真の動物福祉牧場を目指して

ヒマラヤを越える前に

中国の支配がチベットにもたらした社会がどんなものか、行って見て来なくても大抵の日本人は知っているかと思います。


私は5回ほどチベットを旅しましたが、2008年北京オリンピック時の騒乱以来、自由旅行者の取り締まりがやたら厳しくなって、以前は漢族のふりして何処でもバスで行けたのに、もうガイド付きの団体旅行でしかチベット自治区には入れない状況が続いております。(周辺のチベット族エリアは行ける)

チベットの旅ではもっぱら自然と農業に惹かれ、厳しい土地に生きる人々の逞しさに憧れを抱いたものです。
しかし街にはあまり好感が抱けませんでした。チベット人街は漢族の街に飲み込まれて観光地と化して来て(20年前はまだ良かった)、そこには物乞いや浮浪児が多く、チベット青年達はちょうど今NHK大河ドラマでやってる幕末の志士みたいな、ギラギラした感じを醸し出していました。

中国は旅行VISAが一月しか取れないので長居はできず、現地のチベット人とは深い交流は持てませんでしたが、ネパールやインドではしばしば親しむ機会があり、日本でも亡命チベット政府の事務所に何度か顔を出して話しが出来ました。

やはりみんなチベットに帰りたがっていましたが、それは昔の自由なチベットであって、中国人の支配する偽善的な社会には嫌悪感を持っていました。
では何故社会主義は偽善的になってしまうのでしょうか? それは社会主義が官僚主義、ノルマ主義、儲け主義に陥り勝ちで、これらは場当たり的な経済をのさばらせて腐敗と環境破壊を生み出します。
もっと偽善的なのが平等主義、革命主義、平和主義であり、社会の平和を守る為と称して密告社会を作り出し、自由と友愛を弾圧しております。

こうした反中国的な主張はSYNの物語では控える積もりで、あくまで政治とは距離を置いて、どの国の子供でも安心して観れるアニメ映画を目指します。

慎語のチベット滞在では、裸足の医者と呼ばれた漢族のボランティア医達との交流も描こうかと思い、彼等は抗生物質による結核や盲腸の治癒という福音を、僻地のチベット高原に無償で広めました。
こうした立派な医者を、サイオンの物語では主人公の一人にしようと考えており、彼はチベット人の妻と娘を連れてヒマラヤを越えますが、娘の足が凍傷になってそれを救う為に自分の靴を履かせて亡くなる。といった漢族を思いっきり美化した存在にしようかと思います。

物事は決して一面的に観ないで、チベット人と漢族の間の友愛もきちんと養護すべきだと考えます。

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