故郷宮津を、再び訪問。
宮津市立図書館の創立100周年記念の催しで
記念講演のご依頼をいただいた。
図書館は何度かこの町の中で移転、建て替えが行われているが
私が入り浸っていたのは、1946年に建てられたものだろうか。
現在は大きな商業施設の一画に入っている。
(公式サイトより写真拝借)

図書館へ行けば誰でも「本」というパスポートが手に入り、
世界のどこにでも、どんな時代にでも瞬時にして行ける。
私にとってはまさに、夢の扉、希望の鍵。
その100周年の講演をさせていただけるのは、光栄であり
感慨深いものがあった。
講演会場は「みやづ歴史の館 文化ホール」。

図書館や市の職員さんなど、さまざまな方たちに
あたたかく補佐していただき、なんとか無事に。
ありがとうございました!

宮津は「海の京都」というキャッチフレーズを持つ。
天橋立という景勝の地があり、魚はほんとに美味しい。
いまは松葉ガニのシーズン。
かなりお高いが、紅葉とともに楽しんでいただきたい。
今回は、路地の多い宮津の中心地を独りで歩く時間も少しあった。
家々の軒がぴったりとくっついた、いわゆる町屋づくり。


宮津と言えば「丹後ちりめん」が有名だった。
昔は花街もあり、三味線を抱えた美しい芸者さんたちが
ちりめんの裾をあでやかに翻し、そこを行き来していたのだ。



町のいたるところにある化粧地蔵。
いまはどうなのかわからないが、昔は地蔵盆が近づくと、
子どもたちが町内のお地蔵さんを川へ運んでいく。
そこで褪せた色を洗い落とし、年長の子供たちが、
また美しく彩色しなおして納める。
お菓子なども配られ、心ときめく行事だったものだ。

お地蔵さんの周りは、近所の人が雑草を抜いたりして
さりげなく掃除する。

汽船乗り場から見る海。
故郷に来るたび、人生がその時点からあらたまるような気がする。
感無量……!
