本当の理想主義を掲げている国としては、最近とても見事なオリンピックを開催し、明日からパラリンピックも開かれるフランスが筆頭に挙げられます。
そのイデオロギーは国旗の色に象徴される「自由、平等、博愛」で、徳流河(ドゥルーガ)はこのフランスで実現されている理想主義を参考にして語ります。
因みに見出し画像にした「自由の女神」はフランス革命の時に実在した女闘士マリアンヌで、ルーガも中国ではマリアンヌの様に「勝利の女神」と呼ばれて芸術作品に描かれます。
このコラムでは「平等」について特に詳しく解説しており、それは男女平等と「人類みな兄弟」の理想主義が根底にあって、そこから社会保証や「宗教と世俗の平等」に発展しているとしています。
徳流河も「宗教と世俗の平等」を訴え、どちらかが他方を見下したり迫害したりする社会は理想的ではないと語ります。
中国の場合は党が宗教的な権威も独占しているので、「党と世俗の平等」と言い変えてもよく、この理想主義は党のイデオロギーとも合致しているので議論はややこしくなります。
共産主義のイデオロギーでは「党と人民は常に一体」と唱えられますが、現実には党が人民の上に立って支配しているコトは明らかです。
この支配は「知的搾取」とも取れ、情報統制や洗脳教育によって人民は党の操り人形にされています。
こうした支配に抵抗を示す人民は迫害され、オーウェル「1984年」の主人公の様に精神病院に入れられ廃人にされてしまうケースも多くあります。
ルーガはこの「搾取、支配、迫害」こそが党のイデオロギーの正体であり、それを「自由、平等、博愛」の本当の理想主義に導くコトが今回の革命の目的だとし、続けて「博愛」と「自由」について語って行きます。(次回に続く)