している人の肩を抱くようにして、おっしゃっていた。
「お一人お一人、辛さは違います。話したいことがあったらいつでも
言ってくださいね」
ああ、いいなぁ、この言い方。
「善意」に燃えるボランティアの中には、「みんな辛いんですからね。
頑張ってください!」なんてことを言う人が多いのではないかと、私は
心配していた。
保健師さんはさすがプロだ。「辛い」の中身はみんな違うということを
よくわかっておられる。
Aさんは家族を亡くしたこと、Bさんは今後の仕事のこと、そして
Cさんは、言うに言えないことを抱えているかもしれない。
同じ言葉で慰められるものではない。
また、無理に慰めようとしてはいけないのだと思う。
大切な物をなくして、それでも必死に気を張って生きてる人は、
もう充分、頑張ってきた。その人に、これ以上「頑張ってください」
というのは酷だ。
この方達はいま、涙も出ないほど辛いのだから、どこかで思う存分
泣かせてあげないと。
被災者でもないのに、私は彼女のその言葉だけで救われたような
気分になり、涙が溢れた。
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冬桃
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