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365 photo diary

写真って、その瞬間の想いを伝えるもの。
見返したときに撮った瞬間が蘇るような、そんな写真を撮っていきたい

Andreessen Horowitz設立

2009-07-09 15:06:16 | ベンチャーキャピタル

Netscape Communicationsの創設者であるアンドリーセン氏が新たにベンチャーキャピタルファンドを立ち上げたということです。


M・アンドリーセン氏の新ベンチャーファンド--その目的とビジネスモデル

この記事によれば、ベンチャーキャピタルファンド「Andreessen Horowitz」の特徴は以下の通りです。

【投資分野】
コンシューマー向けインターネット企業
クラウドコンピューティング
ウェブインフラストラクチャ事業

【投資地域】
主にシリコンバレー内

【投資金額】
3億ドルの資金をベンチャー企業に5万から500万ドルずつ投資

【求める資質】
自らの手を汚して製品を開発する起業家に投資を行う
開発者を雇って自分の構想を実現させる傾向がある頭でっかちな事業家には投資しない

【運営方針】
(第一フェーズ)
小さな会社が最小限の経費で製品を開発している間は、小額の資金(3人から5人のエンジニアを9カ月から1年間雇うのに十分な資金)を投資する。会社がもっと多くの利益を上げるまで、役員会はまったく必要ないと考えるため、この時期に役員の座に着くつもりはない。


(第二フェーズ)
製品が完成したら、続いて500万から1000万ドルを出資し、営業担当、役員会、そしてマーケティングや人事といった頭痛の種を持つ企業への移行を支援する。

今の時期、記事にも書いてある通り日本でもアメリカでもベンチャー投資はかなり困難な時期を迎えています。とはいえ一方で困難な時期を乗り切った企業が次の経済成長期に一気に成長しGoogleまでとはいかずとも革新的な企業に育っていくことも歴史をみる限りまた事実です。このベンチャーファンドが成功するかどうかは全くわかりませんが、投資方針が明快でわかりやすく、かつ納得感のあるものでしたので思わず取り上げてしまいました。


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ベンチャーキャピタルと言うと日本での知名度は凄く低いですが、個人的にはまさに銀行や証券会社のように金融という枠組みにとらわれない、社会としてのインフラ機能を担っており、もっと評価されてもいい業態だと思っています。アメリカの経済発展を支えているのも大企業による研究開発部門の外部切りだしという役割をベンチャー企業が担っているという面も大きいと考えています。

ただ、最近では日本におけるベンチャー資本が全く集まらない上に投資スキームの柔軟性も低く、また法制度も新しいことを行うには規制が多すぎ、税金も高いということで優秀な人材は既に日本を見切って海外で起業する人が少なくないようです。優秀な人ほど特にこの傾向は今後強まっていくでしょう。これはベンチャー企業だけに言えることではなく、普通の企業にも当然言えることで、これからも日本に住み続けていくであろう多くの日本人にとっては経済成長の鈍化という形で今後ますます直接的なデメリットを被るはずです。

とまぁこんなことを言っても何も変わらないし、文句を言うくらいなら自分で動いて変える努力をするか海外に行け、という話になるのかと思うのですが、どう考えてもハードルとしては後者の方が低いでしょうし、そもそもこういったビジネスのことを考えている経営者やその卵であれば、お役人と会議室で謀略を巡らせているよりビジネスに身を投じていた方が好きでしょうし、世界全体でみればその方が適材適所でしょう。そう考えるとやっぱり海外に行こう、となって終わってしまいますし、どうすればいいんでしょう。。そう簡単には解決できなそうな問題です。。





全く新しい資金調達の形

2009-05-20 17:50:49 | ベンチャーキャピタル
FacebookといえばMySpaceと並ぶ最大手のSNS(Social Networking Service)として、また2007年10月にMicrosoftからバリュエーション(評価額)150億ドル(約1兆5,000億円)で2億4,000万ドル(約240億円)出資を受けたことや、FaceBook Beaconで物議をかもしだしたりと、いつも驚きのニュースを届けてくれる企業ですが、本日はまたも驚くべきニュースを見つけてしまいました!

Facebook has almost finished raising $150 million in capital, in an extraordinary move by the company to buy out shares of hundreds of regular employees.

まだ正式な会社側からの発表ではないので真偽はわかりませんが。。
AccelやGreylock、Founders Fundといった既存の投資家及びアジアの投資家も今回新たに出資する模様。1株10ドルで合計1億5,000万ドル(約150億円)もの金額を、驚くべきことに、「従業員の持ち株買い取り」に使うとのことです。

記事にあるとおり、昨今はサブプライムローンの影響もあり株式市場やM&A市場が軟調で、以前のような高いバリューでのExitは難しくなり、従業員のインセンティブとして発行されているストックオプションの意味が薄れてきていたのは事実ですが、まさかこれをプライベートエクイティでExit前に従業員に換言するというのは聞いたことがありません!私の勉強不足かもしれませんが、同じような事例がどこかにあるのでしょうか…?

