真の動物福祉牧場を目指して

ネイティブのキリスト

 ネイティブ(原住民)は旧世界を支配していたので、その文化は地球上を覆っていました。
 しかしそれが遺っている地は今では数える程で、アメリカではユタ州のホピの地に辛うじてまだネイティブ文化が息付いています。
【ネイティブ・アメリカンとは】部族・歴史・居留地をわかりやすく解説|リベラルアーツガイド

【ネイティブ・アメリカンとは】部族・歴史・居留地をわかりやすく解説|リベラルアーツガイド

ネイティブ・アメリカンとは、アメリカ合衆国における先住民族の総称です。この記事ではネイティブ・アメリカンの部族、歴史、人口、居留地というトピックをわかりやすく解...

リベラルアーツガイド

 ホピが生き残れた理由は、その精神性の高さと、元々辺鄙な高原に住み着いていたお陰です。
 ホピはネイティブでは珍しく農耕民族で、平和主義だったので周りのナヴァホの様に白人と衝突するコトはありませんでした。

 ナヴァホは強大な遊牧部族でしたが、白人に敗れて支配され、ユタ州の高原からはウランが採れた為に鉱夫として働かされました。
 バッファローが白人のレジャー-ハンティングによって死滅してしまった高原で、ナヴァホの生きる道は鉱夫か軍隊しかなく、そのどちらも50歳まで生き残れる者は僅かでした。

 21世紀に入ってからはナヴァホの地にもカジノ-ブームが訪れ、一部の人々の暮らしは豊かになりましたが、彼等はすでにネイティブの文化を喪っており、アイデンティティの欠如から来るアルコールやドラッグへの依存が深刻化しています。

 更に深刻なのは糖尿病の蔓延で、ナヴァホは食糧を全て外界に頼っており、多くの人がフードスタンプ(食糧無料配布)にも頼っていますが、これがトンデモないジャンクフードで、世界最悪の糖尿病率を招いています。
 これはネイティブ-アメリカン全体に共通するコトで、子供たちの間に2型糖尿病を発症させる様な社会に、ネイティブ文化の復活や継承は望めません。

 しかしホピのみは貧しいながらも自給自足の暮らしと伝統を保っており、最近はネイティブ-ブームで観光業も栄えて来ています。
 モルモンもホピの地に拠点を構えており、先進的なドリップ-イリゲーション(点滴灌漑)を広める活動をしていました。

 モルモン書では、歴史的に迫害されて来たネイティブ社会にこそキリストが再臨すると書かれており、迫害者の白人によるキリスト教を否定しています。
 これには私も幾分か共感するところがあり、農業支援や「18才の旅立ち」の訓練(自炊)を手伝ったりしました。

 それは16~17才の少年少女がお年寄りの家で料理をするのが習わしで、彼等はボランティアでホームヘルパーの役割を果たしていました。
 ホピのお年寄りは元気で長生きし、こうした伝統習慣のお陰でネイティブ文化は次世代へと継承されています。
 
 
 
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