零狐乃助のまいぺ~すブログ

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第六話:A keepsake-形見-

2007年12月04日 23時20分44秒 | 「The guards」
「貴方は・・本気なの?あんなに優しいお母さんも・・・あんなに心配してくれるお父さんも・・もう、皆居ないんだよ?貴方は、それだけ大きな者を失った。
凄く・・・勿体無いと思うよ。」
フェルウめ。いちいち五月蠅いやつだ。
自分でも気にしてない訳でもないのにズカズカと・・・・
「五月蠅い・・・」
すかさずフェルウも返答してくる。
「あんなに貴方も優しく接してたじゃない?」
「あぁ?俺はな、喧嘩とかで親学校に呼ばれること多いから面倒が拗れるのが嫌だから今までこうして来たんだ・・
だがよ。今はもう違う。もう何にも縛られないんだよ。
分ったか?bad kid(※1)」
フェルウの目は潤んでいた。
勿論本心じゃ無い。でも俺はいつかココに逃げそうな気がしてた。
何かに縋る事すら許されないフェルウ、彼女の気持ちを知る必要があった。だから俺は・・・自らの手を汚した。
しばらく歩くと人混みの暑苦しい商店街へ来た。
箱の一度も開けていない剣の金とは幾らか?
明らかに逝った考えであった事にも気付いていたがそれでも今はそれが必要だった。
商店街を歩く中でこじんまりした商店を見つけた。
布を被った暗い雰囲気の店主が俺を手招きする。
「そいつを売りたいのか?」剣の入った箱を指差して言うので俺が頷くとズタボロの巾着から何かを取り出した。
そこには大量の金があり、目が眩むほどだった。
「見せてもらえないか?」大きな箱を開け、店主に見せた。
大きな箱には見合わぬ短い剣が収められていた。
その短剣は美しい光沢を放ち、自分の顔が映し出されていた。
そして、その先は突起があり、そこには水晶のような物があり、美しく箱に刻まれた年輪を彩っていた。
「君は・・・これを渡せば後悔するのではないか?」
「分らない・・・ただ、この剣から凄く魅力を感じたのは事実だよ。」何故だ?
人の感傷に浸ったり、ものごときに魅力・・今までの俺じゃない。
全てはフェルウ、こいつと出会ってからだ。
悩む間も与えるまいと悪党面の奴がココで現れたのでこれ以上は何も考えなかったが、これ以上悩むと頭が破裂しそうだった。
「オイコラ。誰に許可とってココに座ってんだ?」不良の血が騒いだ。
威嚇の英語を必死に頭の中で模索するこの感じを楽しんだ。
「あぁあぁあぁ・・・カスはいつになってもカスかよ。」店主が叫び、尻に敷いていた物を取り出した。
腕には巨大な銃があり話しかけてきたチンピラを薙ぎ払った。
辺り一遍が銃声に注目した。
「じゃぁな・・そいつは大事にしな?」
俺は澪を見つめなおした。

to be continue…

そういえば澪を、しずく、みお、と呼ぶ方もいるようですが、ここではれいですので^^
※1:悪がき

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