通常、ベンチャー企業に投資をする投資家の立場からしてみれば、投資先企業の企業価値をいかに大きくし、いかにExit(上場やM&Aなど)に持っていくかが最重要ポイントです。従って資金調達に応じる場合でもその資金使途の多くは「成長資金」に振り向けることが大前提となります。もちろん従業員にも最高のクオリティで働いてもらう必要があるため、インセンティブプランとしてストックオプションを発行することが多いです。今回の場合も大量のストックオプションが恐らく従業員には発行されていることだろうと思います。


ストックオプションというのはその性質上、会社が上場や他社にM&Aされるなどしない限り従業員にとってはただの紙切れと変わりません。そういったExitが実現してこそ従業員にメリットがあります。つまり従業員にとってはExitまで自分の持てる力を最大限に発揮する意欲が高まるということで、投資家との「ゴール」が共通となるため特にアメリカではストックオプションの発行が積極的に行われているようです。(日本ではアメリカほど積極的には行われない傾向が強いようで。。)
しかしこれだけ経済環境が不安定ですと、上場するにしても高い値段は付きづらいですし、他社にM&Aされるとしても同様にあまり高い値段は付きにくく、ストックオプションを発行している企業やその企業に投資をしている投資家などはもちろん、そこで働く従業員にとっても悩める問題でした。

そこでなんというコロンブスの卵的な発想!
思いついてもなかなか実際に実行に移すというのはかなりハードルが高と思われる今回の「従業員の持ち株売り出しのための資金調達」となったようです。Microsoftからの出資受け入れ時のバリュエーションといい、未だにFaceBookの期待度はとても高いようです。というよりむしろ相当な期待度の高さを持っていなければこのような強気のファイナンスは早々行えないでしょう・・・

日本でもこのようなびっくりファイナンスに巡り合える日は来るのでしょうか。






グーグル、ベンチャー投資ファンド部門を立ち上げ

2009-04-01 14:42:46 | ベンチャーキャピタル

サブプライムローンによる金融不況は、
当然ながらベンチャーキャピタルファンド、ヘッジファンドなど、
様々なファンドと呼ばれる投資形態を運営する企業も
厳しい状況を迎えているようで、
・資金が集まらない
・投資先が見つからない
・投資先が倒産、価値棄損
・投資先のExitが出来ない
など、大小様々な問題を抱えています。

実際日本でもベンチャーキャピタルファンドは
どこも厳しいようで、決算も見ていると芳しくない結果です。

こんな経済状況の中、Googleがベンチャーキャピタルファンドを作ったようです。
グーグル、ベンチャー投資ファンド部門を立ち上げ--名称は「Google Ventures」


以前に書いたエントリー「 VC投資への参入とVC投資の動向 (2回目)」でも
Googleがクリーンエネルギービジネスに参入したことを取り上げましたが、
今回のニュースはこれをさらに拡大したものになりそうです。

投資の世界でよく言われることは「下がったときに買い、上がったときに売る」
といういわゆる「逆張り」の戦略ですが、今回のケースはまさに
その一例と言えるかも知れません。

ただ、ことベンチャーキャピタル投資に限っては
必ずしも逆張りが正しいとは言えないのが現状で、
しかもこの点はよく誤解されがちなので簡単に書いてみたいと思います。

ベンチャーキャピタル投資において、一般的に言われるのは
やはり「逆張り」は有効だということです。
その理由としては大きく以下のように考えられます。
・投資価格の算出基準である相場が下がっていることによる、投資価格の低下
・競合他社の投資意欲が衰えるため競争相手が減ることによる、投資価格の低下
・投資先企業の財務状況悪化のため資金調達が不可避となり、
パワーバランスの関係による、投資価格の低下


全て「投資価格の低下」が有効な理由になっています。
これは、投資価格が下がることによりExit価格がどうであれ
利益が出る水準が下がる=儲かる可能性が上がる
ということで、投資効率が良くなることが原因です。

もちろん同時に、「そもそもExit出来るのか?」や
「Exit価格はどれくらい投資価格を上回るのか?」
といった視点が重要なのは言うまでもありません。

ただここで上記でも指摘しましたが、
ここで思考停止してしまっては誤解を生む原因となってしまいます。

これはベンチャーキャピタル投資の特殊性に所以するところですが、
そもそもベンチャーキャピタル投資は「ホームランか三振か」という具合に、
当たる時はものすごく大きく当たり、基本的にはほとんど外れる、
ということが前提となっています。
逆にいえば、ざっくりと10件のうち1件でも大当たりを出せるなら
他の9件は紙くずになっても構わない、くらいのスタンスでも
帳尻があってしまうくらいの投資という点で特徴的です。

