一回りしたんだねえ……と、ふけりたくないのに
感慨にふけってしまう大晦日。
今年はうつろだった。何に対しても心身を打ち込む
ことができない。気力も体力もない。
すると自分の存在自体が疑問に思えてくる……という
面倒くさい鬱状態に陥り、日々、気分が落ち込んでいった。
「お元気そうで」とか「お忙しそうで」と言われると
無性に腹がたち、愛想笑いを浮かべている相手を
睨み付けてやりたくなった。
(すぐ顔に出るたちだから、ほんとに睨んでたかも)
「遠くへ行きたい」と、昔、流行った歌のタイトル
みたいなことばかり考え、不意に「行くのなら札幌だ!」
と思った。
札幌へ行ったことはなかったし、知り合いもいなかったが
大好きな蟹もお寿司も安くておいしいだろうし(鬱でも
食い気は失せない)、中心地のマンションに住めば
雪で身動きできないという心配もないだろう。
それに食料さえ買い込んでおけば、本も映画DVDも
わんさと持ってるから、楽しい冬ごもりができるし……。
まずは一度行ってみなくちゃ。見知らぬ土地への一人旅
冒険、冒険、大冒険♪
と、秋の札幌へ出かけたまではいいのだが、一日目で
足にトラブルが起き、二日目は午前中がホテルのベッド、
午後は空港で五時間もぼんやり過ごすという、私らしい結果に終わった。
それにしても、精神的な影響もあるのか、単に老化の
問題なのか、今年は病院通いが多かった。
歯が痛い、足が痛い、帯状疱疹にまでかかり、
これまたほんとに痛かった。
そんな状態でも、今年、軽井沢、札幌、宮崎、宮津と旅行し、
さらには横浜地霊ツアーにまで参加できたのは、その時々で
親切にフォローしてくれる人がいたから。
心から感謝している。
私は時々、自分一人で生きてるかのような、傲慢かつ
ひがんだ気持になったりもするが、もちろん大きな勘違いだ。
いつも誰かに助けてもらって生きている。
私も誰かを助けたい。そういう存在でありたい。
切実にそう思う。
昨日は、例年のように名付け子一家が来てくれた。
生まれる前から思い入れの深い、私の名付け子姉妹は
いま11歳と7歳。
すくすくと育ってくれてるのはほんとうに嬉しいけど、
ちょっと寂しい。
さよならの時間が来ると、「いやだあ、バイバイいやだあ!」
と泣いた、可愛いあの子はもういない。
二人ともきれいな女の子になって、自分の世界へと翔び立っていく。
ああ、大晦日はいやだねえ。また感傷的になってしまった。
Ushinosukeさんに作っていただいた名付け子姉妹の似顔絵と、
その似顔絵を刻んだグラス。
Ushinosukeさんのサイト
http://facebook.com/ushinosuke
例年、年が替わる時間にはもうベッドに入ってて、
零時の汽笛が鳴るときだけ起きだし、寒さこらえて窓を開ける。
でも今年はその時間、近くの神社で神妙に祈る予定。
その前に熱燗で体をあたためておこう。
良いお年を!
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