冬桃ブログ

奇跡の歌姫リーディング版

 横浜夢座で「奇跡の歌姫 渡辺はま子」が上演されたのは
2001年のことでした。
 主演は五大路子さん。私は脚本を書かせていただきました。
 
 それから22年後、二時間を超す舞台を一時間に縮め
(縮めてくださったのは、あべゆかりさん)、
五大さんをはじめとする三人の俳優さんによる
リーディング(朗読)版が、昨日、山手のゲーテ座で上演されました。
 昼の部、夜の部とも満席という嬉しい状況でした。
 
終わってからの五大さんとのツーショット


 渡辺はま子さんは数々のヒットを放った昭和の大歌手。
 横浜生まれ横浜育ちです。
 戦争中は軍の依頼で戦地に赴き、兵士達の慰問に励みました。
 終戦から数年後、フィリピンのモンテンルパにある刑務所に
たくさんのBC級戦犯が収監され、次々と死刑に処されていることを知ります。
 「彼らが戦犯なら、慰問に励んで戦意を鼓舞し、彼らを戦場に
送り出した自分も、戦犯に等しいのではないか……」
 多くの人が目をそむけたであろう「自己の戦争責任」と
彼女は真っ向から向き合ったのです。
 そしてモンテンルパの戦犯たちを助けるため、
国交のないフィリピンへ……という実話が基になっています。
 取材をし、資料を読みながら、私自身が戦争責任という
重い言葉を突き付けられた思いでした。
 はま子さんのヒット曲のひとつである「ああモンテンルパの夜は更けて」
は、戦犯だった代田銀太郎さんが作詞し、伊藤正康さんが作曲したもの。
 はま子さんと戦犯たちの往復書簡から生まれた歌です。
 
 多くの人達がこのリーディングによって「戦争とはなにか、
戦争責任とはなにか」を考えてくれたら、ということで
高校なども含むさまざまな場所で、今後、上演していきたい、
ということでした。
 ご要望がありましたら、横浜夢座事務局までご連絡を!
 070-4323-0273


 
 
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