真の動物福祉牧場を目指して

6. 乳酸菌

これまで生態系のプリンシパル(原理)について論じて来ており、それは生産者、分解者、消費者の三位一体によって成り立っているとされます。

生産者としては光合成細菌を紹介しましたが、他にも空気中の窒素からアンモニアを合成する窒素固定菌や、地中から放出されるメタンを資化(生命エネルギー化)するメタン古細菌なども含まれます。

分解者は酵母とカビで、動植物は死んだらみんな分解されて他の生物に取り込まれます。
動植物を食べて消化できるのも、腸内に共生している分解者たちのお陰で、ヒトもウシもマウスでも、彼等の力を借りなければ食べて行けません。

食糧生産も料理(分解)もしないで、一方的に食べさせて貰ってる生物は消費者と呼ばれ、この点で我々と乳酸菌は同じ境遇です。 乳酸菌は一番動物に近い微生物と言えそうです。

そんな非生産的な、食べるだけの生物なんて要らない。 と考えるのは短絡的で、消費者にも立派な役割があります。
もちろん我々ヒトにも生態系に於ける役割はあり、「聖書」曰わくそれは地上の全ての動植物を善く理解し面倒を観て、地球を楽園に導くという役割です。

閑話休題。 乳酸菌の役割について話します。 彼等はヒトに例えると兵士の様な存在で、悪さをする菌と戦って生態系の平和を守ってくれてます。
ここで言う平和とは、シントロピー(蘇生)の三位一体(共生、合成、相乗)が効率的に働いている状態を指します。

平和の反対は悪玉菌が生態系にはびこった状態で、闘争、腐敗、失活のネガティブな三位一体に陥り、エントロピーを減少させる蘇生の力は発揮されません。

悪い菌を抑える武器として、乳酸菌が用いる乳酸はマイルドな力を発揮します。
生態系が酸性に傾くと悪玉菌は大人しくなり、逆に善玉菌は活性化します。 すると日和見菌(生態系の約7割を占める)は善玉菌になびいて各種の酸を作り出し、悪玉菌はますます肩身が狭くなります。

酸については、鉱物からレアアースを溶出させるミネラリゼーションの働きもあり、これも乳酸菌の大きな役割と言えるでしょう。

悪玉菌を殺す兵器としては抗生物質が有名で、これは納豆で身近な放線菌が作ります。 放線菌も消費者ですが、ムダ飯ぐらいではなくチャント仕事をしております。

こうした専門職の消費者を養うコトで、生態系はシントロピーの力を増大させて来ました。
この流れで消費者の頂点に立ったヒトには、地球のシントロピーを増大させる使命が生態系から課されているコトになります。
しかし現状のヒト文明は、エントロピーを無闇に増大させている観すら見受けられます...
なにも「聖書」を学ぶ必要はありませんが、ヒトはもっと善く生態系を理解してその委託に答える必要があるかと思え、次回からはそうしたプラクティス(実践)に入って行きます。

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