零狐乃助のまいぺ~すブログ

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第四話:Return-帰宅-

2007年11月30日 21時32分03秒 | 「The guards」
いろいろなことを考えていた。
だから頭はごちゃごちゃして、逃げ出したくて、フェルウを見捨てようとも思った。
今までの喧嘩なんて、今回の件に比べれば、広大な砂漠の中の塵の様な些細な事に感じた。
体の節々の痛みは本物で、とりあえず落ち着きを取り戻そうと家へ向かい歩き出した。
「フェルウ・・今からウチに行く。アンタはどうする?
さっき見たとおりの成り上がりの調子者に身を任せてこの世からさっさとオサラバするよか、もっとまともな奴を選ぶのが懸命だと思うが・・・」
面白くも糞もない些細な興味で首を突っ込むには荷が重過ぎる。
突き放して開放されたかった。
「大丈夫。貴方は強いよ。
それに・・・初めてだったもの、本当に護って貰ったのは。
やっぱり、本物のガーディアンなのね。」
多少は嬉しかったが、別におれ自身、自らの身をふつふつと煮えたぎる火山に身を投じてまで偽善を突き通す気はない。
何か問題が起きろと願っていたらなんと言うわけかウチの前にいた。
鬱蒼と生い茂る森に囲まれた、レンガの家、見慣れている場所で少しほっとした。
「あら、カルトス。その子は?」
「母さん。おかえり。この子については又後で話すからウチにはいってもいいかな?」
今までに誰も見たことの無いであろう笑顔を振りまき、どこか刺々しい話し方も非常に柔らかくなっていて、フェルウの顔は驚くほどにゆがんでいた。
フェルウが俺に耳打ちで「貴方マザコン?」と聞いてきたのも無視し、家のなかに入った。
丁度夕食の支度をし、パンを買ってきたようですぐに飯を平らげ、フェルウの事について話した。勿論綺麗に着色し、二人には隣町からの迷子という事にしておき、明日届けるといっておいた。
隣町は物騒な所なので嫌でも親が武具を与えてくれる、俺の目的はそれだった。
「カルトス。お前・・・・本当に明日いくんだな?」何度かこんな事もあったし、別に珍しいことでもないのにやけに腑に落ちない聞き方をされ、少し不機嫌だったが、さっきと同じ優しい口調で明日届けると確認した。
そのことを確認した父が大事そうに箱を出した。
ガキの頃に触ってこっ酷く怒られたものだ。
「これにはかつての友と共に鍛冶屋として生きようと誓ったときに師としていた方から貰った鉄で打った友の最後の仕事の結晶、澪。・・・これを授けるから、かえって来いよ。」
「分ってるよ。父さん・・・・・」

to be continue…


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