コロンバイン高校銃乱射事件を題材にとった「ボウリング・フォー・コロンバイン」というノンフィクション映画の監督であるマイケル・ムーア(現在はシッコが有名ですが)が雑誌の対談の中で次のような話しをしています。
「ボウリング・フォー・コロンバイン」について触れると、私はもっと厳しい銃器所持取締法さえあれば、こんなにお互いに殺し合ったりしないで済むと思っていたんです。ところが、映画作りの一環でカナダに行ったのですが、カナダで一人あたり所持している銃の数はアメリカより多いのに、お互いを殺し合うことはしないんですよ。スイスでは常備軍がない代わりに世帯を持つ男性は全員家庭に銃を用意しようという法律があります。だけど彼らが学校に押し入って銃を乱射するなんてことはしません。となると、なぜ私たちだけがそういうことをするのか、ということが問いになります。それはもともと私が考えていた問いではありません。いろいろと考えていく中で、カナダの人々に促されて生まれたものです。
私たちは、何か問題が起きると…なるべくその問題を単純化して答えを得ようとします。頭のいい人はその「問題→答え」のパターンをいくつも記憶しておき即決しようとします。実はそこに「思いこみ」という名の落とし穴があるような気がするんです。
また、決断は選択であり、選択は何かの切り捨てでもあります。その切り捨てられた何かに対しても光を当て、掘り下げ続けなければ…同じような問題が次から次に起きるだろうなあと思うのです。
[do平塚]
「ボウリング・フォー・コロンバイン」について触れると、私はもっと厳しい銃器所持取締法さえあれば、こんなにお互いに殺し合ったりしないで済むと思っていたんです。ところが、映画作りの一環でカナダに行ったのですが、カナダで一人あたり所持している銃の数はアメリカより多いのに、お互いを殺し合うことはしないんですよ。スイスでは常備軍がない代わりに世帯を持つ男性は全員家庭に銃を用意しようという法律があります。だけど彼らが学校に押し入って銃を乱射するなんてことはしません。となると、なぜ私たちだけがそういうことをするのか、ということが問いになります。それはもともと私が考えていた問いではありません。いろいろと考えていく中で、カナダの人々に促されて生まれたものです。
私たちは、何か問題が起きると…なるべくその問題を単純化して答えを得ようとします。頭のいい人はその「問題→答え」のパターンをいくつも記憶しておき即決しようとします。実はそこに「思いこみ」という名の落とし穴があるような気がするんです。
また、決断は選択であり、選択は何かの切り捨てでもあります。その切り捨てられた何かに対しても光を当て、掘り下げ続けなければ…同じような問題が次から次に起きるだろうなあと思うのです。
[do平塚]