零狐乃助のまいぺ~すブログ

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第三話:An invitation-誘い-

2007年11月17日 19時47分07秒 | 「The guards」

「マジかよ。こんなの聞いてないぜ?god of plagues(※1)!」
フェルウの目は怯え、さっきまで脚の口付けに対しての怒りを止め処なくぶつけていたやつと同一人物とは思えない程だった。
そして俺の目の前には机を一叩きで壊した獣が居る。
木製ならまだしも芯は鉄のようだ・・・目の前の光景は俄に信じがたいものだった。
「ハハッ色男さんよ~瞼溶接されたくなけりゃその子を渡しな?」
俺自身かなりの長身だがこの獣は半端なくでかい、一瞬ファルトスを売り渡すことも考えるほどに・・雰囲気もやばいし。
「brown rat(※2)。とっととこの場から去っちまえ。それが嫌なら今の内から聖母マリアに祈れ。天国に逝かせろってな?」透かした様に鼻で笑って男を挑発する。
フェルウの方を見るとそうまともな表情とは言い難い状態だった。
その途端俺の体は吹っ飛ばされた。
骨の砕ける音を自ら悟る程派手に、豪快に吹っ飛び、壁に皹が入った。
地に赤い液体がポタポタと落ちる。
手を拳にするもすぐに解ける。
死を覚悟し、マリアに祈るのは俺の方だと思い知った。
「んな簡単に死ねたならこっちも苦労しないんだろうな。
悩む事も無い、手前みてぇな獣とは違って頭が働いてるもんでな。」最大限の威嚇はか細い声で自分に苛立った。
「生意気な奴だ。お前は殺してガキは取る。これで全部完璧だな、OK?」
「あんたは俺に殺されて短い生涯を終えるOK?」簡単な挑発にも乗ってくるのがこいつのいい所だ。
右腕を振り翳した瞬間に右足を蹴った。
一瞬バランスを崩しかけるも体勢を立て直して「フングァ」と言うような鈍い声と共に隕石のような拳が落ちてくる。
歯を食いしばり無我夢中で脚を振り上げた。
「グヲッォォォォ!痛ぇ。痛ぇぇ!!」脚は見事奴の股に挟まっていた。
「ハハッ・・・どうだdefect product(※3)が・・」
その場にくたばった俺のその後はよくわからない。
ただ目が覚めると非常に綺麗なベットの中に居た。
「目覚めたかい。あの傷なのにホンの5時間で起きれるなんて見上げた方だよ。」
目の前に居るのはマスターでその横にほっとした表情のフェルウだった。
「君とこの娘の契約見させてもらったよ。君はトーアの血を牽く者と見た。違うかい?」
よく分からないまま素直に頷いた。
「やはりな。この地のトーアたちがそうしているのをよく見るんだ。・・・・・君、僕らの仲間にならないかい?」
「意味が分からない。悪いが俺は群れるのが嫌いなんだ。断らせてもらう。」
俺は数時間後その場を去った。

to be continue…

※1疫病神
※2溝鼠
※3欠陥品


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