前回は結論的に、和平交渉が破綻するコトを物語りましたが、それでもこうした交渉には意義があったと強調します。
和平交渉と言えば、ウクライナ戦争を調停できるとしたら中国しかないとされ、もしそれが出来たらならば中国はアメリカを凌ぐコトになるので、その気になっている様です。
もう1つ「和平交渉」のキーワードで出て来るのはパレスチナ問題で、これにはアメリカが調停に乗り出していますが未だに成果が上がりません。
もはやアメリカには他国の問題を解決する力が無いかの様で、シリアやイラクからも撤退してしまいました。
それはイスラム教徒を敵に回すコトの危険性を思い知ったからとも取れ、中国もこれからそれを味わうコトになりそうです。
それは近未来ではネットを通じてイスラム過激派のネットワークが拡がり、ウイグル人のジハードへの支援も拡大するからです。
その為、党(ドン)のウイグル支配はますます苛烈になり、この不のスパイラルはいつか破局を迎えます。
それを次章の「惨」で描こうと思い、ここではその序章として和平交渉の決裂を描きます。
核ミサイル基地を占拠した蜂起軍の中にはムジャヒディン(聖戦士)も居り、彼等はウイグルでのジェノサイド(民族浄化)停止を求め、被害者への謝罪と補償も要求しますが、ドンがそれを受け入れる可能性はまずありません。
しかし国際世論はほとんどがウイグル人を支持し、特にムジャヒディン組織はこぞって蜂起軍への連帯を表面します。
ドンは和平交渉を続けるコトが不利だと悟り、核の暴発リスクを犯してでも制圧を急ぎます。