ストーカーと化してフータを追い詰めるノア、恐怖のあまりタンスの上から
降りられなくなり、食事、排泄さえまともにできなくなってしまったフータ。
わけがわからず振り回された私。
「いったいなんだったの、あれは? で、いまはどうなの?」
と尋ねてくれる人が何人かいた。
騒ぎが一応過ぎたいま、振り返ってみると、それはフータの心変わりから
始まったように思う。
野良猫出身の兄弟猫フータとノアが我が家に来たのは2007年の一月。
兄弟ぴたりと肌を寄せ、私なんぞ、どんなに機嫌をとろうと無視。
そんな日々が三年近くも続いた。
ところがおととしの秋頃から、突然、フータが態度を変えた。
なにかと私にすり寄り、あまつさえ、膝でくつろぎ始めたのだ。
こんなあられもないというか、無防備な姿態すらみせて。
ノアはそんなフータを、離れたところから批判的な目で見ていた。
そして昨年の夏、たまりかねたノアは、「戻ってこい! あんな女は捨てて
俺のとこへ戻ってこい!」とストーカー行為及びDVに及んだのだ。
片方ずつ獣医さんに預けたり、フータをケージに入れて護りながら食事や
トイレをさせたり、出かける時は二匹を別の部屋に隔離したりと、できる限りにの
手は尽くした。
昨夏はまさに酷暑だったのである。
秋に入ってようやく改善され始めた。
年が替わったいまは、たま~にではあるが窓辺で一緒に雀を見ていたりもする。
しかしノアの悪い癖は治らない。フータの体を舐めてるな、と思うと
ふいに喉へ食らいつく。
甘噛みではあるのだが、フータはこれが大嫌い。たちまち床に飛び降り、
「しつこいんだよ、おまえ!」と、怒りの様相でノアを睨む。
そこで始まるバトル。
すでにひとバトルあった証拠に、どっちかがむしりとった毛が床に落ちている。
かくしてフータは基本的にノアを避け、見せつけるかのように
私にまつわりつき、ノアはその心を開かないまま、いまだに独りの世界を生きている。
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