従って、現在のような不況故に上述したような理由で
逆張り投資が重要になってきますが、
そもそもとして投資の基本である「投資先のスクリーニング」
をきっちり行うことが最も重要であり、
特に経営者の資質を判断できる人材が不可欠です。

つまり、仮にそういった基本的なスクリーニングが
きちんとできていたとしたら、不況でも好況でも特に関係なく、
自分(一定)のペースで投資を進めていくことが最も効率的ということになります。

もちろんここまできちんとことが出来ているなら
やっぱり上述したような理由で「逆張り」の方がいいわけですが・・・
でもそれだけではなく、
・不況でも本質的な投資スタンスは変わらない
はずだし、
・大当たりをするか否かが最重要ポイント
という事実はどこまでいっても変わらないということです!






顔認識技術

2008-06-24 21:51:52 | ベンチャーキャピタル

何か画像を見たとき、こんなことを思ったことはありませんか?


「この画像の商品可愛い!!なんていう商品だろう?」

「この画像のモデルさん綺麗!なんて名前だろう?」

「この画像見たことある!何だっけ?」


こんなとき、画像を自動で認識してくれて、その結果を検索してくれるサービスがあったら便利ですよね♪

というわけでちょっと調べてみました。


■顔認識

デジカメやタバコの自動販売機、セキュリティなどにも使われている通り、応用範囲も広く注目を集める認識技術です。

・顔チェキなどで採用されている沖電気さん ⇒ FSE(Face Sensing Engine)
・F901iSなどに採用されるオムロンさん    ⇒ OKAO Vision


■画像認識

対象が広くなる分、精度的な面でまだ難しそうです。

・モバイル画像検索エンジンを提供するジェイマジックさん ⇒ SAYL(Search As You Like)


■最新技術

また、海外にちょっと今までと違った志向で画像を認識する技術が開発されたそうです。

たった1枚の写真から、撮影場所を特定する技術が登場


■モバイルサービス

モバイルコンテンツとしても実は画像を使ったサービスがあったりします。

・携帯電話のカメラ機能を使って撮影した画像の色を、スキャン、分析して魔法攻撃用のマテリアを作れる。

 ⇒ ビフォア クライシス ファイナルファンタジーVII



なかなか画像検索の分野も奥が深そうです!

そして何より、少し考えただけでも相当応用範囲は広そうです。

ドキドキわくわくですね!


とはいえ、これが街中に監視カメラなんかとして設置されたら相当怖いですが・・・






持続可能な企業の条件(1)

2008-04-04 23:57:27 | ベンチャーキャピタル

持続可能な起業の条件を考えるにあたり、まずは日米のベンチャー企業の質の違いについて簡単に思うところを書いてみたいと思います。


ホリエモンのおかげで起業熱が高まり、同じ彼のおかげで起業熱が冷めている今日この頃ですが、起業熱という意味ではアメリカに比べて圧倒的に低いのが日本。

アメリカでは、一流の人は起業し、二流の人は政治家になり、三流の人が大企業に勤める・・・なんて言いますが、

日本では、一流の人は政治家になり、二流の人は大企業に勤め、三流(変わり者?)は起業する・・・とまるで順番が違うような気がします。

もちろんどちらがいいかは全く別問題ですが。


ただこれだけ変化が激しい世の中になった今、「研究開発部門の外部化」という考えが出てきてもいいのではないかと思います。

従来、日本企業は研究開発部門を内部で持ち、社長やらが会社の方針として研究開発投資の方向性を考えそこに大金をつぎ込んで他の企業との先行者メリットを図る、というやり方が行われてきました。

しかしこれだけ変化が激しく先が見通せない世の中になった今、一つの方針を決めそれに大金をつぎ込むという方法では時代の流れについていけないし、時代の流れを読み間違えたときのリスクが大きすぎます。


そこで研究開発部門は自社内に持つのではなく、有力なベンチャー企業を買収することで持つこととする。

アメリカの、特にインターネットやウェブの分野で大きな力を持っている会社はほとんどが積極的に有力なベンチャー企業を買収することで次世代の、自社サービスとシナジーが築けるようなサービスを手に入れています。


そうすることで機動的に時代の流れに乗ったサービスを手に入れることができる可能性があがることは間違いないだろう。

当然のことながら買収資金はそれなりに必要で、そこが今課題になっている部分もありウェブ企業がベンチャーキャピタル投資を行ったりする動機になるわけですな。


ちなみに世界で一番有名なベンチャーキャピタルは!?

といわれたらやっぱり「 SEQUOIA CAPITAL 」でしょうか。


というわけで明日は「 SEQUOIA CAPITAL 」から「持続可能な起業の条件」を探ってみましょう。



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