冬桃ブログ

だからパーティーは……。

 パーティーが苦手だ。
 知ってる人が多くて、ざっくばらんなパーティーだと
まだいいんだけど、あとはどんなパーティーでもいやだ。
 よほど義理がある場合でないと行かない。
 まず肉体的に疲れるし、笑顔を保つのもたいへんだし。

 でも、このパーティーは、お世話になった方の
めでたいお祝いのパーティーだった。
 出席せねばならない。
 立食だと思い込んでいたから、ご本人にお祝いを述べて、
すぐ帰ればいいと決め込んでいた。
 足のこともあるし、それで言い訳はたつと……。

 ところが、会場である某ホテルの宴会場へ着いてみると
予想は外れ、ちゃんとした着席パーティーだった。
 7人もしくは8人掛けの丸テーブルが並んでいる。
 座れるのはありがたいが、こうなると帰りづらい。
 
 受付で指示されたテーブルは、ステージの斜め前。
 スピーチする予定はないが、きっと良い席なのだろう。
 同じテーブルには私を入れて七人。
 が、始まってすぐ、悪い予感がした。
 私以外の六人が、全員、議員さんだったのだ。
 もちろん知らない人ばかり。

 政治家さんかあ、会話の接点はないなあ……と
不安になった。
 会話のない状況でずっと一緒に食事をするのって
なんだか居心地悪い。

 しかし、来賓の挨拶が終わり、いざ食事という時になって
さらに不穏な事態になった。
 六人いた議員さんのうち四人が、その時点でさっさと
帰ってしまったのだ。
 乾杯のシャンペンにちょっと口をつけただけで。

 残る二人も、食事そっちのけで他のテーブルへ挨拶回り。
 そのうち、二人とも席を立ったきり戻ってこなくなった。

 どうしたらいいの、この状況。
 宴会場を埋めた丸いテーブル群。
 それぞれ歓談しながら食事を楽しんでいる。
 だけど私のテーブルには、私一人っきり。
 この歳で、いまだに一人で食べ物屋さんに行けない私が
まるでさらしものみたいに、八人も座れる大きなテーブルに独りぼっち。
 なんというか、クラス全員からつまはじきにされ
ひとりだけ、教室の隅っこで、うつむいて
お弁当をたべている状況。
 「よく学校へ来られるよね、あのこ」と、
哀れみの眼差しでチラ見されてる気分。

 ものすごく疲れた。
 途中で化粧室へ行ったが
もうこのまま、終わるまでここに隠れていたいと思った。

 言っておくがパーティー自体は、主役のお人柄もあり
とても和やかで素晴らしいものだった。
 私がいたたまれない思いで、独りぼっちのテーブルに
座り続けていたとしても、まったくこの方の責任ではない。
 私が不器用で、おそらく自意識過剰なだけである。

 だけどやっぱり、パーティーは嫌いだ。


 
 

 
 

コメント一覧

yokohamaneko
ミドリムシさん
 パーティーの発起人で受付をしてらした方が
このブログをごらんになられたらしく、メールを
いただきました。
「議員の奥さんだと思い込んであの席にしました。
ひとりでぽつんと席にいらっしゃる光景も見ました」
 謝るでもなく、それだけの文面でした。
ミドリムシ
Yokohamaneko様…議員さんたるものが、自分の事にかまけてか…パーティで同席した女性のエスコートもまともに出来ない時点で…おわってます。。。🐾
冬桃
こんなときは
 酔華さん

 なんにも気にしてません、という涼しい顔で
貴婦人のように食べ続けるか、自分も席を立って
テーブルからテーブルへと蝶のように飛び回るか
どちらかができればよかったんでしょうけどねえ、
ただただ、群れに置いて行かれた渡り鳥みたいに
一人で凍えていました。
酔華
うわ~
http://blog.goo.ne.jp/chuka-champ
可哀そう…
末席ならまだしも、議員と一緒のステージ前とは!
一人ぼっちになったその時の光景が目に見えるようです。

最後の写真はゴリラですか?
なんだか、こんな気分でしょうね。

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