目のポイントにおいては、これまで、れいわ新撰組が消費税廃止を訴えてきたなかで、最も有権者の支持を得たであろう、MMT（現代貨幣理論）の話題が全くといって取り上げられることもなく、あくまでも、これまで共産党が言い続けてきた、 "財源の確保" に終始しており、そのことからしても、志位委員長の本気度に疑問が浮かんできます。
さらに、４つ目のポイントにおいては、消費税を社会問題化させることによって、強力な野党共闘が実現できる旨を述べられており、要は、与党との違いを明確にすることで、政権交代も視野に入れた協力体制が構築できる、といった内容だったと思われるのです。
また、消費税の廃止や減税ということについては大いに結構なのですが、やはり、その実現に向けて、どれだけ本気であるのかが問われて仕方がないのが、これまでの旧民主党を含めた共産党だったわけです。
しかしながら、悉くといっていいほど、国民の期待を裏切ってきた結果、 "れいわ新撰組" という新政党が誕生したものと私は解釈していますから、今後、この消費税については、「どこまで、れいわ新撰組が主導権を執れるかが最大のポイント 」といってよく、これまでのような、反対のための反対に陥らないよう、そしてなにより、一票を投じられた有権者の期待を裏切らないよう、山本代表には頑張っていただきたいものと思います。
