冬桃ブログ

花のちから

 欧米の映画やドラマには、男性が女性に
花をプレゼントするシーンがよく出てくる。
 それも花屋さんであつらえた立派な花束
だけではなく、たとえば少年が野の花を摘んで、
お母さんとか好きな女性に、男らしくさっと
腕を伸ばして渡したりするシーンがとてもいい。

 日本にはそういう習慣がないので、男性は
大人になってからも、日常で花を贈ることを
思いつきもしなかったり、気障なんじゃないだろうか、
と臆してしまったり。
 残念なことだ。

 女性も貰いなれていないから、素直に喜ばないケースもある。
 昔、中年の男性編集者から聞いた話。
 ある夜、お酒を飲んでの帰り道、ふと開いている花屋を見つけて
殊勝な気持ちになった。たまには妻に花を買って帰ろう、と。
 しかし帰宅した夫から花を渡された妻は、眉を逆立てて怒った。
「家計が苦しいのはわかってるでしょ! なんでこんな
無駄遣いをするのよ!」
 花は無残にも玄関先に叩きつけられてしまったという。

 まあ、TPOは考えた方がいいかもしれない。
 花なんかよりインスタ映えするスィーツのほうがいい、
という女性も多いような気がするし。

 でも私は花がいいなあ。
 花屋さんで選ぶとき、あるいは自分で摘んでいる時、
「これを上げたら喜こんでくれるかな」と考える、その気持ちが嬉しいから。

 「会う時は花が欲しい」なんてこっちが言わなくても、
思いがけなくすっと渡されたら、女性はその瞬間、
自分を「幸せな女」だと思えるんだけどなあ。


コメント一覧

yokohamaneko
Unknownさん

 そうですよね。花を贈るにはTPOと相手を考えないと。
 これから他所へいく用事があるのに、大きな
花束渡されても困りますよね。
 私も男性に花を上げたことはありません。
 喜ばれないことがわかってるから。
 それを抱えて歩くことすらいやかも。
Unknown
飲食店の周年とか、記念日の
お祝いとか、お見舞いとか、で
「実はお花貰うのって迷惑なん
だよね」と聞くことがあります。
(特に男性が多い気が…)
花瓶がない。お水を換えるのが
億劫。枯れた後の処分が大変….
などなど。
自分自身は、💐貰うと心がパッと
明るくなるし、貰った日が特別
な日になるので嬉しいです。
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