冬桃ブログ

逃げる相手を追っちゃいけないんだってば

 
 いやあ、残念だったよねえ、サッカー。
 たった一点なのにねえ。その一点が、それぞれの国の経済にまで
影響することになるんでしょうねえ。

 で、どこの経済にも影響しない、ささやかな我が家の大問題は、
まだ解決していない。相変わらず続いている猫の対立。

 よく観察した結果、私は誤解していたことに気づいた。
 ノアがフータを脅しているとばかり思っていたが、そうではない。
 ノアはこれまでどおり、フータと仲良くしたいのだ。
 だから相手の態度に戸惑いつつ、そうっと近づいて行き、猫なで声で誘う。
 あるいは近くに座して、じっとフータを見守る。

 フータはそれがいやでたまらない。すっとんで逃げ、高いところ、
あるいは物陰に避難する。
 それでもノアが寄ってくると、歯を剥き、唸り声を上げて威嚇する。
 ノアは気を悪くする。 なんにも悪いことしてないのに、つい数日前まで、
ちょっとベランダに出るにも、新しい食べ物に口をつけるにも、こっちがどう
するか見てから真似をしてたくせに、気弱な弟分だったくせに、なんなんだよ、
この態度は。

 たまりかねてノアは高い声で文句を言う。ちょっかいを出して
猫パンチをくらえば、腹を立てて応戦する。
 結果、怒号渦巻く取っ組み合い。

 猫にくわしい人が、この様子を聞いてアドバイスしてくれた。
 
 一晩、ベランダで過ごしたノアは、夜気に混じったいろんなものの
においをつけて、部屋に戻ってきたのだろう。
 フータにとってそれは、これまで嗅いだことのない異質なにおいだった。
 
 なんだこれ! こいつはノアじゃない。ノアの皮をかぶったよそ者だ!

 それでフータは怯え、ノアを激しく避けるようになったのではないか。

 私もそんな気がする。責任も感じる。
 だからたまりかねて二匹を隔離するにも両方に気をつかう。
 
 「フータ、お願い、ノアに冷たくしないで。きっと傷ついてるよ。可哀想じゃないの」
 「ノア、ここのドア閉めるからって気を悪くしないでね。フータはいまパニック状態
なんだから、こうするしかないの」

 一番いいのは、ノアが少し距離を置いてくれることだ。
 「逃げる相手を追いかけちゃいけないのよ。あんた、完全にストーカーだよ、
それじゃあ」
 と、いっしょうけんめい言い聞かせるのだが、ノアは聞く耳もたず、しつこく
フータにつきまとう。

 ああそういえば、鳩山元総理に言いたい。「聞く耳もたぬ」とは「困った相手」
「わからずや」に対して使う言葉だからね。国民に対して、それは失礼でしょう。
 麻生さんといい鳩山さんといい、英語はできるかもしれないけど日本語能力
にはいちじるしく欠けてたよねえ。

 ……ってまあ、そんなことはどうでもいい。デンマーク戦も気になるけど、
まずは猫の問題をなんとかしなくちゃ。
 毎晩、修羅場で何回も起こされるんだもの。 
 
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